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親の遺品を片付けていたら、登記簿に「持分2分の1」と書かれた土地が出てきた。もう半分は叔父の名義。この持分だけ相続して、どうすればいいのか困ってしまいますよね。
結論から言うと、共有持分だけでも相続はできますし、売ることもできます。ただ、土地全体を自由に使ったり売ったりするには、ほかの共有者の同意が要ります。
この記事を読めば、誰と共有しているかで選択肢がどう変わるのか、どの順番で動くといいのかが分かります。
共有持分だけを相続したら、何ができる?
例えば、亡くなった父が叔父と2分の1ずつ共有していた土地を、子1人が相続するケースです。子は父の持分2分の1を引き継ぎ、叔父と共有する形になります。持分だけなら1人の判断で売れますが、土地全体を売る・建物を建てるには叔父の同意が必要です。
共有持分は「土地全体のうち、この割合を持っている」という権利です。土地の右半分、左半分のように場所が分かれているわけではないんです。
『自分の分だけ切り分けて使えばいいのでは?』と思いますよね。ただ、場所を分けるには、共有者同士で分ける話し合いをして、分筆の登記をする必要があります。
持分だけでも、相続した不動産として相続登記の対象です。取得を知った日から3年以内に登記しておきましょう。
誰と共有しているかで、選択肢が変わる
共有持分の行き先は、共有の相手との関係でほとんど決まります。近いケースを見てみてください。
| ケース | 現実的な選択肢 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| きょうだいで実家を共有 | 誰か1人が買い取る・全員で売る | 話し合いができれば早くまとまりやすい |
| 親が叔父や伯母と共有していた | 叔父側に持分を買ってもらう・全体をまとめて売る | 相手も高齢なら、早めに話すほど進めやすい |
| 遠い親戚や連絡の取れない人と共有 | 持分だけを売る・裁判所の手続きを使う | 全員の同意を集めるのが難しい |
| 共有者が大勢いる山林など | 持分だけ手放す方法を探す | 全体の売却や国庫帰属は全員の協力が要る |

相続人が2人以上いると、共有者がさらに増える
もう1つ気をつけたいのが、親の持分を子どもたちで分けるケースです。例えば、父が叔父と2分の1ずつ共有していた土地を、子2人が法定相続分どおりに相続したとします。
| ケース | 相続後の共有者 | 注意 |
|---|---|---|
| 子1人が父の持分を相続 | 叔父2分の1・子2分の1 | 共有者は2人のまま。話し合いの相手は叔父だけ |
| 子2人で父の持分を半分ずつ相続 | 叔父2分の1・子4分の1・子4分の1 | 共有者が3人に増え、売る時の同意集めが大変になる |
『とりあえず、きょうだいで平等に』と考えたくなりますよね。ただ、持分を細かく分けるほど、次の相続でさらに共有者が増えていきます。
遺産分割協議の時点で、持分は1人がまとめて相続し、ほかのきょうだいにはお金で調整する方法も検討してみてください。分けるお金が足りない時は、預貯金など別の財産で釣り合いを取る形もあります。
持ち続けた時の負担も見ておく
共有のまま持ち続けると、固定資産税は共有者みんなで負担することになります。役所からの納税通知書は代表者1人に届くことが多く、ほかの共有者と精算する手間も出てきます。
草刈りや建物の修繕など、管理の費用も持分に応じて分担するのが基本です。遠方に住んでいて土地を見に行けない時ほど、負担を感じやすくなります。
ここが大事なところです。話せる相手と共有しているなら、まずは話し合いで解決するのが、手間もお金もかからない道なんです。
持分の出口は4つ
共有持分を相続したあとに取れる方法を、手間の少ない順に並べるとこうなります。
- ほかの共有者に持分を買い取ってもらう(または自分が買い取る)
- 共有者全員で土地全体を売り、代金を持分で分ける
- 持分だけを第三者(持分の買取を扱う業者など)に売る
- 話し合いがつかなければ、裁判所に共有物分割を請求する
