兄弟の相続放棄で必要書類はどこまで?親の戸籍も要るケース別の集め方

兄弟の相続放棄で必要な書類の範囲をケース別に確認する記事のアイキャッチ

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子どもも親もいない兄が亡くなり、弟の自分が相続人になった。借金がありそうだから放棄したいけれど、『親の戸籍まで集めるの?どこまで遡ればいいの?』と途方に暮れていませんか。

結論から言うと、兄弟が放棄する時は、子が放棄する時より戸籍がぐっと増えます。亡くなった人の出生から死亡までの戸籍に加え、親や祖父母が亡くなっていることが分かる戸籍も要るんです。

この記事では、放棄する人ごとに、どこまで書類が要るかを確認できます。

目次

兄弟が相続放棄する時、必要書類はどこまで?

このケースの結論

亡くなった兄の相続を弟が放棄するなら、申述書のほかに、兄の住民票除票か戸籍附票、弟の戸籍謄本、兄の出生から死亡までのすべての戸籍、兄の親(と祖父母)が亡くなっていることが分かる戸籍が要ります。兄に亡くなった子がいた場合は、その子の出生から死亡までの戸籍も加わります。

兄弟姉妹は、相続の順番でいうと第三順位です。子がいない、または子が全員放棄した。そのうえで親や祖父母も亡くなっているか放棄している。そうなって初めて兄弟姉妹に順番が回ってきます。

だから家庭裁判所は「本当に兄弟の番なのか」を戸籍で確かめるわけです。ここが、書類が増える理由です。

裁判所の案内をもとに、兄弟が放棄する時の書類を表にしました。

書類なぜ要るか取る場所
相続放棄の申述書放棄の申し出そのもの裁判所の様式
兄の住民票除票または戸籍附票最後の住所地を確かめる兄の最後の住所地・本籍地の市区町村
弟(申述人)の戸籍謄本放棄する人を確かめる弟の本籍地の市区町村
兄の出生から死亡までのすべての戸籍子がいないことを確かめる兄の本籍地(転籍していれば各地)
兄の子で亡くなった人がいれば、その子の出生から死亡までの戸籍代わりに相続する孫がいないか確かめるその子の本籍地
親・祖父母の死亡の記載がある戸籍第二順位がいないことを確かめる親・祖父母の本籍地

費用は、申述人1人につき収入印紙800円と、連絡用の郵便切手です。出す先は、兄の最後の住所地の家庭裁判所です。

亡くなった兄・親・祖父母・申述人の弟の家系図で、兄弟の相続放棄に必要な戸籍の範囲を示した図

兄弟3人でまとめて放棄するケースは書類を減らせる?

減らせます。裁判所の案内では、同じ書類は1通で足りるとされています。

例えば、亡くなった兄の弟と妹の2人がそろって放棄するケース。兄の戸籍一式や親の戸籍は、2人分そろえる必要はありません。

ケース1通でよい書類1人ずつ要る書類
兄弟2人以上でまとめて放棄兄の戸籍一式・親や祖父母の戸籍・住民票除票申述書、各自の戸籍謄本、収入印紙
先に兄の子が放棄済みで、後から兄弟が放棄先の事件で出した戸籍は不要兄弟側で追加になる戸籍・申述書
兄弟が別々の時期に放棄先に出した分は不要後から出す人の申述書・戸籍

『子が先に放棄したなら、兄弟は書類を全部集め直し?』と思いがちですよね。実は、同じ人についての放棄の事件が先にあれば、そこで出した書類は要らないとされています。

「兄の子どもたちが先週放棄したらしいよ」
「じゃあ、裁判所にその事件のことを伝えて、足りない分だけ出せばいいね」

こんなふうに、家族で情報を共有しておくと二度手間を防げます。

甥姪が代わりに放棄するケースは?

兄弟のうち誰かが先に亡くなっていると、その子である甥や姪が代わりに相続人になります。叔父や叔母の相続を、甥姪が放棄するケースです。

この場合は、兄弟の時の書類に加えて、亡くなった兄弟(甥姪の親)の死亡の記載がある戸籍が要ります。

放棄する人追加で要る書類理由・注意
兄弟姉妹上の表の書類一式子と親がいないことを確かめる
甥・姪親(亡くなった兄弟)の死亡の記載がある戸籍親に代わって相続人になったことを確かめる
甥姪の子放棄の必要なし甥姪の子は代わりに相続しない

『甥の子どもまで連絡しないといけない?』という心配は要りません。兄弟の代わりに相続できるのは甥姪までです。

戸籍はどうやって集める?期限は?

親の戸籍は、2024年3月1日から始まった戸籍証明書の広域交付を使うと楽です。本籍地以外の市区町村の窓口でも、本人・配偶者・父母・子などの戸籍をまとめて請求できます。

ただ、亡くなった兄弟の戸籍は、自分や親の戸籍とは扱いが違うので、本籍地の市区町村に請求することになります。郵送でも請求できるので、遠方なら活用してみてください。詳しい集め方は被相続人の戸籍謄本のケース別の集め方で確認できます。

期限は、自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内です。兄弟の場合は、子や親が放棄したことを後から知るケースもあります。自分が相続人になったといつ知ったかを、メモしておきましょう。

戸籍集めが間に合いそうにない時は、家庭裁判所に期間を延ばす申立てができます。早めに動いておきましょう。

兄に預金や不動産もあり、放棄するか迷っている。ほかの兄弟は相続するかもしれない。そんなケースは、相続税がかかるかも含めて税理士に相談しておくと判断しやすくなります。

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放棄した人がいる時の協議書の書き方は、遺産相続協議書のケース別の作り方で確認できます。

よくある質問

兄弟の相続放棄で、祖父母の戸籍まで要りますか?

裁判所の案内では、亡くなった人の直系尊属の死亡の記載がある戸籍が要るとされています。親だけでなく、祖父母が亡くなっていることも戸籍で分かるようにしておきましょう。

兄弟でまとめて放棄すれば、収入印紙は1人分で済みますか?

収入印紙は申述人1人につき800円なので、人数分要ります。戸籍などの共通の書類は1通で足ります。

書類を出した後に追加を求められることはありますか?

あります。裁判所の案内でも、審理に必要な場合は追加書類の提出を求めることがあるとされています。

まとめ

この記事の要点
  • 兄弟の相続放棄は、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍と、親・祖父母の死亡が分かる戸籍が要る
  • 亡くなった人に先に亡くなった子がいれば、その子の出生から死亡までの戸籍も加わる
  • 兄弟でまとめて放棄するなら、同じ書類は1通で足りる
  • 甥姪が放棄するなら、親(亡くなった兄弟)の死亡の記載がある戸籍が加わる
  • 費用は申述人1人につき収入印紙800円と郵便切手
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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