家族信託の費用はいくら?財産の中身別の見積もり例と手続きの流れ

家族信託費用を親の財産の中身別に見積もる記事のアイキャッチ

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親が元気なうちに、財産の管理を子どもに任せておきたい。『家族信託って、結局いくらかかるの?』と見積もりの前に知りたい方も多いはずです。

結論から言うと、家族信託の費用は「何を託すか」で決まります。この記事では、親の財産の中身ごとに、どんな費用がかかるかを見ていきます。

目次

家族信託の費用は、何で決まる?

このケースではこうなる

預金だけを託すなら、主な費用は専門家への報酬と契約書を公正証書にする手数料です。自宅や賃貸アパートなど不動産を含むと、信託の登記の費用(登録免許税と司法書士への報酬)が加わります。財産の額が大きいほど、報酬や手数料も上がりやすくなります。

家族信託は、親(委託者)が子(受託者)に財産の管理を任せる契約です。親が認知症になって判断が難しくなっても、子が契約の範囲で預金を引き出したり、家を売ったりできるようになります。

費用は大きく4つに分かれます。

  • 契約の設計や書類作りを頼む専門家への報酬
  • 信託契約書を公正証書にする場合の、公証役場の手数料
  • 不動産を託す場合の、信託の登記にかかる登録免許税と司法書士への報酬
  • 信託口座を開く場合の、金融機関ごとの手数料

専門家の報酬には公的な基準がありません。託す財産の額に応じて決める事務所が多いので、同じ条件で複数の見積もりを取ってみてください。

預金だけ・自宅あり・アパートありで、費用はどう変わる?

例えば、母がすでに亡くなり、父の財産を長男が受託者として管理するケースを3つ比べます。

ケース主にかかる費用注意
預金2,000万円だけを託す専門家の報酬、公正証書の手数料、信託口座の手数料信託口座を扱わない金融機関もある
自宅と預金を託す上に加えて、自宅の信託の登記(登録免許税・司法書士報酬)登録免許税は固定資産税評価額をもとに決まる
賃貸アパート2棟と預金を託す上に加えて、物件ごとの登記の費用、家賃の管理口座の手続き物件が増えるほど登記の費用も増える

『預金だけなら安く済む?』と思いますよね。実は、預金だけのケースでも、信託口座を開けるかどうかが手間の分かれ目になります。金融機関によって取り扱いが違うので、先に確かめておきましょう。

不動産を含む場合は、法務局での信託の登記が要ります。賃貸アパートなら、借りている人への家賃の振込先の変更なども必要になるんです。

見落としやすいのが、契約した後の手間です。受託者は託された財産を自分の財産と分けて管理し、帳簿をつけておく必要があります。

賃貸アパートのように家賃が入る財産を託した場合は、受託者が税務署に「信託の計算書」を出す場面も出てきます。毎年の作業を誰が担うかも、見積もりの段階で聞いておきましょう。

父の財産が預金だけ・自宅あり・アパートありの3ケースで、家族信託にかかる費用の項目を段組みで並べた計算シート

家族信託で相続税は減る?手続きの流れも確認

『信託すれば相続税も減るのでは』と期待する方もいます。ただ、親が自分を受益者(利益を受け取る人)にする一般的な形では、財産は親のものとして扱われます。

例えば、父の財産が自宅3,000万円と預金4,000万円、相続人が子2人のケースです。信託をしてもしなくても、課税価格は7,000万円、相続税の総額は320万円で変わりません。

一方で、親以外の人を受益者にすると、その人が財産をもらったと見られ、贈与税がかかることがあります。誰を受益者にするかは、税理士に確かめてから決めておきましょう。

例えばこんな場面です。

「信託したら、父の自宅は私の名前になるんですよね?」「登記上は受託者の名前になりますが、税金の上では受益者である父の財産です」

家族信託の手続きの流れ
  1. 家族で、何を誰に任せるか、親が亡くなった後に誰が受け取るかを話し合う
  2. 専門家に信託の内容を設計してもらい、見積もりを取る
  3. 信託契約書を作り、公証役場で公正証書にする
  4. 信託口座を開き、託す預金を移す
  5. 不動産があれば、法務局で信託の登記をする

自宅や賃貸アパートを託す、相続人が多い、相続税がかかりそうな財産額だ。こんなケースは、信託の設計とあわせて相続税の試算を税理士に頼むと、契約の内容を決めやすくなります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

家族信託は自分たちだけで作れますか?

契約自体は家族だけでも作れます。ただ、内容に抜けがあると、信託口座を開けなかったり、いざという時に家を売れなかったりすることがあります。不動産を含む場合は、専門家に一度見てもらうと安心です。

公正証書にしないといけませんか?

法律上は公正証書でなくても契約できます。ただ、金融機関が信託口座を開く条件として公正証書を求めることが多いので、確認しておきましょう。

家族信託をすれば遺言は要りませんか?

信託した財産は、契約で亡くなった後に受け取る人を決められます。信託していない財産は遺言や遺産分割の対象になるので、残りの財産の分け方も考えておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 家族信託の費用は、専門家の報酬・公正証書の手数料・信託の登記・信託口座の手数料で決まる
  • 預金だけなら登記は不要。自宅や賃貸アパートを含むと登記の費用が加わる
  • 専門家の報酬には公的な基準がないので、同じ条件で見積もりを比べる
  • 親が受益者の一般的な形では、相続税は減らない(父の財産7,000万円・子2人なら総額320万円のまま)
  • 親以外を受益者にすると、贈与税がかかることがある
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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