公営住宅に住んでいた親が亡くなった時、家族は住み続けられる?

公営住宅に住んでいた親が亡くなった時に家族が住み続けられるかを解説する記事のアイキャッチ

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市営住宅で一緒に暮らしていた親が亡くなった。このまま住んでいいのか、出ていかないといけないのか。不安で落ち着かないですよね。

結論から言うと、公営住宅は相続で自動的に引き継げるものではありません。亡くなった時に同居していた家族が、事業主体(市や県など)の承認を受ければ、住み続けられます。

この記事を読めば、わが家のケースで承継できそうか、退去になる時に何をするかが分かります。

目次

同居していた母は、そのまま住み続けられる?

このケースではこうなる

例えば、父の名義で入居していた市営住宅に、入居時から母が同居していたケースです。母は市の承認を受けて、引き続き住むことができます。名義は自動では変わらないので、管理窓口に「入居承継」の申請を出すのが最初の一歩です。

公営住宅法では、入居者が亡くなった時に同居していた人は、事業主体の承認を受けて引き続き住めると定めています(公営住宅法 第27条第6項)。

『親の家なんだから、子どもが相続するものでは』と思う方も多いはずです。ただ、公営住宅は持ち家ではなく、収入などの条件で入居を認められた住まいなんです。

だから、引き継ぐ時も「相続」ではなく「承認」という手続きになります。ここを押さえておくと、窓口での話がかみ合いやすくなります。

誰なら承継できる?ケースで分かれるところ

国の省令(公営住宅法施行規則 第12条)では、承認してはいけない場合が決められています。同居期間と収入が主なポイントです。

ケース結論理由・注意
入居時から同居していた配偶者承認を受ければ住み続けられる同居期間の条件はかからない。収入の基準は確認する
親の入居後に同居を始めて1年未満の子承認されない入居時からの同居でなければ1年以上の同居が要る
1年以上同居していたが、収入が基準を超える子承認されない承認後の収入が基準を超えると対象外
別居していた子承継はできない同居していた人だけが対象。退去の手続きをする
同居期間と収入によって、公営住宅に住み続けられる家族とそうでない家族が分かれる分岐表

注意したいのは、自治体によって承継できる人の範囲を条例や規則でさらに絞っていることがある点です。国のルールで認められそうでも、地元の決まりを確かめてから動くのが安心です。

窓口では、こんなふうに聞いてみてください。

「父が亡くなりました。私は〇年前から同居しています。入居承継の申請はできますか」

『自分の収入が基準を超えているか分からない…』という時も、窓口で源泉徴収票などを見せれば確かめてもらえます。

収入の基準額や必要書類は自治体ごとに違うので、管理している住宅供給公社や市の住宅課で確かめておきましょう。

住み続けられない時の退去の流れと、お金の扱い

別居の子しかいない、承認されなかった。そんな時は退去の手続きに進みます。

退去までの流れ
  1. 管理窓口に入居者が亡くなったことを届け出て、退去の期限を確認する
  2. 部屋の家財を片づける(形見分けと処分を家族で決める)
  3. 退去の立ち会いを受け、修繕費の負担を確認する
  4. 鍵を返し、敷金の精算や未払い家賃の清算をする

『片づけを急がないと…』と焦りますよね。実はここ、相続放棄を考えている人は気をつけたいところです。

家財を売ったり捨てたりすると、相続財産の処分とみなされて放棄できなくなることがあります。借金が多くて放棄を考えているなら、片づけの前に専門家に確認してみてください。

戻ってくる敷金は亡くなった親の財産として相続の対象になり、未払いの家賃は債務として引き継ぎます。家具や家電の扱いは家財道具の相続税評価で確認できます。

公営住宅だけなら相続税はかかる?

公営住宅は親の持ち物ではないので、住宅そのものは相続財産になりません。相続税がかかるかは、預金など他の財産が基礎控除を超えるかで決まります。

家族構成法定相続人基礎控除
母と子1人2人4,200万円
子2人(母は先に死亡)2人4,200万円

人数ごとの基礎控除は相続人1人〜5人の早見表で見られます。ほかに実家や土地を持っているなら、不動産を相続した時のケース別のやることもあわせて確認しておきましょう。

公営住宅とは別に、地方に土地がある、預金が多い、相続人の間で話がまとまらない。こうしたケースは、早めに専門家に全体を見てもらうと手続きが楽になります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

親の入居後に同居を始めた子でも、承継できますか?

国の省令では、入居時から同居している親族でなければ、1年以上の同居が承認の条件になっています。さらに収入の基準や自治体ごとの運用もあるので、管理窓口で確かめてみてください。

承継の申請に期限はありますか?

期限や書類は自治体によって違います。亡くなったことを届け出る時に、承継の申請期限もあわせて確認しておきましょう。

退去の時の修繕費は誰が払いますか?

亡くなった入居者の債務として、相続人が引き継ぐのが原則です。相続放棄をする場合は、支払いや片づけの前に専門家に相談するのが安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 公営住宅は相続で自動的に引き継げず、事業主体の承認が必要
  • 承継できるのは亡くなった時に同居していた人
  • 入居時からの同居でなければ1年以上の同居が要り、収入の基準もある
  • 承継できない時は退去の手続き。家財の処分は相続放棄に影響することがある
  • 敷金は相続財産、未払い家賃や修繕費は債務として引き継ぐ
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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