ほかの共有者に買い取ってもらう
まず考えたいのは、もう一方の共有者に持分を買ってもらう方法です。相手にとっても、土地全体を1人で自由に使えるようになるメリットがあります。
「父の持分を相続したんですが、叔父さんの方で引き取ってもらえませんか」
「ちょうど駐車場を広げたいと思っていたから、値段次第で考えてみるよ」
こんなふうに、相手側にも使い道がある時は話がまとまりやすいんです。値段は、不動産会社の査定をもとに決めると角が立ちにくくなります。
持分だけを売る
持分は、ほかの共有者の同意がなくても1人の判断で売れます。ただ、買った人も土地を自由には使えないので、土地全体を売る時より値段は低くなりがちです。
『それでも早く手放したい』という時の選択肢と考えておきましょう。売ったあとは、買った人とほかの共有者の関係になります。
共有物分割を請求する
話し合いがまとまらない時は、裁判所に共有物分割を求めることができます。土地を分ける、誰かがお金を払って持分を取得する、競売にかけて代金を分ける、といった形で解決が図られます。
時間も費用もかかるので、最後の手段と考えておくのがいいですよね。連絡の取れない共有者がいる場合は、2023年4月1日施行の改正民法で、裁判所の手続きを使ってその人の持分を取得したり、まとめて売ったりできる仕組みも設けられています。
手放す前に知っておきたい注意点
共有持分を相続放棄だけで手放すことはできません。相続放棄は、預貯金や家を含めたすべての財産を手放す手続きです。期限も、相続の開始を知った時から3か月以内です。
相続土地国庫帰属制度は、共有の土地でも使えます。ただし、共有者全員が共同して申請する必要があります(法務省 相続土地国庫帰属制度)。審査手数料は土地1筆14,000円で、承認後に負担金を納めます。
持分を持っている間は、固定資産税などの負担も続きます。使わないまま何年も持ち続けると、負担だけが積み上がっていくんです。
相続税ではどう評価する?
相続税の計算では、土地全体の評価額に持分の割合をかけて評価するのが基本です。土地全体が5,000万円の評価なら、持分2分の1は2,500万円という考え方です。
ほかに実家や預貯金もあって、基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えそう。共有者との分け方や買取の値段も決めたい。そんなケースは、評価と申告を税理士に任せると話を前に進めやすくなります。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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ほかの財産と合わせた相続の進め方は、不動産を相続したら何から始める?ケース別にやることで見ています。基礎控除の金額は相続人の人数別の早見表で確認できます。
よくある質問
共有持分だけを相続することはできますか?
できます。親が持っていた持分を、そのまま相続人が引き継ぎます。相続登記も必要で、取得を知った日から3年以内に登記しておきましょう。
ほかの共有者の同意なしに持分を売れますか?
持分だけなら1人の判断で売れます。土地全体を売る、建物を建てるといったことには、ほかの共有者の同意が必要です。
共有の土地を国に引き取ってもらえますか?
相続土地国庫帰属制度は共有の土地でも使えますが、共有者全員で共同して申請する必要があります。建物がある土地などは申請できません。
持分を売る時の値段はどう決まりますか?
ほかの共有者に売るなら、土地全体の査定額に持分の割合をかけた金額が話し合いの出発点になります。第三者に持分だけを売る時は、買った人が土地を自由に使えない分、それより低くなりやすいです。いくつかの査定を比べてから決めてみてください。
まとめ
- 共有持分だけでも相続でき、相続登記の対象になる
- 持分だけなら1人で売れるが、土地全体の売却や建築には全員の同意が要る
- 出口は、共有者に買い取ってもらう・全員で売る・持分だけ売る・共有物分割の4つ
- 国庫帰属は共有者全員の共同申請で使える
- 相続税は土地全体の評価額に持分をかけて計算するのが基本




