相続登記の相談はどこへ?法務局で聞けること・司法書士が要るケース

相続登記の相談を法務局と司法書士のどちらにするかをケース別に解説する記事のアイキャッチ

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親が亡くなって、実家の名義を変えないといけない。『相続登記の相談って、法務局に行けばいいの?司法書士に頼むもの?』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、分け方が決まっていて手続きを自分で進めたい人は、法務局の「登記手続案内」で十分なことが多いです。この記事では、どんなケースなら法務局で足りて、どんなケースで専門家が要るのかを見ていきます。

目次

わが家のケースだと、相続登記はどこに相談すればいい?

このケースの結論

例えば、父が亡くなり母と子2人が相続人で、実家1か所を母が継ぐと話がまとまっているケース。このケースなら、法務局の手続案内で書き方を聞きながら自分で申請できる見込みが高いです。名義が祖父のまま何代も止まっている、相続人が多い、分け方でもめている時は、司法書士や弁護士に相談先を移しましょう。

相談先は、「何に困っているか」で変わります。書類の書き方が分からないだけなのか、誰が相続するかが決まっていないのかで、行き先が違うんです。

ケース相談先の目安理由・注意
母と子2人。実家1か所を母が継ぐことで合意済み法務局の手続案内書類をそろえて自分で書ければ申請できる
名義が祖父のまま。相続が何代も重なっている司法書士戸籍が膨大になり、手続案内の時間内では確認しきれない
兄弟で、実家を誰が継ぐか決まらない弁護士(分け方)+相続人申告登記法務局は分け方の助言をしない
土地が複数あり、相続税もかかりそう税理士+司法書士税金の計算と登記は別の専門家の仕事
平日に動けず、書類集めの時間がない司法書士申請の代理を頼める
相続人の数と名義の古さで、法務局・司法書士・弁護士のどこに相談するかが分かれるケース別の分岐表

ここで大事なのは、法務局は「手続きの案内役」だという点です。どう分けるのが得か、誰が継ぐべきかといった相談には乗ってもらえません。

法務局の手続案内では何を聞ける?予約は要る?

法務局では「登記手続案内」として、自分で申請する人に向けて、申請書の作り方や必要書類の集め方を教えてくれます。案内は完全予約制で、1回あたり20分程度です。

方法は、窓口での対面・ウェブ会議・電話の3つから選べます。予約は、専用の予約サイトか管轄の法務局への電話で取ります(法務局:登記手続案内)。

『20分って短くない?』と感じますよね。実は、1回で足りなければ改めて予約して続きを聞けます。

聞ける内容と、聞けない内容をまとめるとこうなります。

聞けること聞けないこと
登記の流れ、必要書類の集め方遺産をどう分けるかの助言
申請書の書き方担当者による申請書の下書き・作成
書いた申請書や添付書類の過不足の確認(20分の範囲で)司法書士の紹介や報酬額
集めた戸籍から、誰が法定相続人かの助言何代にもわたる相続の戸籍の全件チェック

手続案内を使う前には、法務局のサイトにある「登記申請手続のご案内(相続登記)」を読んでおくと話が早いです(法務局:登記申請を御自身でされる方のよくある質問)。

例えば、窓口でこんなやり取りになります。

「この協議書で、母の名義に変える申請書を書いてきました」
「添付の戸籍が1通足りないようです。お父様の出生からの分がそろっているか見てみましょう」

費用の有無や細かい運用は法務局ごとに違うことがあるので、予約の時に聞いておきましょう。

予約の前にそろえておくもの
  • 亡くなった人の出生から死亡までの戸籍(法定相続情報一覧図の写しがあればそれでも可)
  • 相続人全員の戸籍と、不動産を取得する人の住民票
  • 不動産の固定資産税の課税明細書(評価額が分かるもの)
  • 遺産分割協議書の案、または遺言書
  • 書きかけの申請書と、聞きたいことのメモ

戸籍は、2024年3月1日からの広域交付で、本籍地以外の市区町村窓口でもまとめて請求できるようになりました。郵送や代理人による請求はできない点に注意です。

自分でやるか、司法書士に頼むかの分かれ目は?

『自分でできそうだけど、失敗したら怖い…』という方もいますよね。目安は、相続人の人数と、名義がどれだけ古いかです。

相続人が配偶者と子だけで、名義が亡くなった親本人なら、自分で進める人も多いケースです。一方、名義が祖父母のままだと、その時の相続人全員の戸籍と合意が要ります。

ケース自分で進める司法書士に頼む
親名義の自宅1か所・相続人3人・合意済み現実的時間を買うなら
祖父名義の土地・相続人がいとこまで広がる負担が大きい向いている
遠方の土地が何筆もある調べ物が多い向いている

ちなみに、登記の申請を業として代わりに行えるのは司法書士です。登記に詳しい知人に申請書づくりを頼むことは、法務局も注意を呼びかけています。

自分でやる場合も、登録免許税はかかります。相続登記は固定資産税評価額×0.4%で、例えば評価額2,000万円の自宅なら8万円です。一定の土地には免税措置もあるので、申請前に確認しておきましょう。

費用の全体像は相続手続きの費用を自分でやる・一部依頼・全部依頼で比べた記事で見られます。

期限に間に合わない時はどうする?

相続登記は2024年4月1日から義務になりました。不動産を相続で取得したと知った日から3年以内に登記が必要で、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。

2024年4月1日より前の相続も対象です。この場合は、2027年3月31日か、知った日から3年以内の遅い方が期限になります。

『兄弟で話がまとまらないから、登記なんてできない』という時もありますよね。その場合は「相続人申告登記」が使えます。自分が相続人だと法務局に申し出るだけの簡易な手続きで、これで義務を果たせます。

ただ、相続人申告登記は名義を移すものではありません。売る・貸すには、分け方が決まった後で改めて相続登記をします。もめている時の相談先は悩み別の相続の相談先も参考にしてみてください。

土地が複数あって相続税の申告も必要なケースは、登記より先に税金の期限(亡くなった日の翌日から10か月以内)が来ます。評価や特例の判断が絡むなら、税理士に早めに相談しておくと、登記まで含めた段取りが組みやすくなります。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

相続登記の相談は無料でできますか?

法務局の登記手続案内は、自分で申請する人に向けた行政の案内です。費用の有無や運用は予約の際に確認してみてください。司法書士に申請を頼む場合の報酬は事務所ごとに決まっていて、法務局では答えてもらえません。

法務局の手続案内は電話だけでも受けられますか?

受けられます。電話・窓口での対面・ウェブ会議から選べます。書類を見てもらいたい時は対面か、画面で書類を映せるウェブ会議が向いています。

遺産分割協議書の書き方も法務局で聞けますか?

法務局のサイトに協議書のひな形が載っています。ただ、誰が何を取るかといった中身の相談はできないので、もめている時は弁護士に相談しましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 分け方が決まっていて自宅1か所程度なら、法務局の手続案内(予約制・1回20分程度)で自分で申請しやすい
  • 名義が何代も前のまま、相続人が多い、時間がない時は司法書士に頼むと楽
  • 分け方でもめている時は弁護士へ。期限が迫るなら相続人申告登記で義務を果たせる
  • 相続税の申告も要るケースは、10か月の期限があるので税理士にも早めに相談を
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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