準確定申告で戻ってくる還付金は相続財産になる?受け取り方と分け方をケース別に

準確定申告で戻ってくる還付金が相続財産になるかと、受け取り方と分け方を解説する記事のアイキャッチ

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年金暮らしの父が亡くなり、準確定申告をしたら所得税が戻ってくることになった。手続きをしたのは自分だけど、このお金は誰のものなのか。相続税ではどう扱うのか。気になりますよね。

結論から言うと、準確定申告の還付金は亡くなった人の財産として、相続税の計算に入れます。一方で、還付金に付く還付加算金は相続人の所得になるんです。

この記事を読めば、還付金が出るケースと納税になるケースのそれぞれで、何をどう書けばいいかが分かります。

目次

還付金は、亡くなった人の財産として相続税に入れる

このケースではこうなる

例えば、父が亡くなり母と子2人が相続人で、準確定申告で所得税25万円が戻ってきたケースです。この25万円は父の相続財産として、相続税の申告書に記入します。手続きをした長男だけのお金にはならず、遺産分割の対象になります。

準確定申告は、亡くなった人の1月1日から亡くなった日までの所得を、相続人が代わりに申告する手続きです。期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。

国税庁は、還付金を受け取る権利は亡くなった後に発生するとしても、もともと亡くなった人が持っていた請求権が表に出たものなので、本来の相続財産になると説明しています(被相続人の準確定申告に係る還付金等)。

『亡くなった後に自分が手続きしたんだから、相続とは関係ないのでは?』と思う方も多いはずです。実は、まさにこの考え方が、国税庁の申告誤り事例で取り上げられているんです。

還付加算金だけは、相続人の所得

還付金と一緒に、還付加算金という利息のようなお金が付くことがあります。こちらは相続人が申告によって受け取るものなので、相続財産には入れず、相続人の雑所得として所得税の対象になります。

振込の通知書には、還付金と還付加算金が分けて書かれています。届いたら、2つの金額を分けてメモしておきましょう。

還付になるか納税になるかで、書く場所が変わる

準確定申告の結果は、還付になる時も、納税になる時もあります。ケースごとにまとめました。

ケース相続税での扱い理由・注意
所得税が戻ってくる(還付)還付金を相続財産として計上する申告した相続人の財産ではない
所得税を納める(納税)納めた所得税を債務として差し引ける亡くなった人に課される税金だから
還付加算金が付いた相続財産に入れない相続人の雑所得として所得税の対象
介護保険料などの還付金も届いた相続財産として計上する国税庁の申告誤り事例で相続財産とされている
準確定申告が還付になるか納税になるかで、相続税の申告での書き方が分かれる計算シート

納税になるケースでは、納めた所得税を相続財産から差し引けます。国税庁の案内でも、亡くなった後に相続人が納めることになった所得税は、債務として差し引けるとされています(No.4126 相続財産から控除できる債務)。

ただ、相続人の責任で発生した延滞税や加算税は差し引けません。準確定申告の期限を過ぎないように気をつけておきましょう。

還付金の受け取り方と、きょうだいでの分け方

相続人が2人以上いる時、準確定申告書は連名で出すのが基本です。還付金の受け取りを相続人の代表者にまとめたい時は、付表とは別に委任状を出します(No.2022 準確定申告)。

代表者の口座に振り込まれても、そのお金は相続財産です。遺産分割協議で誰が取得するかを決めておくと、あとで揉めずに済みます。

「還付金は長男の口座に入るけど、分け方は遺産分割で決めようね」
「協議書に還付金の項目も入れておこう」

こんなふうに先に話しておくと、きょうだいの間で疑いが生まれにくくなります。

同じように、亡くなった後に入ってくるお金には高額療養費の払い戻しや死亡後に支払われた給与もあります。まとめて財産の一覧に入れておきましょう。

準確定申告と相続税の申告が重なる、事業や不動産の収入があって準確定申告が複雑。そんなケースは、両方まとめて税理士に頼むと楽です。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

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よくある質問

相続税がかからない家でも、還付金のことを気にする必要はありますか?

財産が基礎控除以下なら相続税の申告は要りません。ただ、還付金も遺産分割の対象なので、誰が受け取るかは決めておきましょう。基礎控除の額は人数で変わるので、人数別の早見表で確かめてみてください。

準確定申告をしないと還付金はどうなりますか?

還付を受けるための申告なので、申告しなければ戻ってきません。年金から源泉徴収されていた人や、医療費を多く払っていた人は、還付になることがあるので確かめておきましょう。

相続放棄をした人も、還付金を受け取れますか?

放棄すると初めから相続人でなかったことになるので、還付金も受け取れません。放棄を考えている時は、還付金を受け取って使う前に手続きを済ませておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 準確定申告の還付金は、亡くなった人の相続財産として相続税の計算に入れる
  • 還付加算金は相続財産ではなく、相続人の雑所得
  • 納税になった時は、納めた所得税を債務として差し引ける
  • 代表者の口座に振り込まれても、分け方は遺産分割で決める
  • 準確定申告の期限は、相続の開始を知った日の翌日から4か月以内
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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