贈与契約書の書き方|現金・不動産・毎年贈与のケース別の文例

現金・不動産・毎年贈与のケース別に贈与契約書の書き方と文例を解説する記事のアイキャッチ

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子どもにまとまったお金を渡そうと思っている。『親子なのに、わざわざ贈与契約書なんて作る必要あるの?』と感じている方も多いですよね。

結論から言うと、口約束でも贈与は成り立ちますが、契約書があると「いつ・誰に・何を渡したか」を後から示せます。この記事では、現金・毎年の贈与・不動産のケースごとに、契約書の文例と注意点を見ていきます。

目次

現金を一度に渡すなら、契約書には何を書く?

このケースの結論

父が18歳以上の子に現金500万円を一度に渡すケースなら、契約書には「誰が・誰に・いくらを・いつ渡すか」と、双方の署名押印を書けば足ります。贈与税は、500万円から基礎控除110万円を引いた390万円に15%を掛け、10万円を差し引いた48万5千円です。この贈与税は、翌年2月1日から3月15日までに子が申告します。

贈与契約書に法律で決まった書式はありません。必要な項目がそろっていれば、手書きでもパソコンでもかまいません。

贈与契約書に書く項目
  • 贈与する人(贈与者)と受け取る人(受贈者)の氏名
  • 贈与する財産の内容(現金なら金額、不動産なら所在や地番)
  • 渡す日と渡し方(振込先の口座など)
  • 契約した日付
  • 双方の住所・署名・押印

文例はこうなります。

「贈与者〇〇(以下「甲」)は、受贈者〇〇(以下「乙」)に対し、現金500万円を贈与することを約し、乙はこれを受諾した。甲は令和〇年〇月〇日までに、乙名義の〇〇銀行〇〇支店 普通預金 口座番号〇〇〇〇へ振り込む。」

ここで大事なのが、受け取った子が自分の口座を自分で管理することです。通帳や印鑑を親が持ったままだと、契約書があっても親の財産(名義預金)と見られるおそれがあります。

毎年110万円ずつ渡すなら、1枚の契約書でいい?

『毎年同じ額を渡すなら、最初に1枚作っておけば楽では?』と思いますよね。実は、ここが毎年贈与で一番気をつけたい所なんです。

最初から「10年間、毎年110万円を渡す」と約束すると、全体を一括の贈与(定期贈与)と見られるおそれがあります。そうなると、1年ごとの基礎控除110万円で収まる話ではなくなります。

なので、毎年贈与はその年ごとに契約書を作るのが基本です。金額や渡す日を毎年少し変える方法もあります。

ケース契約書の作り方贈与税理由・注意
現金500万円を一度に(親から18歳以上の子)1通48万5千円翌年に受け取った子が申告
毎年110万円ずつ毎年1通ずつ0円(申告不要)最初にまとめて約束すると定期贈与のおそれ
自宅の土地を子に1通(不動産の表示を登記どおりに)評価額で計算印紙200円、登記も必要
婚姻20年以上の夫婦で自宅を1通最高2,000万円まで控除0円でも申告が必要
現金・毎年贈与・不動産で、契約書の作り方と注意点が変わることを示したケース別の分岐表

もう1つ、相続との関係も知っておきましょう。2024年1月1日以降の贈与は、亡くなる前7年以内に相続人などへ渡した分が相続財産に足し戻されます(延長された4年分は合計100万円まで足し戻さない)。

「毎年110万円なら、相続税とは無関係でしょ?」
「亡くなる前の7年分は足し戻されることがあるんだって。孫なら原則対象外らしいけど」

土地や家を渡すなら、印紙や登記はどうなる?

不動産の贈与契約書は、印紙税の「不動産の譲渡に関する契約書」に当たります。国税庁の質疑応答事例では、贈与は無償なので、評価額を書いても記載金額には当たらないとされています。

そのため、印紙税は「契約金額の記載のないもの」として200円です。現金の贈与契約書とはここが違うので、混同しないようにしておきましょう。

不動産の場合は、契約書の財産の書き方も変わります。

「甲は乙に対し、次の不動産を贈与し、乙はこれを受諾した。
所在 〇〇市〇〇町〇丁目 / 地番 〇〇番〇 / 地目 宅地 / 地積 〇〇.〇〇平方メートル」

登記簿(登記事項証明書)のとおりに書き写すのがポイントです。契約書は名義変更の登記にも使うので、表示がずれていると手続きが止まってしまいます。

ほかの財産の書き方は財産目録の作り方も参考になります。相続が始まった後の分け方を書く書類なら、不動産だけを相続する遺産分割協議書の記載例をどうぞ。

不動産を渡す、金額が大きい、何人もの子や孫に毎年渡している。そんなケースは、贈与税だけでなく将来の相続税まで含めて専門家に試算してもらうと安心です。

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よくある質問

贈与契約書は自分で作っても有効ですか?

有効です。贈与は口約束でも成り立ちますが、契約書があると贈与の時期や内容を後から示しやすくなります。手書きでもパソコンで作ってもかまいません。

子が未成年の時は、誰が署名しますか?

未成年の子は、親権者が代わりに受諾の署名をするのが一般的です。両親が親権者なら、両方の署名をそろえておくと安心です。

年110万円以下の贈与でも契約書は作った方がいいですか?

贈与税の申告は不要ですが、作っておくと、後で名義預金ではないかと聞かれた時に説明しやすくなります。受け取った人が口座を自分で管理しているかもあわせて確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 贈与契約書に決まった書式はなく、誰が誰に何をいつ渡すかを書けばよい
  • 現金500万円を親から18歳以上の子へなら贈与税は48万5千円
  • 毎年贈与は年ごとに契約書を作り、まとめての約束は避ける
  • 不動産の贈与契約書は印紙200円、表示は登記簿どおりに書く
  • 亡くなる前7年以内の贈与は相続財産に足し戻されることがある

参考: 土地贈与契約書(国税庁 質疑応答事例) / No.7140 印紙税額の一覧表(国税庁)

相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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