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話し合いはまとまったのに、兄は北海道、妹は九州。『1枚の協議書を郵送で回していたら、いつ終わるか分からない』と困っている方も多いはずです。
結論から言うと、そんな時は遺産分割協議証明書を1人1通ずつ作る方法があります。この記事では、どんなケースで証明書の形が向いているか、どう書けばいいかを見ていきます。
相続人が遠くに住んでいる時は、どう作ればいい?
母が亡くなり、近くに住む長男と、遠方に住む二男と長女の3人で分けるケースなら、同じ内容の遺産分割協議証明書を3通作り、1人1通ずつ署名と実印をもらえば足ります。3通そろえば、全員が合意したことを示せます。
遺産分割協議証明書は、「こういう内容で遺産分割の協議が成立したことを証明します」と、相続人が書面で証明するものです。協議書と違って、1人ずつ別の用紙に署名できるのが特徴なんです。
協議書は相続人全員が1つの書面に署名押印します。郵送で回すと、1人が手元に置いたままになったり、途中で紛失したりすることも。
証明書なら、全員に同時に送れます。それぞれが署名して返送すれば、そろった時点で手続きに使えます。
| ケース | 向いている形 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 相続人3人が同じ市内に住んでいる | 遺産分割協議書(全員が1枚に署名) | 集まって署名すれば1回で終わる |
| 二男と長女が遠方に住んでいる | 個別型の協議証明書(1人1通) | 全員に同時に送れて、返送も早い |
| 相続人が多く、全国に散らばっている | 個別型の協議証明書 | 1枚を回すと、紛失や遅れのおそれがある |
| 相続人が2人だけで近くに住んでいる | 協議書でも証明書でも | 手間の差はほとんどない |

遺産分割協議証明書のひな形はどう書く?
書く内容は、協議書とほとんど同じです。違うのは、最後の署名欄が1人分だけになることと、「証明します」という一文が入ることです。
記載例はこうなります。
「遺産分割協議証明書
被相続人 〇〇〇〇(令和〇年〇月〇日死亡)
最後の住所 〇〇県〇〇市〇〇
本籍 〇〇県〇〇市〇〇
上記被相続人の遺産について、共同相続人全員で協議した結果、次のとおり分割することに決定したことを証明する。
1 次の不動産は、長男〇〇が取得する。
2 次の預金は、二男〇〇と長女〇〇が2分の1ずつ取得する。
令和〇年〇月〇日
住所 〇〇県〇〇市〇〇
相続人 〇〇〇〇 実印」
ここが大事なところです。3通の中身は1字1句同じにしておきましょう。1通だけ口座番号が違う、不動産の地番が違う、といったずれがあると、銀行や法務局で手続きが止まってしまいます。
作り方のコツは、1通をパソコンで作って全員分を印刷し、署名欄だけを空けておくことです。手書きで写すと、どうしても書き間違いが出てしまいます。
送る時は、記入例のメモと返信用封筒を一緒に入れておきましょう。署名欄に何を書けばいいか迷わずに済むので、返送までが早くなります。
- 3通とも、財産の書き方と取得者が完全に同じか
- 被相続人の氏名・死亡日・最後の住所・本籍が戸籍どおりか
- 各自の署名欄の住所を印鑑証明書どおりに書いてもらうよう伝えたか
- 返送の時に印鑑証明書も同封してもらうよう伝えたか
個別型と連名型、どちらを選べばいい?
協議証明書には、1人1通ずつ作る個別型と、全員が1通に署名する連名型があります。『連名型なら協議書と同じでは?』と思いますよね。実は書く内容はほとんど変わらず、「協議した結果を証明する」という書き方になるだけです。
遠方の相続人がいるなら、個別型が向いています。1枚を回さずに済むので、それぞれが自分のペースで署名して返送できます。
「兄さんが署名してくれるまで、私の手続きも止まるの?」
「個別型なら、兄さんを待たずに先に返送できるよ」
1通が複数ページになる時は、ページのつなぎ目に契印を押しておきましょう。押し方は協議書の署名と実印の押し方で詳しく紹介しています。
そろった証明書は、相続登記・銀行の手続き・相続税の申告に使えます。戸籍の束と一緒に何か所にも出すなら、法定相続情報一覧図を取るケースも見ておくと手間が減ります。
相続人が多い、不動産がある、相続税の申告が要るか分からない。こんなケースは、書面を送る前に専門家に中身を見てもらうと、何度も送り直さずに済みます。
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よくある質問
遺産分割協議証明書は協議書と同じように使えますか?
相続人全員分がそろい、内容がすべて同じであれば、相続登記や金融機関の手続きで協議書と同じように使われています。提出先によって求める書式が違うことがあるので、事前に確認しておきましょう。
証明書の署名日は全員同じ日でないといけませんか?
個別型なら、それぞれが署名した日を書けば大丈夫です。協議が成立した内容が同じであることが大事です。
1人が署名を拒んでいる時はどうなりますか?
1人でも欠けると、全員の合意があったことを示せません。話し合いがまとまらない時は、家庭裁判所の調停で分け方を決める方法があります。
まとめ
- 遺産分割協議証明書は、協議の結果を相続人が1人ずつ証明する書面
- 相続人が遠方に住んでいるケースは、1人1通の個別型が向いている
- 中身は協議書とほぼ同じで、全員分の内容を1字1句そろえる
- 署名欄には住所・氏名を書き、実印を押して印鑑証明書を付ける
- 全員分がそろって、はじめて手続きに使える




