未支給年金の相続は誰が受け取る?配偶者・別居の子のケース別に税金も確認

亡くなった親の未支給年金を誰が受け取り、税金がどうなるかをケース別に解説する記事のアイキャッチ

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親が亡くなった後、通帳を見たら年金が振り込まれていた。『これって相続財産なの?兄弟で分けるもの?』と迷う方も多いはずです。

結論から言うと、亡くなった月の分までの年金は「未支給年金」として、生計を同じくしていた遺族が請求して受け取ります。相続財産ではないので、相続税もかかりません。

この記事では、受け取る人がケースでどう変わるかと、税金の扱いを見ていきます。

目次

未支給年金は相続財産?誰が受け取る?

このケースの結論

未支給年金は遺産分割で分けるお金ではなく、亡くなった人と生計を同じくしていた遺族が、決められた順位で請求するお金です。相続税の対象外で、受け取った人の一時所得として所得税の対象になります。

日本年金機構の説明では、まだ受け取っていない年金や、亡くなった日より後に振り込まれた年金のうち、亡くなった月の分までが未支給年金です。

受け取れる順位は次のとおりです。いずれも、亡くなった当時に生計を同じくしていたことが条件なんです。

  1. 配偶者
  2. 子
  3. 父母
  4. 孫
  5. 祖父母
  6. 兄弟姉妹
  7. それ以外の3親等内の親族

先の順位の人がいれば、後の順位の人は受け取れません。同じ順位が2人以上なら、1人が代表して請求します。

配偶者・同居の子・別居の子でどう変わる?

ここが大事なところです。受け取れるかは「相続人かどうか」ではなく「生計が同じだったか」で決まります。

ケース受け取る人理由・注意
夫が亡くなり、同居の妻がいる妻第1順位の配偶者。子は受け取れない
妻はすでに亡く、同居の長男と別居の次男がいる長男と次男(どちらか1人が代表で請求)別居でも仕送りなどで生計が同じなら同順位。申立書が要る
妻はすでに亡く、子は全員別居で仕送りもない生計が同じ人がいなければ受け取れない生計同一の遺族がいないと請求できない
一人暮らしの親を、別居の子が仕送りで支えていた別居の子「生計同一関係に関する申立書」で事情を説明する

『別居だと、もらえないの?』と心配になりますよね。実は、住所が別でも生計を同じくしていたと認められれば請求できます。

その場合は、住民票などに加えて「生計同一関係に関する申立書」を出す流れです。例えば、こんなやり取りになりがちです。

「お父さんの年金、私たちが受け取れるの?」
「毎月仕送りしてたから、申立書で説明できるはずだよ」

亡くなった人と生計を同じくしていた遺族のうち、どの順位の人が未支給年金を受け取るかをケース別に示した家系図

未支給年金に相続税や所得税はかかる?

『兄弟で受け取ったお金だし、相続税の申告に入れるの?』と思うかもしれません。未支給年金は相続税の対象外です。国税庁の相続税の申告誤り事例でも、相続財産に入れないとされています。

その代わり、受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。一時所得は、ほかの一時所得と合わせて特別控除(最高50万円)を引き、残りの2分の1が課税の対象です。

受け取ったお金相続税所得税
未支給年金かからない受け取った人の一時所得
遺族年金かからないかからない
亡くなった人の口座に残っていた預金相続財産としてかかるかからない

注意したいのは、亡くなった人の口座に振り込まれた年金です。亡くなった月より後の分は返すことになります。手続きが遅れると多く受け取りすぎて、後で返す場合があると日本年金機構も案内しています。

詳しくは日本年金機構の年金を受けている方が亡くなったときと、国税庁の一時所得のページで確認できます。

未支給年金の請求はどう進める?

使うのは「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」です。年金事務所へ郵送するか、予約して窓口で出します。電子申請もできます。

請求の前に集めておくもの
  • 亡くなった人の年金証書
  • 請求する人のマイナンバーが確認できる書類
  • 続柄が分かる戸籍謄本か法定相続情報一覧図の写し
  • 生計が同じだったと分かる住民票など(別居なら申立書も)
  • 受け取る口座が分かる通帳の写し

戸籍謄本や住民票は、亡くなった日より後に交付されたものが必要です。マイナンバーを書くと添付を省ける書類もあります。

未支給年金は5年で時効になります。ただ、返金の手間を考えると、早めに出しておきましょう。

年金の手続きと並行して、預金や不動産の相続も進むことが多いですよね。親の財産が全部でいくらあるかは親の財産目録の作り方、借金の有無は信用情報で確認する方法で確かめられます。

財産が基礎控除を超えそう、不動産がある、相続人が多くて分け方が決まらない、というケースは税理士に頼むと楽です。

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よくある質問

未支給年金は兄弟で分けるものですか?

遺産分割で分けるお金ではありません。生計を同じくしていた遺族が順位どおりに請求し、同じ順位が複数いる時は1人が代表して請求します。

未支給年金は相続税の申告に入れますか?

入れません。相続税の対象外です。受け取った遺族の一時所得として所得税の対象になります。

相続放棄をしても未支給年金は受け取れますか?

未支給年金は相続財産ではなく、遺族が自分の権利として請求するお金です。放棄を考えている時は、受け取り方も含めて専門家に確認しておくと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 亡くなった月の分までの年金は未支給年金として遺族が請求する
  • 受け取れるのは生計を同じくしていた遺族で、配偶者、子、父母の順
  • 別居の子でも、生計が同じなら申立書を出して請求できる
  • 相続税はかからず、受け取った人の一時所得として所得税の対象
  • 時効は5年。返金を防ぐため早めに手続きする
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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