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相続した土地が遠くにあって使い道がない。売ろうとしても買い手が見つからない。そんな時に考えたいのが、土地を国に引き取ってもらう相続土地国庫帰属制度です。
でも『結局いくらかかるの?』という点がまず気になりますよね。結論から言うと、費用は「審査手数料」と「負担金」の2つで、負担金は土地の種類と場所で20万円から変わります。この記事では、地目ごとのケースで実際の金額を計算していきます。
国庫帰属の費用は、結局いくらかかる?
費用は、申請時の審査手数料が土地1筆あたり14,000円、承認された後の負担金が原則20万円です。ただし、市街化区域や用途地域の宅地、一部の農地、そして森林は面積に応じて計算され、20万円より高くなります。例えば市街化区域の宅地200㎡なら負担金は79万3,000円、森林3,000㎡なら29万9,000円です。
負担金は、国がその土地を管理するのにかかる10年分の標準的な費用をもとに決められています。払うのは承認された時の1回だけです。
| ケース | 負担金 | 審査手数料(1筆) | 合計 |
|---|---|---|---|
| 地方の宅地(市街化区域・用途地域の外) | 20万円 | 14,000円 | 21万4,000円 |
| 市街化区域の宅地200㎡ | 79万3,000円 | 14,000円 | 80万7,000円 |
| 農用地区域などの外にある畑 | 20万円 | 14,000円 | 21万4,000円 |
| 市街化区域の畑500㎡ | 72万3,000円 | 14,000円 | 73万7,000円 |
| 森林3,000㎡ | 29万9,000円 | 14,000円 | 31万3,000円 |
| 雑種地・原野 | 20万円 | 14,000円 | 21万4,000円 |
同じ「宅地」でも、地方なら20万円、市街地なら面積で計算と、場所で大きく変わるんです。

負担金はどうやって計算する?
面積で計算する土地は、「面積 × 1㎡あたりの単価 + 決まった額」で求めます。単価と決まった額は、面積の区分ごとに法務省が定めています。
| ケース | 当てはまる区分 | 計算 | 負担金 |
|---|---|---|---|
| 市街化区域の宅地200㎡ | 100㎡超200㎡以下 | 200㎡ × 2,450円 + 303,000円 | 793,000円 |
| 市街化区域の畑500㎡ | 250㎡超500㎡以下 | 500㎡ × 850円 + 298,000円 | 723,000円 |
| 森林3,000㎡ | 1,500㎡超3,000㎡以下 | 3,000㎡ × 17円 + 248,000円 | 299,000円 |
| 森林5,000㎡ | 3,000㎡超6,000㎡以下 | 5,000㎡ × 12円 + 263,000円 | 323,000円 |
森林は1㎡あたりの単価が小さいので、広くても負担金はそれほど膨らみません。逆に、市街地の宅地は狭くても高めになります。
ほかの面積区分や農地の細かい条件は、法務省の相続土地国庫帰属制度の負担金のページで確認できます。
隣り合う土地が何筆もある時は?
山林や畑は、隣り合った土地が何筆にも分かれていることがよくありますよね。
実は、隣接する2筆以上の土地が同じ種目なら、1つの土地とみなして負担金を計算するよう申し出ることができます。森林のように面積で計算する土地は、面積を合計して計算します。
例えば、隣り合う森林5,000㎡が2筆あるケースです。
| ケース | 負担金の計算 | 負担金 | 審査手数料 |
|---|---|---|---|
| 1筆ずつ計算 | 323,000円 × 2筆 | 646,000円 | 28,000円 |
| 合算の申出をする | 10,000㎡ × 8円 + 287,000円 | 367,000円 | 28,000円 |
審査手数料は1筆ごとにかかりますが、負担金は27万9,000円も変わります。ただし、宅地と森林のように種目が違う土地はまとめられません。
費用を払えば、どんな土地でも引き取ってもらえる?
『お金を払えば引き取ってくれるんでしょ?』と思いがちですが、そうではありません。建物が建っている土地や、抵当権などの担保権が付いている土地は、そもそも申請できません。
「古い小屋が建ったままだけど、申請できる?」
「先に解体しないと、申請の対象にならないね」
こうした場合は、解体費用などが負担金とは別にかかります。審査の結果、承認されないこともあり、その時も審査手数料は戻りません。
承認されたら、負担金の通知が届いた日の翌日から30日以内に納めます。期限までに納めないと承認が失効し、最初から申請し直しになるので注意しておきましょう。
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よくある質問
相続土地国庫帰属制度の負担金は、何年分の管理費用ですか?
10年分です。国有地の種目ごとに、管理に要する10年分の標準的な費用をもとに算定され、承認された時に1回だけ納めます。
審査で承認されなかったら、審査手数料は戻りますか?
戻りません。審査手数料は土地1筆あたり14,000円を収入印紙で納めるもので、結果にかかわらず返ってきません。
山林の負担金はいくらですか?
森林は面積に応じて計算します。例えば3,000㎡なら29万9,000円、5,000㎡なら32万3,000円です。隣り合う森林をまとめて申し出ると安くなることがあります。
まとめ
- 費用は審査手数料(1筆14,000円)と負担金(原則20万円)
- 負担金は10年分の管理費用をもとに決まり、払うのは承認時の1回だけ
- 市街化区域・用途地域の宅地、一部の農地、森林は面積で計算する
- 隣り合う同じ種目の土地は、合算の申出で負担金が下がることがある
- 建物や担保権がある土地は申請できない。納付期限は通知の翌日から30日以内




