不動産査定は相続でいつ必要?分割・売却・代償金を決めるケース別の使い方

相続で不動産査定が必要になる場面をケース別に解説する記事のアイキャッチ

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親の実家を相続することになり、『まず不動産会社に査定を頼むべき?』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、相続税の申告だけなら査定は要りません。査定が役に立つのは、きょうだいで分ける時と、売るかどうかを決める時なんです。

この記事では、場面ごとに査定が要るかと、査定額で代償金がどう変わるかを見ていきます。

目次

相続で不動産査定が要るのはどんな時?

このケースの結論

相続税の申告は、路線価や固定資産税評価額を使った相続税評価額で計算するので、査定額は使いません。一方、実家を1人が取って他のきょうだいにお金を払う(代償金)時や、売って分ける時は、いくらで売れるか(時価)の目安として査定が役に立ちます。

場面ごとにまとめると、次のようになります。

場面査定は要る?理由・注意
相続税の申告をする原則不要土地は路線価方式か倍率方式、建物は固定資産税評価額で評価する
1人が実家を取り、代償金を払うあると話が進む時価で分けるか、相続税評価額で分けるかを相続人全員で決める
売って現金で分ける必要売り出し価格の目安になる。売却時の税金の特例も確認する
当面は住む・持っておく急がない固定資産税や管理の負担と合わせて、後で判断してもよい
相続の場面ごとに不動産査定が必要かどうかを分岐させたケース別の分岐表

査定額と相続税評価額はどれくらい違う?

ここが大事なところです。同じ土地でも、査定額と相続税評価額は別物なんです。

国土交通省の主な公的土地評価一覧では、相続税路線価は地価公示の水準の8割程度とされています。

一方、査定額は「今売りに出したらいくらか」を不動産会社が見積もった数字です。駅からの距離や建物の状態、周りの売れ行きで上下します。だから、査定額の方が高く出ることが多いんです。

『じゃあ、どっちの数字で分ければいいの?』と思いますよね。法律でどちらと決まっているわけではなく、相続人全員が納得すればどちらでも分けられます。

代償金はどちらの数字で決めると変わる?

例えば、子2人が実家と預金600万円を相続し、長男が実家を取るケースです。実家の査定額は3,000万円、相続税評価額は2,400万円とします。半分ずつ分けるなら、次男に払う代償金はこう変わります。

計算の基準遺産の合計1人分次男が受け取る預金長男が払う代償金
査定額(時価)で分ける3,600万円1,800万円600万円1,200万円
相続税評価額で分ける3,000万円1,500万円600万円900万円

どちらの数字を使うかで、代償金が300万円変わります。実家を取る側は低い数字、お金を受け取る側は高い数字を使いたくなるので、ここでもめやすいんです。

例えばこんなやり取りです。

「路線価で計算すれば900万円でいいよね」
「でも売ったら3,000万円なんでしょ。それなら1,200万円じゃない?」

こうならないよう、査定を2〜3社に頼んで幅を見ておくと話し合いが進みます。合意した金額と支払い方法は遺産分割協議書に書いておきましょう。

ちなみにこの例は、相続税評価額の合計3,000万円が子2人の基礎控除4,200万円以内なので、相続税はかかりません。

売って分けるなら税金も確認

売る場合は、売れた金額から取得費などを引いた利益に所得税・住民税がかかります。取得費と取得時期は、亡くなった人から引き継ぎます。

売る前に確認しておくこと
  • 相続税を納めたなら、申告期限の翌日から3年以内の売却で取得費加算の特例が使えるか
  • 1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられた空き家なら、3,000万円特別控除が使えるか(2027年12月31日までの譲渡)
  • 相続人が3人以上で空き家の特例を使うなら、1人2,000万円になる(2024年1月1日以降の譲渡)
  • 売る前に相続登記を済ませたか(相続を知った日から3年以内が義務)

建物の評価の出し方は建物の相続税評価額、土地は通知書から評価を出すケース別計算で確認できます。

実家の分け方で意見が割れそう、相続税がかかりそう、売却の特例を使いたい、というケースは税理士に頼むと楽です。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

相続税の申告に不動産会社の査定額を使ってもいいですか?

相続税は、土地なら路線価方式か倍率方式、建物なら固定資産税評価額で評価するのが基本です。査定額をそのまま使う計算ではないので、評価方法は税理士に確認を。

査定は相続人の誰が頼んでもいいですか?

査定は売却の依頼ではなく、いくらで売れそうかの見積もりなので、相続人の1人が頼むこともできます。ただ、結果は全員で共有しておくと後でもめにくくなります。

相続した実家はいつまでに売れば税金で得になりますか?

相続税を納めた人は、申告期限の翌日から3年以内に売ると取得費加算の特例の対象です。空き家の3,000万円特別控除は2027年12月31日までの譲渡が対象で、建築時期などの要件があります。

まとめ

この記事の要点
  • 相続税の申告だけなら不動産査定は原則不要
  • 代償金を決める時や売って分ける時は、査定額が時価の目安になる
  • 相続税路線価は地価公示の8割程度で、査定額の方が高く出ることが多い
  • 例では査定額で分けると代償金1,200万円、相続税評価額なら900万円
  • 売る時は取得費加算や空き家の3,000万円特別控除の要件を確認
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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