家具や家電など家財道具の相続税評価はどう計算する?一式で済むケースと1点ずつ評価するケース

家具や家電など家財道具の相続税評価を、家財一式で済むケースと1点ずつ評価するケースに分けて解説する記事のアイキャッチ

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実家を片づけていると、タンスや冷蔵庫、食器棚、古いテレビがたくさん出てくる。相続税の申告では、これを全部1つずつ値段をつけないといけないのか。考えるだけで手が止まりますよね。

結論から言うと、1つあたり5万円以下のありふれた家財は、家庭用財産として一世帯ごとにまとめて評価できます。1つずつ値段をつけるのは、5万円を超える物だけでいいんです。

この記事を読めば、自分の家の家財をどうまとめて、どこから1点ずつ見ればいいかが分かります。

目次

ありふれた家財は「家財一式」でまとめて評価できる

このケースではこうなる

例えば、母が亡くなり子2人が相続人で、実家に古い家具や家電、食器が残っているケースです。1つあたり5万円以下の物は「家財一式」としてまとめて評価できます。年式の新しい家電や高価な家具など、5万円を超える物だけ1点ずつ評価します。

家具や家電は、相続税では「一般動産」として評価します。国税庁の財産評価基本通達では、一般動産は原則として1個または1組ごとに評価するとされています(財産評価基本通達 第6章 第1節 一般動産)。

ただし、家庭用動産で1個または1組の価額が5万円以下の物は、一世帯ごとにまとめて評価できます。これが、申告書でよく見る「家財一式」の考え方です。

『タンスの中身まで全部数えるの?』と心配になる方もいるはずです。実は、ふだんの食器や衣類、古い家具は、ほとんどがまとめて評価する側に入ります。

ここが大事なところです。5万円かどうかは、買った時の値段ではなく、亡くなった時点で売るといくらになるかで考えます。昔は高かったソファーでも、今の買取相場が5万円以下なら家財一式に入れて構いません。

1点ずつ評価する時の値段の決め方

5万円を超える物は、売買実例価額や精通者意見価格などを参考に評価します。中古の買取相場や、専門業者の査定額のことです。

相場が分からない物は、同じ種類・規格の新品の値段から、作られてから亡くなった時までの償却費を差し引いて評価します。償却は、耐用年数省令の耐用年数と定率法で計算します。

家財の中身で、評価のしかたが分かれる

家にある物の種類ごとにまとめました。

ケース評価のしかた理由・注意
古い家具・家電・食器・衣類家財一式としてまとめて評価1つ5万円以下ならまとめてよい
買って間もない大型家電や高級家具1点ずつ査定額などで評価中古でも5万円を超えることがある
着物・宝飾品・時計5万円を超える物は1点ずつ査定額などで評価5万円を超えるかは査定で確かめる
絵画・骨董品専門家の意見を参考に1点ずつ評価値段の見当がつかない時は査定を取る
仏壇・仏具祭祀財産として非課税純金の仏具など投資目的の物は対象外
家財を1つ5万円以下の物と5万円を超える物に分け、家財一式でまとめるか1点ずつ評価するかが決まる分岐表

仏壇やお墓の扱いはお墓や仏壇を引き継ぐ時の記事で詳しく見ています。高価な仏具がある家は、そちらも確かめておきましょう。

家財一式の金額で、相続税が変わることもある

家財は金額が小さいと思われがちです。ただ、基礎控除に近い家では、家財の金額で申告が要るかどうかが変わることもあるんです。

例えば、子2人が相続人で、家財以外の課税価格が4,180万円のケースです。数字は計算ツールで確かめた金額です。

ケース課税価格の合計基礎控除課税遺産総額相続税の総額
家財を入れない場合4,180万円4,200万円0円0円
家財一式を30万円とした場合4,210万円4,200万円10万円1万円

基礎控除の額は、相続人の人数で変わります。人数別の早見表で、自分の家がどのくらい余裕があるかを見ておきましょう。

「家財一式って、いくらで書けばいいの?」
「買取業者や遺品整理の見積もりで、値段がつく物とつかない物を分けてもらうと決めやすいよ」

こんなふうに、見積もりを1枚取っておくと、金額の根拠を説明しやすくなります。

高価な美術品や着物がたくさんある、基礎控除ぎりぎりで家財の金額が分かれ目になりそう。そんなケースは、評価の根拠づくりから税理士に相談すると楽です。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

家財一式は0円と書いてもいいですか?

家財が残っている以上、何かしらの価額はあると考えるのが自然です。古い物ばかりで値段がつかない時も、見積もりなどで金額の根拠を残しておくと安心です。

遺品整理で処分した家具も、評価に入れますか?

評価は亡くなった時点の状態で行うので、その後に処分した物も、亡くなった時にあった物として考えます。処分前に写真を撮っておくと、あとで説明しやすくなります。

相続放棄をするつもりですが、家財を片づけてもいいですか?

価値のある家財を売ったり捨てたりすると、財産の処分にあたり放棄できなくなるおそれがあります。放棄を考えている時は、片づけの前に専門家に確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 1つ5万円以下の家庭用の家財は、一世帯ごとに家財一式としてまとめて評価できる
  • 5万円を超える物は、買取相場や査定額を参考に1点ずつ評価する
  • 相場が分からない物は、新品の値段から償却費を差し引いて評価する
  • 仏壇・仏具は祭祀財産として非課税。ただし投資目的の物は対象外
  • 基礎控除に近い家では、家財の金額で申告の要否が変わることがある
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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