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親が元気なうちに相続の話をしておきたい。でも、何から手をつければいいのか分からない。そう感じている方も多いはずです。
結論から言うと、最初にやるのは「財産の一覧づくり」です。その中身を見て、相続税の対策が要る家か、分け方や手続きの準備が中心の家かが決まります。この記事では、家のケースごとに準備の順番を確かめていきます。
うちの場合、相続の準備は何から始める?
例えば、父が自宅と預金で合わせて6,000万円ほどの財産を持ち、相続人が母と子2人になりそうなケースです。基礎控除は4,800万円なので、相続税がかかる可能性があります。まず財産目録を作って金額を確かめ、そのうえで遺言書や生前贈与を考える順番がおすすめです。
相続税の基礎控除は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」です。子2人なら4,200万円、母と子2人なら4,800万円になります。
この線を超えるかどうかで、準備の中身ががらっと変わります。人数ごとの金額は相続税の基礎控除を相続人の人数別に確認した記事で確かめてみてください。
家のケースで、先にやることはどう変わる?
『うちは財産なんてないから、準備はいらないよ』と親に言われることもありますよね。実は、相続税がかからない家でも、手続きの準備はしておいたほうが楽なんです。
| ケース | 先にやること | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 自宅と預金で6,000万円、相続人は母と子2人 | 財産目録づくりと相続税の試算 | 基礎控除4,800万円を超える。生前贈与や保険で減らせる額を見る |
| 財産は自宅と預金で3,000万円、相続人は子2人 | 遺言書と口座の整理 | 基礎控除4,200万円以下で相続税は不要。分け方でもめないことが中心 |
| 実家の土地の名義が祖父のまま | 名義の確認と相続登記の相談 | 相続登記は2024年4月1日から義務化。施行前の相続も2027年3月31日までなどの期限がある |
| 子のいない夫婦で、夫の兄弟姉妹が健在 | 遺言書の作成 | 配偶者と兄弟姉妹が相続人になり、取り分は3/4・1/4。兄弟姉妹には遺留分がない |

『夫婦二人なら、全部妻のものになるでしょ』と思っていませんか。子のいない夫婦のケースは、見落とされがちです。遺言書がないと、妻が夫の兄弟姉妹と話し合って遺産を分けることになります。
兄弟姉妹には遺留分がないので、遺言書で「妻にすべて」と書いておけば、その形で分けられます。
親が元気なうちに、家族でやるチェックリスト
ここからは、どの家でも使える準備リストです。全部を一度にやる必要はありません。
- 預貯金の口座を、銀行名と支店名まで書き出す
- 自宅や土地の固定資産税の通知書を、保管場所と一緒に確認する
- 生命保険の契約者・被保険者・受取人を確認する
- 借入やローン、保証人になっているものがないか聞いておく
- 実家の土地・建物の名義を登記事項証明書で確かめる
- 遺言書を書くか、書くならどの方式にするか話す
- エンディングノートに、葬儀の希望や連絡してほしい人を書いてもらう
財産目録の作り方
財産目録は、財産の種類と金額を一覧にした表です。決まった書式はないので、ノートや表計算ソフトで構いません。
「通帳、どこにあるか分かる?」
「ネット銀行もあったはずだけど、どこだったかな…」
こんな会話から始めるだけでも、立派な準備です。ネット銀行やネット証券は通帳がないので、親が元気なうちに聞いておきましょう。
エンディングノートと遺言書は別物
エンディングノートは、思いや希望を家族に伝えるためのものです。遺産の分け方を決める力はありません。
分け方を決めておきたいなら、遺言書が要ります。自筆証書遺言は法務局の保管制度を使えば手数料1通3,900円で預けられ、家庭裁判所の検認も不要です。公正証書遺言は公証役場で証人2人の立ち会いのもとで作ります。
相続税がかかりそうな家は、何を準備する?
財産目録を作って基礎控除を超えそうなら、次は減らし方を考えます。
暦年贈与なら、受け取る人ごとに年110万円までは贈与税がかかりません。ただ、2024年1月1日以降の贈与から、相続前7年以内の贈与は相続財産に足し戻されます(期間は段階的に伸びます)。
生命保険の非課税枠「500万円 × 法定相続人の数」を使う方法もあります。保険で備える場合の効果は一時払い終身保険で相続税がいくら減るかのケースで計算しています。
『早く始めたほうがいいのは分かるけど、親に切り出しにくい』という声もよく聞きます。そんな時は「もしもの時に困らないように、口座だけ教えて」と、手続きの話から入ると話しやすいですよ。
物忘れが気になり始めた親の場合は、元気なうちに決めておく相続の備えも参考にしてみてください。
財産が基礎控除を超えそう、土地がいくつもある、生前贈与をどう組み合わせるか迷う。こうした家は、財産目録ができた段階で税理士に試算を頼むと、対策の優先順位がはっきりします。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
相続の準備は、親が何歳くらいから始めるといいですか?
年齢の決まりはありません。親が自分で財産の話をしたり、遺言書を書いたりできるうちに始めておくと、選べる準備が多くなります。
親が生きているうちに相続することはできますか?
相続は亡くなった時に始まるので、生きているうちに相続はできません。生前に渡したい場合は贈与になります。贈与の方法は家ごとに向き不向きがあるので、税理士に確認してみてください。
財産目録は、相続の時にも使えますか?
使えます。遺産分割の話し合いや、相続税がかかるかどうかの判断の土台になります。金額は作った時点のものなので、相続の時は改めて確認しましょう。
まとめ
- 相続の準備は、財産の一覧づくり(財産目録)から始める
- 基礎控除を超える家は相続税の試算と対策、超えない家は遺言書と手続きの準備が中心
- 実家の名義が祖父のままなら、相続登記の義務化に注意
- 子のいない夫婦は遺言書で配偶者を守れる
- エンディングノートには遺産の分け方を決める力がない




