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母が亡くなって実家を片付けていたら、たんすから着物がたくさん、引き出しから指輪やネックレスも出てきた。これも相続税の対象なのか、どうやって値段をつけるのか、迷いますよね。
結論から言うと、着物や宝石も相続財産なので、相続税の計算に入ります。ただ、普段使いの物は「家財一式」としてまとめて評価でき、1点ごとに値段をつけるのは高価な物だけ、というのが基本なんです。
この記事を読めば、自分の家の家財をまとめて書いてよいのか、1点ずつ見るべきかの見分け方が分かります。
着物や宝石は、まとめて評価?それとも1点ずつ?
例えば、母が亡くなり、子2人が相続人で、たんすに普段着の着物と、ダイヤの指輪や金のネックレスが残っていたケースです。1点5万円以下の普段着の着物や小物は、家財一式としてまとめて評価できます。高価な指輪や貴金属は、1点ごとに買取価格や鑑定などを参考に評価します。
国税庁の通達では、家庭用の動産で1個または1組の価額が5万円以下の物は、一世帯ごとにまとめて評価できるとされています。それ以外の一般動産は、売買実例価額や精通者意見価格などを参酌して評価します(財産評価基本通達 第6章 第1節 一般動産)。
『着物は買った時に何十万円もしたから、その値段で書くの?』と思う方も多いはずです。実は、評価は買った時の値段ではなく、亡くなった時点で売るといくらになるかが基準なんです。
| ケース | 評価のしかた | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 普段着の着物・帯・小物 | 家財一式にまとめる | 1点5万円以下になることが多い |
| 作家物や高級な訪問着 | 1点ごとに買取価格などを参考 | 産地や作家で値段が大きく変わる |
| ダイヤ・色石の指輪やネックレス | 1点ごとに査定・鑑定を参考 | 石の品質で相場が決まる |
| 金・プラチナのアクセサリー | 重さと地金の相場を参考 | 地金の価格が毎日動くので死亡日の相場で見る |
| ブランド物のバッグや財布 | 1点ごとに買取相場を参考 | 状態で値段が変わる |

家財一式はどうやって金額を出す?
家財一式は、家具や家電、普段の衣類などをまとめて1つの金額にします。部屋ごとの写真を残し、買取業者の見積もりなどを参考にしておくと、あとで説明しやすいです。
「この着物、全部まとめていくらになりますか?」
「状態を見ないと分かりませんが、1枚ずつ値段をつけて合計を出しますね」
こんなふうに、業者に見てもらった記録は捨てずに残しておきましょう。
宝石や貴金属があると相続税はどう変わる?
例えば、子2人が相続人で、家財以外の課税価格が4,100万円のケースです。高価な指輪や貴金属をまとめた査定額が500万円だと、合計は4,600万円になります。数字は計算ツールで確かめた金額です。
| ケース | 課税価格の合計 | 基礎控除 | 課税遺産総額 | 相続税の総額 |
|---|---|---|---|---|
| 宝石・貴金属を入れない場合 | 4,100万円 | 4,200万円 | 0円 | 0円 |
| 宝石・貴金属を入れた場合 | 4,600万円 | 4,200万円 | 400万円 | 40万円 |
法定相続分どおりに分けると、子1人あたりの納付税額は20万円です。
『たんすの中身まで調べられるの?』と思いますよね。ただ、高額な宝石は購入の記録やクレジットカードの明細から分かることもあります。書き漏らすと申告漏れになるので、見つけた物は一覧にしておきましょう。
金の延べ棒や金貨のように地金そのものが出てきた時は、古銭や記念硬貨が出てきた時の評価と同じく、1点ごとに相場を確かめるのが基本です。高級時計やブランド品は高級時計やブランド品の評価と形見分けで詳しく見ています。
- たんす・引き出し・金庫の中身を写真に残す
- 宝石や作家物の着物は、鑑定書や購入時の箱・領収書を探す
- 高価な物は買取業者などの査定を取り、見積書を残す
- 形見分けは、遺産分割で誰が何を受け取るか決めてから
相続した着物や宝石を売ったら税金は?
売った時の所得税は、物の種類で分かれます。国税庁のタックスアンサーでは、衣服など生活に通常必要な動産を売った所得は譲渡所得の対象外です。ただし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで1個または1組の価額が30万円を超える物は対象になるとされています(No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法)。
『売ったら税金がかかるの?』と心配になりますよね。つまり、普段着の着物を売っても所得税はかかりませんが、30万円を超える指輪を売って利益が出たら、譲渡所得として確定申告が要ることがあるんです。相続税を納めた人が申告期限の翌日から3年以内に売ると、取得費加算の特例を使えることもあります。
宝石や貴金属が多く、家財以外の財産と合わせて基礎控除を超えそう、評価額の決め方に迷う。そんなケースは、税理士に評価と申告をまとめて頼むと楽です。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
着物はほとんど売れないと聞きました。それでも申告に書くのですか?
値段がつかない着物も、家財一式の中に含めて書くのが基本です。買取価格がほぼつかない物は、家財一式の金額も小さくなります。
宝石は鑑定に出さないといけませんか?
決まりではありません。ただ、高価な物は買取業者の査定や鑑定を取っておくと、評価額の根拠を説明しやすくなります。何点もある時は、税理士に相談してどこまで取るか決めるとよいです。
形見分けで親戚に着物をあげても大丈夫ですか?
普段使いの物を少し分ける程度なら問題になりにくいです。高価な物を相続人ではない人にあげると、贈与として扱われることがあります。相続放棄を考えている人が高価な物を受け取ると、単純承認とみなされるおそれもあるので気をつけましょう。
まとめ
- 着物や宝石も相続財産。評価は買った値段ではなく、亡くなった時点で売れる値段が基準
- 1点5万円以下の普段使いの物は、家財一式にまとめて評価できる
- 高価な宝石・貴金属・作家物は、1点ごとに査定や鑑定を参考に評価する
- 基礎控除に近い家では、宝石の査定額で申告が必要になることがある
- 30万円を超える宝石や貴金属を売って利益が出たら、譲渡所得の申告が要ることがある





