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相続放棄の申述書を出してしばらくしたら、家庭裁判所から「照会書」と「回答書」が届いた。『何か疑われているの?どう答えればいいの?』と不安になった方も多いはずです。
結論から言うと、照会書は本人の意思と事情を確かめるためのもので、事実をそのまま書けば大丈夫です。この記事では、ケースごとに答え方の例を見ていきます。
亡くなってすぐ申述したケースは、どう答える?
父が亡くなり、その直後に子が相続放棄を申述したケースなら、回答書の「相続の開始を知った日」には父の死亡日を書き、放棄は自分の意思であること、遺産を処分していないことを事実どおりに答えれば足ります。
照会書でよく聞かれるのは、次のような項目です。裁判所によって聞き方や項目は違います。
- 亡くなったことを、いつ・どうやって知ったか
- 相続放棄は自分の意思で申し立てたか
- 亡くなった人の財産を使ったり、処分したりしていないか
- 相続放棄をする理由
- 分かっている財産や借金の内容
同居していた家族なら、知った日は死亡日になるのが通常です。理由の欄は「借金が多いため」「生前に援助を受けていて、ほかの相続人に任せるため」など、自分の言葉で短く書いて大丈夫なんです。
例えば、こんな書き方になります。
「相続の開始を知った日: 令和〇年〇月〇日(父が亡くなった日。病院で看取ったため)
相続放棄は自分の意思か: はい
遺産を処分したか: いいえ
放棄の理由: 父に借金があり、財産より多いと思われるため」

疎遠だった親の死亡を後で知ったケースは?
何年も連絡を取っていなかった親が亡くなっていた。そんなケースでは、知った日の書き方が特に大事になります。
相続放棄の期限は、自分のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。死亡日から3か月を過ぎていても、知ったのが後なら、知った日から数えます。
| ケース | 「知った日」の書き方 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 同居の父が亡くなり、すぐ申述した | 父の死亡日 | 看取った・連絡を受けたなど知った経緯も書く |
| 疎遠の父の死亡を、債権者からの督促状で知った | 督促状が届いた日 | 督促状や封筒を手元に残しておく |
| 先順位の兄が放棄したと聞き、自分が相続人になった | 兄の放棄を知った日 | 誰から・どうやって聞いたかを書く |
| 葬儀費用を父の預金から払った | 知った日は死亡日 | 払った内容と金額を事実どおりに書く |
督促状で知ったケースは、「疎遠で連絡がなく、〇月〇日に届いた督促状で亡くなったことを知った」と経緯を具体的に書いておきましょう。届いた書類のコピーを求められることもあるので、捨てずに取っておくと安心です。
財産を使ってしまった時や、照会書が届かない時は?
『遺品を少し持ち帰ったけど、正直に書いたら放棄できなくなる?』と心配になりますよね。財産を処分・消費すると単純承認とみなされ、放棄できなくなることがあります。
ただ、ここで事実と違う回答をするのは避けておきましょう。後で分かった時の方が困ります。何をしたかを正直に書き、判断に迷う時は回答書を出す前に専門家に相談するのが安心です。
「父の通帳から葬儀代を払ったんだけど、書かないとだめ?」
「聞かれたことには、そのまま書いておこう」
照会書が届かないこともあります。裁判所によっては照会書を送らず、受理の通知書がそのまま届く場合もあるんです。どちらも届かないまま時間がたった時は、申述した家庭裁判所に問い合わせてみてください。
- 知った日と、知った経緯を具体的に書いたか
- 申述書に書いた内容と食い違いがないか
- 財産を使った・持ち帰ったことがあれば事実どおり書いたか
- 署名と押印を忘れていないか
- 照会書に書かれた返送期限までに出せるか
受理されると「相続放棄申述受理通知書」が届きます。債権者や次順位の相続人に放棄を示す時は、受理証明書を家庭裁判所に請求できます。放棄すると次順位の人が相続人になるので、親族への連絡も忘れずにしておきましょう。
借金と財産のどちらが多いか分からない、葬儀費用を遺産から払ってしまった、ほかの相続人とも話が必要。こんなケースは、回答書を出す前に専門家に見てもらうと安心です。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
照会書・回答書に返送の期限はありますか?
照会書に返送期限が書かれていることが多いです。期限が過ぎそうな時は、早めに家庭裁判所へ連絡しておきましょう。
回答書は手書きでないといけませんか?
裁判所から届いた回答書に、本人が記入して返送するのが基本です。申述人本人が答える書類なので、ほかの人に代わりに書いてもらうのは避けておきましょう。
照会書が届かないのは、放棄が認められなかったからですか?
そうとは限りません。照会書を送らず、受理の通知書がそのまま届く裁判所もあります。何も届かないまま時間がたった時は、申述先の家庭裁判所に確認してみてください。
まとめ
- 照会書は本人の意思と事情を確かめるもので、事実どおりに答えればよい
- 同居の家族なら「知った日」は死亡日、疎遠なら知った日と経緯を具体的に書く
- 期限は相続の開始があったことを知った時から3か月以内
- 財産を使った・持ち帰った時も事実どおり書き、迷えば返送前に相談する
- 照会書が届かず受理通知書が届く裁判所もある
放棄の後に残った相続人で手続きを進める時は、相続関係説明図の書き方や法定相続情報一覧図を取るケースも見てみてください。




