火災保険はどう相続する?名義変更・解約のケースと相続税評価

父名義の火災保険を相続した時に、名義変更か解約かの判断と相続税評価を判定する記事のアイキャッチ

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父が亡くなって実家を相続することになった。家の火災保険の契約者は父のまま、という方も多いはずです。

『名義を変えればいいの?それとも解約?相続税にも関係あるの?』と迷いますよね。結論から言うと、まずは家を誰が相続するかを決めて、その人が契約を引き継ぐか解約するかを選びます。相続税で気にするのは、解約返戻金がある長期の契約です。

目次

父名義の火災保険は相続税の財産になる?

このケースの結論

契約者が亡くなった火災保険・地震保険は、多くの場合、契約者の地位を相続人が引き継ぐ形になります。相続税で問題になるのは、解約した時にお金が戻る契約です。国税庁は、契約者の相続人に引き継がれる建物更生共済について、相続開始時の解約返戻金相当額で評価すると示しています。戻るお金がほとんどない掛け捨ての契約なら、評価額は小さくなります。

建物更生共済の扱いは、国税庁の質疑応答事例建物更生共済契約に係る課税関係に載っています。共済契約者が亡くなると、契約に関する権利が本来の相続財産になり、評価額は解約返戻金相当額です。

長期の火災保険で解約返戻金がある場合も、考え方は近いものになります。自分の契約がどう評価されるかは、税理士に確認してみてください。

名義変更して続けるか、解約するか。ケースで比べる

ここが大事なところです。保険の扱いは、家を誰が相続して、その家をどうするかで決まります。

ケース保険の手続き相続税での扱い注意
家を相続した子が住み続ける契約者を子に変更して続ける解約返戻金があれば財産に入る家の名義と保険の名義をそろえる
家を売る・取り壊す引き渡しや解体に合わせて解約解約返戻金があれば財産に入る空き家の期間の補償を確かめる
掛け捨ての1年契約満期まで続けるか解約戻るお金が少なければ評価は小さい次の更新から新しい契約者で
契約者は子で、建物の持ち主が父契約者はそのまま父の相続では課税対象なし満期金は受取人の一時所得
火災保険を名義変更して続けるケースと解約するケースに分け、手続きと相続税での扱いを並べたケース別の分岐表

地震保険は火災保険とセットで入る保険なので、火災保険と一緒に手続きを進めます。

例えば、こんなやり取りがよくあります。

「火災保険、父の名前のままでも保険金は出るのかな」
「家を相続したのは私だから、契約者を私に変えておこうか。保険会社に聞いてみよう」

手続きに必要な書類は、保険会社によって違います。まずは保険証券を手元に用意して、保険会社に連絡してみてください。

申告が要るかはどこで分かれる?子1人のケースで比べる

『火災保険なんて、相続税には関係ないと思っていた』という方は少なくありません。ただ、長期の契約で戻るお金があると、合計が基礎控除を超えることもあるんです。

例えば、母はすでに亡くなっていて、父が亡くなり子1人が相続するケースです。法定相続人は1人なので、基礎控除は3,600万円です。

自宅と預金で3,500万円あり、長期の火災保険の解約返戻金相当額が200万円だったとします。

ケース課税価格の合計納付額理由・注意
掛け捨てで戻るお金がほぼない3,500万円0円(申告不要)基礎控除3,600万円以下
解約返戻金200万円の長期契約3,700万円10万円課税遺産総額100万円・税率10%

表の200万円は流れを見せるための仮の数字です。相続開始日時点の返戻金の額は、保険会社に問い合わせて確かめておきましょう。

人数ごとの基礎控除は相続人の人数別の基礎控除早見表で確かめられます。

手続きの前に確かめておくことは?

『遺産分割が終わるまで、保険はどうしておけばいいの?』と心配になりますよね。話し合いの途中でも補償が切れないよう、契約が続いているかだけは先に確かめておきましょう。

保険会社に連絡する前に
  • 保険証券(契約者・被保険者・保険期間・支払方法)
  • 長期一括払いか、毎年の更新か
  • 家を誰が相続するか(遺産分割の話し合いの結果)
  • 相続開始日時点の解約返戻金の額

家そのものの相続の進め方は、不動産を相続した時のケース別のやることで見ています。医療保険の給付金が一緒にある方は、医療保険の給付金に相続税がかかるケースもあわせて見てみてください。

長期の保険や共済がいくつもある、家を売るか住むか決まっていない、合計が基礎控除の近くにある、というケースは税理士に頼むと楽です。評価の仕方が自分の契約に当てはまるかは、税理士に確認しておきましょう。

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よくある質問

契約者が亡くなった火災保険はそのままにしておいて大丈夫ですか?

多くの契約では契約者の地位が相続人に引き継がれるので、家を相続した人に契約者を変更するか、解約するかを保険会社に伝えます。手続きの書類は保険会社ごとに違います。

火災保険の相続税評価はいくらですか?

解約した時にお金が戻る契約は、解約返戻金相当額が目安になります。国税庁は建物更生共済について、相続開始時の解約返戻金相当額で評価すると示しています。

地震保険も相続の手続きが要りますか?

地震保険は火災保険とセットの保険なので、火災保険の名義変更や解約と一緒に手続きします。

まとめ

この記事の要点
  • 契約者が亡くなった火災保険・地震保険は、多くの場合相続人が契約を引き継ぐ
  • 家を相続した人が名義変更して続けるか、解約するかを選ぶ
  • 建物更生共済は、相続開始時の解約返戻金相当額で評価する
  • 掛け捨てで戻るお金がほぼない契約は、評価額が小さい
  • 子1人で3,500万円に返戻金200万円が加わると、納付額は10万円になる
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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