孫の学費を祖父母が直接払う場合は贈与税がかからない?払い方別に確認

孫の学費を祖父母が直接払う場合の贈与税を払い方別に確認する記事のアイキャッチ

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孫が大学に受かった。入学金や授業料を出してあげたいけれど、贈与税がかかるなら困る。そんなふうに迷っている祖父母の方も多いですよね。

結論から言うと、必要な時に学費として直接払う分には、贈与税はかかりません。分かれ目は「払い方」と「残ったお金の使い道」です。

目次

孫の学費を直接払ったら、贈与税はどうなる?

このケースではこうなる

例えば、祖父が孫の大学の入学金と前期の授業料を、請求が来た時に大学の口座へ振り込むケースです。祖父母は孫の扶養義務者にあたるので、教育費として通常必要な分を必要な都度払うなら、贈与税の対象になりません。一方で、4年分の学費をまとめて孫の口座に入れ、使わずに預金として残った分は、贈与税の対象になります。

国税庁の扶養義務者(父母や祖父母)から「生活費」又は「教育費」の贈与を受けた場合の贈与税に関するQ&Aでは、扶養義務者に「直系血族」が入っています。祖父母と孫は直系血族なので、ここに当てはまるんです。

教育費には、学資・教材費・文具費・通学の交通費・学級費・修学旅行の参加費などが含まれます。義務教育の費用に限られないので、高校や大学の学費も対象です。

払い方ごとに、結論を並べてみます。

ケース贈与税理由・注意
入学金・授業料を請求のたびに学校へ直接振り込むかからない必要な都度、教育費に直接充てている
請求書の金額を孫に渡し、孫がすぐ学校に払うかからない実際に学費に使ったことを領収書で残す
4年分の学費をまとめて孫の口座に入れる使わずに残った分にかかる預金のまま・株や家の購入に使った部分は対象
学費名目で渡したお金で車を買ったかかる教育費に充てていない
祖父母が孫の学費を払う方法ごとに贈与税がかかるかどうかが分かれる分岐表の図

まとめて渡したら、いくら贈与税がかかる?

『先に全部渡しておけば、孫も安心だろう』と思いますよね。気持ちはよく分かります。

ただ、まとめて渡したお金のうち、学費に使わず預金になっている部分は、普通の贈与として扱われます。年110万円の基礎控除を超えた分に、贈与税がかかるんです。

例えば、18歳以上の孫に、祖父がその年に400万円をまとめて渡し、すべて預金に残っていたケースで見てみます。直系尊属から18歳以上の孫への贈与なので、特例税率を使います。

項目金額
その年にもらった額400万円
基礎控除110万円
基礎控除後の金額290万円
税率・控除額(400万円以下)15%・10万円
贈与税290万円 × 15% − 10万円 = 33万5,000円

同じ年に200万円だけ渡して預金に残った場合は、(200万円 − 110万円) × 10% = 9万円です。

一方で、請求のたびに学校へ直接払った分は、そもそも贈与税の計算に入りません。払い方を変えるだけで、税金の有無が分かれるわけです。

まとめて学費を用意したい時はどうする?

『毎回振り込むのは大変だし、元気なうちに用意しておきたい』という方もいますよね。

その場合は、教育資金の一括贈与の非課税制度があります。直系尊属から子や孫へ、金融機関で専用の口座を作って教育資金をまとめて渡す仕組みで、上限は1,500万円です。

ただ、この制度は適用期限や延長の状況が改正で変わることがあります。使えるかどうかは、最新の国税庁の案内で確認してみてください。

直接払う時に残しておきたいもの
  • 学校からの請求書(入学金・授業料の内訳が分かるもの)
  • 振込の控えや、学校の領収書
  • 孫の口座を通した場合は、入金と支払いの日付が近いことが分かる通帳
  • 下宿の家賃なども出す場合は、何に使ったかのメモ

相続税の対策としてはどう考える?

学費を直接払うと、そのぶん祖父母の財産は減ります。相続税の基礎控除を超えそうな家なら、結果として相続財産を減らすことにもつながるんです。

もう一つ知っておきたいのが、亡くなる前の贈与の扱いです。2024年1月1日以降の贈与は、相続開始前7年以内(2027年1月以降の相続から段階的に延び、2031年1月以降の相続で7年)のものが、相続・遺贈で財産をもらった人の分に限って相続財産に足し戻されます。孫が相続人でなく遺贈も受けないなら、原則この加算の対象外です。

家族の財産額でどのくらい相続税がかかりそうかは、家族の人数別の基礎控除の早見表で目安をつかめます。

まとまった金額を孫や子に渡したい時は、相続時精算課税を使うと得する家のケースも比べてみてください。

学費のほかにも生前贈与を考えている、財産が基礎控除を超えそう、孫を遺言で受遺者にするかも迷っている。こうしたケースは、相続税と贈与税をまとめて税理士に相談すると、払い方の順番まで決めやすくなります。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

両親に十分な収入があっても、祖父母が学費を払って大丈夫ですか?

国税庁のQ&Aでは、通常必要と認められる教育費かどうかは、もらう人の必要と、贈る人の資力その他一切の事情を踏まえて、社会通念上適当な範囲かで判断するとされています。個別の家庭で当てはまるかは税理士に確認してみてください。

留学費用や塾代も直接払えば非課税ですか?

教育費は義務教育に限られず、教育上通常必要と認められる学資などが対象です。ただ金額や中身で判断が分かれるので、まとまった額になる時は事前に確認しておきましょう。

入学祝いとして現金を渡すのも贈与税がかかりますか?

社交上の必要による入学祝などで、関係に照らして社会通念上相当な金額なら、贈与税の対象になりません。学費そのものを出す場合とは分けて考えます。

まとめ

この記事の要点
  • 祖父母は孫の扶養義務者にあたり、教育費を必要な都度直接払う分は贈与税がかからない
  • 何年分もまとめて渡し、預金に残った分や別の買い物に使った分は贈与税の対象
  • 例えば18歳以上の孫に400万円を渡して預金に残すと、贈与税は33万5,000円
  • まとめて用意したいなら教育資金の一括贈与(上限1,500万円)もあるが、期限は最新情報で確認
  • 請求書と振込控えを残しておくと、学費に使ったことを説明しやすい
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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