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親が亡くなった後、通帳を見たら年金が振り込まれていた。『これって相続財産なの?兄弟で分けるもの?』と迷う方も多いはずです。
結論から言うと、亡くなった月の分までの年金は「未支給年金」として、生計を同じくしていた遺族が請求して受け取ります。相続財産ではないので、相続税もかかりません。
この記事では、受け取る人がケースでどう変わるかと、税金の扱いを見ていきます。
未支給年金は相続財産?誰が受け取る?
未支給年金は遺産分割で分けるお金ではなく、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族が、決められた順位で請求するお金です。相続税の対象外で、受け取った人の一時所得として所得税の対象になります。
日本年金機構の説明では、まだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月の分までが未支給年金です。
受け取れる順位は次のとおりです。いずれも、亡くなった当時に生計を同じくしていたことが条件なんです。
- 配偶者
- 子
- 父母
- 孫
- 祖父母
- 兄弟姉妹
- それ以外の3親等内の親族
先の順位の人がいれば、後の順位の人は受け取れません。同じ順位が2人以上なら、1人が代表して請求します。
配偶者・同居の子・別居の子でどう変わる?
ここが大事なところです。受け取れるかは「相続人かどうか」ではなく「生計が同じだったか」で決まります。
| ケース | 受け取る人 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 夫が亡くなり、同居の妻がいる | 妻 | 第1順位の配偶者。子は受け取れない |
| 妻はすでに亡く、同居の長男と別居の次男がいる | 長男と次男(どちらか1人が代表で請求) | 別居でも仕送りなどで生計が同じなら同順位。申立書が要る |
| 妻はすでに亡く、子は全員別居で仕送りもない | 生計が同じ人がいなければ受け取れない | 生計同一の遺族がいないと請求できない |
| 一人暮らしの親を、別居の子が仕送りで支えていた | 別居の子 | 「生計同一関係に関する申立書」で事情を説明する |
『別居だと、もらえないの?』と心配になりますよね。実は、住所が別でも生計を同じくしていたと認められれば請求できます。
その場合は、住民票などに加えて「生計同一関係に関する申立書」を出す流れです。例えば、こんなやり取りになりがちです。
「お父さんの年金、私たちが受け取れるの?」
「毎月仕送りしてたから、申立書で説明できるはずだよ」

未支給年金に相続税や所得税はかかる?
『兄弟で受け取ったお金だし、相続税の申告に入れるの?』と思うかもしれません。未支給年金は相続税の対象外です。国税庁の相続税の申告誤り事例でも、相続財産に入れないとされています。
その代わり、受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。一時所得は、ほかの一時所得と合わせて特別控除(最高50万円)を引き、残りの2分の1が課税の対象です。
| 受け取ったお金 | 相続税 | 所得税 |
|---|---|---|
| 未支給年金 | かからない | 受け取った人の一時所得 |
| 遺族年金 | かからない | かからない |
| 亡くなった人の口座に残っていた預金 | 相続財産としてかかる | かからない |
注意したいのは、亡くなった人の口座に振り込まれた年金です。亡くなった月より後の分は返すことになります。手続きが遅れると多く受け取りすぎて、後で返す場合があると日本年金機構も案内しています。
詳しくは日本年金機構の年金を受けている方が亡くなったときと、国税庁の一時所得のページで確認できます。
未支給年金の請求はどう進める?
使うのは「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」です。年金事務所へ郵送するか、予約して窓口で出します。電子申請もできます。
- 亡くなった人の年金証書
- 請求する人のマイナンバーが確認できる書類
- 続柄が分かる戸籍謄本か法定相続情報一覧図の写し
- 生計が同じだったと分かる住民票など(別居なら申立書も)
- 受け取る口座が分かる通帳の写し
戸籍謄本や住民票は、亡くなった日より後に交付されたものが必要です。マイナンバーを書くと添付を省ける書類もあります。
未支給年金は5年で時効になります。ただ、返金の手間を考えると、早めに出しておきましょう。
年金の手続きと並行して、預金や不動産の相続も進むことが多いですよね。親の財産が全部でいくらあるかは親の財産目録の作り方、借金の有無は信用情報で確認する方法で確かめられます。
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よくある質問
未支給年金は兄弟で分けるものですか?
遺産分割で分けるお金ではありません。生計を同じくしていた遺族が順位どおりに請求し、同じ順位が複数いる時は1人が代表して請求します。
未支給年金は相続税の申告に入れますか?
入れません。相続税の対象外です。受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。
相続放棄をしても未支給年金は受け取れますか?
未支給年金は相続財産ではなく、遺族が自分の権利として請求するお金です。放棄を考えている時は、受け取り方も含めて専門家に確認しておくと安心です。
まとめ
- 亡くなった月の分までの年金は未支給年金として遺族が請求する
- 受け取れるのは生計を同じくしていた遺族で、配偶者、子、父母の順
- 別居の子でも、生計が同じなら申立書を出して請求できる
- 相続税はかからず、受け取った人の一時所得として所得税の対象
- 時効は5年。返金を防ぐため早めに手続きする




