相続税の申告に遺産分割協議書は必要?遺言・一人相続のケース

相続税の申告に遺産分割協議書が要るかをケース別に確かめる記事のアイキャッチ

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相続税の申告書を作り始めたら、添付書類に遺産分割協議書の写しとある。『うちは協議書を作っていないけど、作らないとダメ?』と手が止まっている方も多いはずです。

結論から言うと、協議書が要るかどうかは家族の状況で変わります。この記事では、要るケースと要らないケースを並べて、自分の家がどちらかを確かめられるようにしました。

目次

相続税の申告に、遺産分割協議書は要る?

このケースの結論

相続人が複数いて話し合いで遺産を分け、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使うケースは、申告書に遺産分割協議書の写しと相続人全員の印鑑証明書を付けます。相続人が1人のケースや、遺言で全ての財産の取得者が決まっているケースは協議書が要りません。

まず、自分の家がどのケースに当たるかを見てみましょう。

ケース協議書理由・注意
相続人が1人だけ要らない話し合う相手がいない
遺言で全ての財産の取得者が決まっている要らない遺言書の写しを付ける
遺言に書かれていない財産があるその財産について要る残りの分け方を相続人全員で決める
話し合いで分け、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使う要る写しと相続人全員の印鑑証明書を付ける
申告期限までに話し合いがまとまらないまだ作れない未分割で申告し、分割見込書を出す
遺産が基礎控除以下で、特例も使わない申告不要ただし預金の解約や相続登記で求められることがある
相続人の数・遺言の有無・特例を使うかで遺産分割協議書が要るかが分かれるケース別の分岐表

『協議書は原本を出すの?』という方もいますよね。申告書に付けるのは写し、つまりコピーで大丈夫です。原本は銀行の手続きや相続登記でも使うので、手元に残しておきましょう。

遺言がある場合の申告については、遺言書がある場合の申告で詳しく見られます。

協議書が間に合うかどうかで、税額はどう変わる?

ここが大事なところです。協議書が申告期限までにできるかどうかで、いったん納める相続税が倍になるケースがあるんです。

例えば、父が亡くなり、母と子2人が相続人のケースです。課税価格の合計は1億2,000万円で、相続税の総額は960万円になります。

計算の段階協議書が間に合い、法定相続分どおりに分けた協議がまとまらず未分割で申告
課税価格の合計1億2,000万円1億2,000万円
相続税の総額960万円960万円
母の納付税額0円(配偶者の税額軽減)480万円(軽減が使えない)
子1人あたりの納付税額240万円240万円
家族全体の納付額480万円960万円

配偶者の税額軽減は、母が何を取得したかが決まって初めて使えます。決まったことを示すのが協議書なので、協議書が無いと軽減が使えない状態で申告することになります。

自宅の土地に小規模宅地等の特例を使う場合も同じです。誰が土地を取得したかが決まっていないと、特例は使えません。

未分割で申告した後に話し合いがまとまれば、払いすぎた分は更正の請求で戻せます。流れは未分割申告のケースでまとめています。

協議書を作る時、相続税の申告で気をつけることは?

協議書には、誰がどの財産を取得するかを、財産が特定できる形で書きます。相続人全員が署名し、実印で押印します。

申告前に確かめておきたいこと
  • 相続人全員が署名・実印で押印している
  • 申告書に載せる財産が、協議書の分け方と一致している
  • 相続人全員の印鑑証明書がそろっている
  • 後から見つかった財産をどう分けるかの一文があるか

「全員の判子をもらうのに時間がかかりそう」
「遠方のきょうだいがいるなら、郵送でのやり取りを早めに始めておこう」

申告後に新しい財産が見つかった時は、その財産の分け方を話し合い、税額が増えるなら修正申告をします。この時も、特例や軽減に関わる財産なら協議書の写しを付けます。手順は修正申告が要るケースで確認してみてください。

相続人が多くて押印がそろわない、特例を使いたい土地がある、申告期限まで時間がない。こんなケースは、協議書の書き方と申告をまとめて見てくれる税理士に頼むと楽です。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

相続税がかからない場合も、遺産分割協議書は作った方がいいですか?

相続税の申告が要らなくても、預金の解約や不動産の相続登記で協議書を求められることがあります。相続人が複数いて話し合いで分けたなら、作っておくと手続きが進めやすくなります。

遺産分割協議書に期限はありますか?

遺産分割に法律上の期限はありません。ただ、相続税の特例や軽減を最初から使うには申告期限までに分割を決める必要があります。また、相続開始から10年を過ぎると特別受益や寄与分を主張できなくなります。

協議書は自分で作ってもいいですか?

自分で作っても問題ありません。書き方に不安があれば、行政書士は協議書の作成、税理士は申告との整合を見てくれます。

まとめ

この記事の要点
  • 話し合いで分けて特例・軽減を使うなら、協議書の写しと全員の印鑑証明書を付ける
  • 相続人1人や、遺言で全ての取得者が決まっているケースは協議書が要らない
  • 申告書に付けるのはコピーでよく、原本は手元に残す
  • 母と子2人・課税価格1億2,000万円なら、協議書が間に合えば480万円、未分割なら960万円
  • 後から見つかった財産は、分け方を決めて修正申告で対応する
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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