海外の遺産を相続した時の税金は?送金・口座解約のケース

海外の遺産を相続した時の税金と送金・口座解約の注意点をケース別に解説する記事のアイキャッチ

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亡くなった親が海外の銀行に口座を持っていて、『海外のお金にも日本の相続税がかかるの?』と戸惑っていませんか。

結論から言うと、亡くなった人も相続人も日本に住んでいるなら、海外の財産にも日本の相続税がかかります。この記事では、住んでいる場所や現地の税金でどう結論が変わるかを、ケースで見ていきます。

目次

海外の口座にある遺産にも、相続税はかかる?

このケースの結論

日本に住む父が亡くなり、日本に住む子2人が相続したケース。国内の財産6,000万円に海外の預金2,000万円を足した8,000万円で計算し、相続税の総額は470万円です。海外分を入れ忘れると総額は180万円と計算され、申告漏れになります。

日本に住所がある相続人は、国内と国外の両方の財産が相続税の対象です。財産がどの国にあるかは関係ないんです。

海外の預金は、円に換算した金額で財産に入れます。換算のしかたは、申告の前に税理士に確認しておきましょう。

子2人なので、基礎控除は4,200万円です。

計算の段階海外分を入れた正しい計算海外分を入れ忘れた計算
課税価格の合計8,000万円6,000万円
基礎控除4,200万円4,200万円
課税遺産総額3,800万円1,800万円
相続税の総額470万円180万円
子1人の納付額235万円90万円

人数ごとの基礎控除は相続人の人数別の基礎控除で確認できます。

住んでいる場所や現地の税金で、どう変わる?

『自分は海外に住んでいるから、日本の相続税は関係ない』と思っている方もいるはずです。ただ、日本国籍で、亡くなった日の前10年以内に日本に住所があったなら、国外の財産も対象になります。

ケース結論理由・注意
父も子も日本に住んでいる国内・国外の財産すべてが対象海外の口座も申告に入れる
子が海外在住(日本国籍・10年以内に日本に住所あり)国内・国外の財産すべてが対象借金を差し引ける範囲が限られることがある
海外でも相続税にあたる税金を納めた外国税額控除を検討する日本の相続税から一定の額を差し引ける
日本在住の父が国内6,000万円と海外2,000万円を残し、子2人が相続したケースで、相続人の住所と国籍によって国外財産が日本の相続税の対象になるかを分ける分岐表

外国でも税金がかかったら?

国によっては、現地でも相続税にあたる税金がかかることがあります。そのままだと同じ財産に二重に税金がかかってしまいますよね。

そこで、外国で納めた税金を日本の相続税から差し引ける「外国税額控除」があります。差し引ける額には上限があるので、細かい計算は税理士に確認を。

現地で税金を納めた時の申告書の控えや納付の記録は、日本の申告で使うことがあります。捨てずに残しておきましょう。

海外に住む相続人の借金の扱いは、借金があると相続税はどう変わるかでも触れています。

口座の解約と日本への送金で気をつけることは?

『現地の銀行からお金が届いてから考えればいい』と思っていると、期限に追われることになります。

ここが大事なところです。海外の口座の解約は、国や金融機関ごとに手続きが違い、時間がかかることがあります。

それでも、相続税の申告・納付の期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内のまま変わりません。お金が日本に届く前に、納税資金を国内で用意しておく必要があることも。

海外の遺産で早めに確認すること
  • 亡くなった人の海外口座や証券口座の一覧を作る
  • 現地の金融機関に、相続の手続きと必要な書類を問い合わせる
  • 相続税の納税資金を国内の財産で用意できるか確かめる
  • 外国で税金がかかるかを確認し、納めた税金の書類を残す

例えばこんなやり取りがよくあります。

「相続したお金を日本に送金したら、また税金がかかりますか?」
「自分が相続したお金を自分の日本の口座に移すだけなら、送金で相続税がもう一度かかるわけではないんです」

また、日本に住む人で、年末時点の国外財産が5,000万円を超える人は、翌年6月30日までに国外財産調書を出す必要があります。相続した年の分は、相続した国外財産を書かずに出すこともできます。

海外に口座や不動産がある、相続人が海外に住んでいる、現地でも税金がかかった。こんなケースは、日本の申告を税理士にまとめて頼むと楽です。個別の判断は税理士に確認を。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

海外の財産も遺産分割協議書に書きますか?

海外の財産も遺産なので、誰が取得するかを決めておきます。現地の手続きで別の書類を求められることもあるので、金融機関に確認してみてください。

海外の口座の解約が申告期限に間に合いません。

期限は延びないので、分かっている金額で期限内に申告します。分割がまとまらない時は法定相続分で仮に申告し、申告期限後3年以内の分割見込書を出しておきましょう。

海外の財産を申告しないとどうなりますか?

申告漏れとして、追加の相続税に加えて過少申告加算税や延滞税がかかることがあります。

まとめ

この記事の要点
  • 亡くなった人も相続人も日本に住んでいれば、海外の財産も相続税の対象
  • 子2人・国内6,000万円と海外2,000万円なら総額は470万円。入れ忘れると180万円で申告漏れに
  • 海外在住でも、日本国籍で10年以内に日本に住所があれば国外財産も対象
  • 外国でも税金を納めたら外国税額控除を検討する
  • 口座解約に時間がかかっても申告期限の10か月は変わらない
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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