海外で働いていた親の外国の年金は死亡後に受け取れる?遺族給付の請求先をケース別に確認

海外で働いていた親が亡くなった時に、外国の年金の遺族給付をどこに請求するかを解説する記事のアイキャッチ

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父の遺品を片づけていたら、英語の年金の通知が出てきた。若いころ海外の会社で働いていたと聞いたことはあるけれど、母はこれから何かもらえるのか。そんな場面、意外と多いんです。

結論から言うと、外国の年金にも遺族向けの給付がある国は多く、条件を満たせば請求できる可能性があります。ただ、請求先は国によって変わります。

この記事を読めば、わが家のケースでどこに何を聞けばいいかが分かります。

目次

父が外国の年金を受け取っていた。母は何かもらえる?

このケースではこうなる

例えば、父が海外勤務時代の外国の年金を受け取っていて、母と子2人が残されたケースです。社会保障協定を結んでいる国の年金なら、多くの場合は日本の年金事務所や年金相談センターで、その国の年金の申請書を出せます。英国・韓国・中国の年金は日本の窓口では受け付けていないので、その国の年金機関に直接問い合わせることになります。

日本年金機構の案内では、協定相手国の年金は、日本の年金事務所または年金相談センターに申請書と添付書類を出せば、機構の本部を通じて相手国の機関に送られます(協定相手国の年金申請の方法)。

一方で、英国・韓国・中国との協定は、この日本の窓口での受付の対象から外れています。

『英語の手紙なんて、どう返せばいいの…』と不安になりますよね。協定国なら、日本語で相談できる窓口から始められるのは心強いところです。

国によって、請求先はこう変わる

ケースごとの違いを表にしました。

ケース請求先の考え方理由・注意
協定相手国の年金を受け取っていた日本の年金事務所・年金相談センターに相談申請書を出すと相手国の機関へ送られる
英国・韓国・中国で働いていたその国の年金機関に直接連絡日本の窓口では申請を受け付けていない
協定のない国で働いていたその国の年金機関や在日の大使館に確認遺族向けの給付があるかは国ごとに違う
年金を受け取る前に亡くなった加入記録があるかから確認加入期間などで遺族給付が出るかが変わる
親が働いていた国によって、外国の年金の遺族給付をどこに請求するかが分かれる分岐表

ここが大事なところです。遺族向けの給付が出るか、いくら出るかは、その国の制度で決まります。日本の遺族年金と同じ条件だと思い込まないようにしておきましょう。

窓口で聞かれやすいこと

「父が昔アメリカで働いていて、年金を受け取っていたようです。母は何か請求できますか?」
「お父様の外国の年金番号や、届いていた通知はお持ちですか?」

こんなやりとりになることが多いです。外国の年金番号、振込先の口座、届いていた通知や手紙を、先に集めておいてみてください。

亡くなったことを相手国の機関に知らせるのも大事です。亡くなった後に振り込まれた分は、返すよう求められることがあります。

外国の年金は相続税ではどうなる?

日本の遺族年金については、国税庁が「原則として所得税も相続税も課税されません」と案内しています(No.4123 相続税等の課税対象になる年金受給権)。

ただ、このページは国内の年金制度の説明で、外国の遺族給付の扱いまでは書かれていないんです。

『日本と同じで非課税でしょ?』と考えたくなりますよね。実は、外国の給付は制度の中身によって判断が変わることがあります。

ケース考え方理由・注意
父の口座に残っていた外国の年金預貯金として相続財産になる亡くなった日の残高で評価する
亡くなった後に入金された分返還を求められることがある相手国の機関に確認してから動く
母が受け取る遺族給付制度の中身で扱いが変わりうる要件を満たすかは税理士に確認を

外国の口座が残っている時は、名義を変える手続きもその国のルールになります。国内の古い口座が出てきた時の流れは休眠預金になった親の口座の払い戻しも見てみてください。

国内の企業年金がある場合は、企業年金の遺族一時金の扱いと分けて考えておきましょう。

相続税の申告が要りそうかを先に見ておく

外国の年金があってもなくても、相続税がかかるかは遺産の合計と基礎控除で決まります。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。

母と子2人が相続人なら、法定相続人は3人で基礎控除は4,800万円です。家族の人数ごとの金額は相続人の人数別の早見表で確かめてみてください。

外国に口座や不動産が残っている、外国の給付の扱いが分からない。そんなケースは、国内の財産とまとめて税理士に相談すると楽です。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

外国の年金の遺族給付は、日本の遺族年金と一緒に受け取れますか?

国ごとの制度で決まるので、一概には言えません。両方の窓口で、ほかの年金を受け取っていることを伝えて確認してみてください。

父が外国で働いていたかどうか、はっきり分かりません。

遺品の中の外国の年金番号、海外の会社の書類、外国から届いた手紙が手がかりになります。協定相手国なら、日本の年金事務所で相談してみるのが近道です。

相続放棄をしても、外国の遺族給付は受け取れますか?

遺族給付が受け取る人自身の権利として出る制度なら、放棄とは別に考えられることがあります。ただ、父の口座に残ったお金を使うと単純承認とみなされることがあるので、手をつける前に専門家に確認しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 外国の年金にも遺族向けの給付がある国は多い
  • 社会保障協定の相手国なら、日本の年金事務所・年金相談センターで申請書を出せる
  • 英国・韓国・中国の年金は、日本の窓口では受け付けていない
  • 日本の遺族年金は原則非課税だが、外国の給付は中身で扱いが変わりうる
  • 亡くなったことは相手国の機関にも早めに知らせる
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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