遺産分割協議書の署名と実印の押し方、割印と契印の違い

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遺産分割協議書の中身はまとまった。あとは署名と押印だけ、というところで『契印と割印ってどう違うの?』と手が止まった方も多いはずです。

結論から言うと、押印の種類は「協議書が何枚か」「何通作るか」で決まります。この記事では、家族のケースごとにどこに何を押すかを見ていきます。

目次

協議書が1枚か2枚以上かで、押す印はどう変わる?

このケースの結論

夫が亡くなり、妻と子2人が1枚の協議書を1通だけ作るケースなら、3人がそれぞれ署名して実印を押すだけで足ります。2枚以上になる時はページのつなぎ目に契印を、同じ協議書を人数分作る時は協議書どうしに割印を押します。

まず押さえておきたいのは、署名欄に押すのは相続人全員の実印だということです。認印では、銀行や法務局で受け付けてもらえないことがあります。

実印と一緒に、相続人全員の印鑑証明書もそろえておきましょう。協議書の印影と印鑑証明書の印影を照らし合わせて、本人が合意したことを確かめるためなんです。

実印は、署名した氏名の右横か、少し重なる位置に押すのが一般的です。住所と氏名は、印鑑証明書に書かれているとおりに書いておきましょう。

例えば、印鑑証明書の住所が「〇丁目〇番〇号」なのに協議書に「〇-〇-〇」と書くと、提出先によっては書き直しを求められることも。ささいな違いでも、先にそろえておくと手戻りがありません。

ケース要る押印理由・注意
妻と子2人・協議書1枚を1通だけ作る署名欄に3人の実印契印も割印もいらない
財産が多く協議書が3枚になる署名欄の実印+各ページのつなぎ目に契印契印も全員の実印で押す
相続人それぞれが原本を持つため3通作る署名欄の実印+協議書どうしに割印2枚以上なら契印も加わる
子のうち1人が遠方に住んでいる協議書を郵送で回して署名押印1人ずつ別紙に書く方法もある

遠方の相続人がいるケースは、1人ずつ同じ内容の書面に署名する方法もあります。書式の作り方は1人ずつ署名する協議証明書の作り方で紹介しています。

協議書の枚数と通数によって、実印・契印・割印のどれが要るかが変わることを示したケース図

契印と割印は、どこにどう押す?

名前が似ていて混乱しやすいですよね。違いは「1通の中のページをつなぐ」か「別々の書類どうしをつなぐ」かです。

契印は、1通の協議書が2枚以上になった時に、ページの差し替えを防ぐために押します。ホチキスでとめた協議書なら、見開きにしたページのつなぎ目に、両方のページにかかるように押します。

製本テープで袋とじにした時は、表紙か裏表紙のテープと用紙の境目に押せば、ページごとの契印は不要です。相続人が多くて全員がページごとに押すのは大変なので、袋とじにする家も多いです。

割印は、同じ内容の協議書を複数作った時に、それぞれが同じ時に作られたことを示すために押します。協議書を少しずらして重ね、両方にかかるように押します。

「契印と割印、両方いるの?」
「2枚以上の協議書を3通作るなら、両方いるよ」

押す前の確認ポイント
  • 署名欄の氏名は住民票や戸籍どおりの漢字で書いているか
  • 住所は印鑑証明書どおりに書いているか
  • 実印は印鑑証明書と同じ印鑑か
  • 契印と割印も、署名欄と同じ実印を使っているか
  • 印影がかすれたり、欠けたりしていないか

署名と記名、実印がかすれた時はどうする?

署名は本人が手書きすること、記名はパソコンで印字したりゴム印で押したりすることです。実印を押していれば記名でも有効とされることが多いですが、本人の合意を示すには自筆の署名にしておく方が安心です。

『もし押し損じたら、最初から作り直し?』と心配になりますよね。かすれた時は、その横にもう一度押し直すのが一般的です。かすれた印影の上に重ねて押すのは避けておきましょう。

本文の文字を直したい時は、訂正する箇所に二重線を引き、余白に「削除〇字、加入〇字」と書いて相続人全員の実印を押します。捨印を全員に押してもらっておく方法もありますが、知らない間に直されるのが不安なら、作り直す方が気持ちよく進められます。

協議書は、相続登記や相続税の申告にも使います。相続人が多い、不動産がある、申告が要るかも分からない。そんなケースは、協議書の段階から専門家に見てもらうと書き直しが減ります。

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よくある質問

遺産分割協議書の押印は認印でもいいですか?

銀行や法務局で使う協議書は、相続人全員の実印で押し、印鑑証明書を付けるのが基本です。認印では手続きを受け付けてもらえないことがあります。

契印と割印は、相続人全員が押すのですか?

全員が押します。署名欄と同じ実印を使い、1人でも抜けていると差し替えを防ぐ意味が薄れます。

印鑑証明書はいつ取ったものでも使えますか?

提出先によって扱いが違います。金融機関によっては発行から一定期間内のものを求めるので、事前に提出先へ確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 協議書1枚を1通作るなら、全員の署名と実印だけで足りる
  • 2枚以上になる時は、ページのつなぎ目に契印を押す
  • 同じ協議書を複数作る時は、協議書どうしに割印を押す
  • 袋とじなら、テープと用紙の境目に押せばページごとの契印はいらない
  • 押し損じは横に押し直し、本文の訂正は全員の実印で行う

協議書と一緒に戸籍の束を何度も出したくない時は、法定相続情報一覧図を取るケースも見てみてください。

相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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