いらない土地を国に引き取ってもらう手続きを司法書士に頼むケースと費用

相続した土地を国に引き取ってもらう手続きを司法書士に頼むケースと費用を解説する記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

親から相続した田舎の土地。使う予定もなく、固定資産税だけ払い続けている。『国に引き取ってもらえる制度があるらしいけど、自分でできるの?』と気になっている方も多いですよね。

結論から言うと、相続土地国庫帰属制度の申請は本人が行うもので、司法書士に頼めるのは申請書の作成代行です。登記が済んでいない、建物が残っているといった家は、申請の前の準備から専門家と進めると早くなります。

この記事では、どんな土地なら自分で進められて、どんな時に司法書士に頼むと楽かを見ていきます。

目次

国庫帰属の申請は、司法書士に何を頼める?

このケースではこうなる

例えば、亡くなった父から建物のない地方の宅地1筆を相続し、すでに相続登記も済んでいるケースなら、法務局の手引きを見ながら本人が申請書を作ることもできます。一方、相続登記がまだで、相続人が複数いる家は、登記と申請書づくりをまとめて司法書士に頼む方が手間が少なく済みます。

法務省の案内では、業務として申請書の作成を代わりに行えるのは、弁護士、司法書士、行政書士に限られています。

ただ、申請の手続きそのものは本人が行う必要があり、本人が選んだ第三者に代理してもらうことはできません。申請書には本人の記名と押印が要ります。

一方、法務局の実地調査の立ち会いは、本人が選んだ人に頼むことができます。遠方に住んでいて現地へ行きにくい人には助かる点です。

『司法書士に頼めば全部やってもらえる』と思いがちなので、ここは先に知っておきたいところです。

土地と家の状況で、頼み方はこう変わる

ケース自分でできるか頼む先・注意
建物のない地方の宅地1筆、相続登記は済んでいる手引きを見ながら進められる書類づくりが不安なら申請書の作成代行を頼む
相続登記がまだ、相続人が複数いる準備が多い相続登記と申請書づくりをまとめて司法書士へ
古い空き家が建ったままこのままでは申請できない建物の解体が先。費用の見通しを立ててから判断
隣との境界がはっきりしない自分では判断しにくい境界の相談は土地家屋調査士へ

建物がある土地や、担保権が付いた土地は申請できません。『いらない土地なら何でも引き取ってもらえる』わけではないんです。

相続登記は2024年4月1日から義務になっていて、不動産を相続したと知った日から3年以内に登記が必要です。施行日前の相続も対象なので、国庫帰属を考える前に登記の状況を確かめておきましょう。

境界があいまいな土地も、よくあるケースです。法務省の案内では、土地家屋調査士は土地の境界に詳しい相談役として位置付けられています。

つまり、書類づくりは司法書士、境界の相談は土地家屋調査士、と頼む先が分かれることもあるんです。

建物のない土地1筆で登記済みのケース、登記がまだのケース、空き家が建っているケースで、自分で申請するか司法書士に頼むかが分かれる分岐表の図

国庫帰属にかかる費用はいくら?

国に納める費用は2つあります。

費用金額払う時期
審査手数料土地1筆14,000円申請の時
負担金原則20万円(宅地や農地の一部は面積で算定)承認された後

例えば、建物のない宅地1筆で負担金が原則どおりなら、審査手数料14,000円と負担金20万円を合わせて214,000円です。

これに、司法書士へ申請書の作成を頼む場合の報酬や、相続登記をまとめて頼む場合の費用が加わります。報酬は事務所ごとに違うので、何をどこまで頼むかを伝えて見積もりをもらってみてください。

相続登記にかかる登録免許税は、固定資産税評価額の0.4%です。

「手数料を払えば、どんな土地でも引き取ってもらえますか?」
「建物がある土地などは申請できないので、要件を満たすかを先に確かめておくのが大事なんです」

土地以外の財産も多い家は、相続税の確認も

国庫帰属は、相続した後の土地をどうするかの話です。亡くなってから10か月以内に相続税の申告が要る家は、こちらの期限の方が先に来ることもあります。

使わない土地が何か所もある、自宅や預金もまとまってある、という家は、土地の評価も含めて相続税の申告が要るかを確かめておきましょう。

土地が多い、相続人が多い、期限が近いという家は、相続に慣れた税理士に財産全体を見てもらうと、どの土地を残すかの判断もしやすくなります。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

司法書士の探し方は相続に強い司法書士の探し方で、ほかの悩みの相談先は悩み別の相続の相談先で確認できます。

よくある質問

国庫帰属の申請を弁護士に頼むこともできますか?

できます。申請書の作成代行は、弁護士、司法書士、行政書士が業務として行えます。ただし申請自体は本人が行う点はどの専門家に頼んでも同じです。

申請書は自分で作れますか?

作れます。法務省のページに申請の手引きや申請書の様式が載っているので、建物がなく登記も済んでいる土地なら、自分で挑戦してみる人もいます。

相続人がいない土地も国庫帰属の対象ですか?

この制度は相続などで土地を取得した人が申請するものです。相続人がいない場合は、家庭裁判所が選ぶ相続財産清算人の手続きになります。

詳しい様式や手引きは法務省 相続土地国庫帰属制度で確認できます。

まとめ

この記事の要点
  • 国庫帰属の申請は本人が行い、司法書士に頼めるのは申請書の作成代行
  • 相続登記がまだの家は、登記と申請書づくりをまとめて頼むと楽
  • 建物がある土地や担保権のある土地は申請できない
  • 費用は審査手数料1筆14,000円と、承認後の負担金(原則20万円)
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次