前妻の子と後妻の子がいる場合の相続割合を人数別の早見表で確認

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父が再婚していて、前の奥さんとの子と、今の奥さんとの子がいる。『母親が違うと、取り分にも差が出るの?』と気になりますよね。

結論から言うと、父の相続では、前妻の子も後妻の子もまったく同じ割合です。差が出るのは、後妻が亡くなった時の相続と、異母兄弟どうしの相続の場面なんです。

この記事では、子の人数ごとの取り分を早見表で確認でき、差が出るケースも分かります。

目次

前妻の子と後妻の子、相続割合に差はある?

このケースの結論

父が亡くなった時、子の取り分は母親が誰でも同じです。後妻が健在なら、後妻が2分の1、残りの2分の1を子の人数で均等に分けます。後妻がすでに亡くなっているか離婚していれば、全部を子の人数で均等に分けます。前妻(父と離婚した元妻)は相続人ではありません。

例えば、前妻の子が1人、後妻の子が1人で、後妻が健在なケース。後妻が2分の1、子2人が4分の1ずつです。

前妻の子は、父と一緒に暮らしていなくても、何十年も会っていなくても父の実の子です。認知された子や養子も、実の子と同じ相続分になります。

父が亡くなった時の家族相続人取り分
後妻が健在後妻と、前妻の子・後妻の子全員後妻2分の1、子全員で2分の1を均等に
後妻が先に亡くなっている前妻の子・後妻の子全員子全員で均等に
父と後妻が離婚している前妻の子・後妻の子全員子全員で均等に(元妻はどちらも相続人ではない)
後妻に連れ子がいる(養子縁組なし)連れ子は相続人ではない連れ子の取り分はなし

子の人数別の早見表

ここがいちばん知りたいところですよね。子の人数ごとに、1人あたりの取り分をまとめました。

前妻の子後妻の子後妻が健在の場合(子1人あたり)後妻がいない場合(子1人あたり)
1人1人4分の12分の1
1人2人6分の13分の1
2人1人6分の13分の1
2人2人8分の14分の1
1人3人8分の14分の1
3人1人8分の14分の1
2人3人10分の15分の1
前妻の子と後妻の子の人数ごとに、後妻が健在な場合といない場合の1人あたりの取り分を示した家系図

後妻が健在な場合、後妻の取り分はどの行でも2分の1のままです。子が何人いても、後妻の取り分は変わりません。

すでに子の誰かが亡くなっていて、その子に子(父から見て孫)がいる場合は、孫が親の分を引き継ぎます。孫が2人なら、親の取り分を半分ずつです。

相続人の順番を家族の図でもっと確かめたい方は、法定相続人を家族図で確認する記事も見てみてください。

相続税は1人いくら?遺産8,000万円で比べると

割合が分かったら、次はお金の話です。例えば、父の遺産が8,000万円(課税価格の合計)で、前妻の子が1人、後妻の子が2人いるケースを法定相続分どおりに分けて比べます。

計算の流れ後妻が健在後妻がいない
法定相続人の数4人3人
基礎控除5,400万円4,800万円
課税遺産総額2,600万円3,200万円
相続税の総額274万9,900円329万9,700円
子1人の取得額1,333万3,333円2,666万6,666円
子1人の納付額45万8,300円109万9,900円
後妻の納付額0円(配偶者の税額軽減)なし

前妻の子も後妻の子も、取得額が同じなら納付額も同じです。母親によって税額が変わることはありません。

後妻が健在な場合、後妻の納付額は0円ですが申告は必要です。配偶者の税額軽減は、申告して初めて使えるからです。

子はどの子も一親等の血族なので、2割加算はかかりません。前妻の子と後妻の子で、税額の計算ルールに違いはないんです。

申告と納付の期限は、父が亡くなった翌日から10か月以内です。前妻の子と連絡が取れず話し合いが進まない時は、前妻の子と連絡が取れない場合の進め方を先に確認しておきましょう。

差が出るのは、後妻が亡くなった後の相続

『父の相続で同じなら、ずっと平等なのでは?』と思う方も多いはずです。実は、そうとは限りません。

父から後妻が受け継いだ財産は、後妻が亡くなった時に後妻の相続人へ渡ります。そして前妻の子は、後妻と養子縁組をしていない限り、後妻の相続人ではないんです。

場面前妻の子後妻の子
父が亡くなった時相続人(後妻の子と同じ割合)相続人
後妻が亡くなった時相続人ではない(養子縁組をしていない場合)相続人
前妻(実の母)が亡くなった時相続人相続人ではない

例えば、父の遺産の多くを後妻が受け取り、そのまま後妻が亡くなるケース。父の財産は、結果的に後妻の子だけに渡ることになります。

例えば、こんなやりとりになりがちです。

「父さんの家なのに、私には何も来ないんですか?」
「お母さんが相続した後だから、お母さんの子どもだけが相続人なんです。」

どちらも悪気はないのに、気持ちがすれ違いやすいんです。父の相続の時点で、後妻と前妻の子の取り分をどうするか、よく話しておくのが大事です。

前妻の子からすると「父の財産なのに」と感じやすい場面です。父が生前に遺言書で分け方を決めておくと、こうした行き違いを防ぎやすくなります。再婚する前に遺言書を書いておくべきケースと書き方も参考にしてみてください。

異母兄弟どうしの相続では取り分が半分になる

もうひとつ差が出るのが、異母兄弟どうしの相続です。

兄弟姉妹が相続人になるのは、亡くなった人に子も親もいない時です。この時、父だけが同じ兄弟(半血の兄弟)は、父母とも同じ兄弟の2分の1の取り分になります。

例えば、後妻の子が2人(AとB)、前妻の子が1人(C)いて、Aが独身で子がなく、両親もすでに亡くなっているケース。Aの相続人はBとCで、取り分はBが3分の2、Cが3分の1です。

計算はこうです。全血のBを2、半血のCを1と数えて、合計3で割ります。前妻の子が2人いれば、Bが2分の1、前妻の子が4分の1ずつです。

逆に、前妻の子Cが独身で亡くなった時も同じです。Cから見て後妻の子は半血の兄弟なので、Cに同じ母の兄弟がいれば、その兄弟の2分の1の取り分になります。

割合を確かめる前に確認すること
  • 父の出生から死亡までの戸籍で、前妻の子・認知した子が何人いるか
  • 後妻が健在か、父と後妻が離婚していないか
  • 後妻の連れ子と父が養子縁組をしているか
  • 子のうち先に亡くなった人がいて、その子(孫)がいるか
  • 父が遺言書を残していないか

なお、兄弟姉妹が財産を受け取ると相続税は2割加算になります。異母兄弟の相続でも同じです。

前妻の子と後妻の子、さらに異母兄弟の相続まで絡むケースは、相続人の確定から分け方の案、申告までを税理士にまとめて頼んだ方が、家族どうしでぶつからずに済みます。

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よくある質問

前妻の子が父と長年会っていなかった場合、取り分は減りますか?

減りません。法定相続分は付き合いの長さでは変わらず、後妻の子と同じ割合です。分け方を変えたい時は、相続人全員の話し合いか、父の遺言書で決めることになります。

後妻の連れ子にも相続権はありますか?

父と養子縁組をしていなければ、相続権はありません。養子縁組をしていれば、実の子と同じ割合になります。

前妻の子と連絡を取らずに相続手続きを進められますか?

進められません。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。連絡先が分からない時の調べ方は、関連記事で詳しく紹介しています。

まとめ

この記事の要点
  • 父の相続では、前妻の子も後妻の子も同じ割合
  • 後妻が健在なら後妻2分の1、残りを子全員で均等に分ける
  • 後妻が亡くなった時、養子縁組をしていない前妻の子は相続人ではない
  • 異母兄弟どうしの相続では、半血の兄弟の取り分は全血の兄弟の2分の1
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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