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戸籍を集め終わって、いよいよ法定相続情報一覧図を作る段階。『法務局の様式はたくさんあるけど、うちはどれを使えばいいの?』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、一覧図は「誰が相続人か」で使う様式と書き方が決まります。この記事では、よくある家族のケースごとに、何をどこに書くかを記載例で見ていきます。
うちの家族だと、一覧図はどう書く?
夫が亡くなり妻と子2人が相続人なら、法務局の「配偶者・子」の様式を使い、上に被相続人(夫)、その下に妻と子2人を線でつなげて書きます。用紙はA4縦で、下から約5cmは認証文が入るので空けておきます。相続人の住所は書いても書かなくてもかまいません。
法定相続情報一覧図は、法務局が無料で写しを出してくれる「相続人の一覧表」です。銀行や相続登記で、戸籍の束の代わりに使えます。
法務局のホームページには、家族のパターンごとにエクセルの様式と記載例が用意されています。まずは自分の家がどれに当たるかを表で確かめてみてください。
| 家族のケース | 使う様式(法務局) | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 夫が亡くなり、妻と子2人 | 配偶者・子 | 子は「長男」「長女」など戸籍どおりの続柄で |
| 妻が先に亡くなっていて、子3人だけ | 子のみ | 先に亡くなった妻は書かない |
| 子がいない夫婦で、妻と夫の両親 | 配偶者・親 | 父・母を「父」「母」と書く |
| 子も親もいない夫婦で、妻と夫の弟・妹 | 配偶者・兄弟姉妹 | 兄弟の親の欄も書いてつながりを示す |
| 夫より先に長男が亡くなり、長男の子がいる | 代襲相続 | 長男は「被代襲者」、その子は「孫・代襲者」 |
| 子に養子がいる | 配偶者・子(養子を含む) | 続柄は「養子」 |

例えば、子がいない夫婦で夫が亡くなり、夫の両親が健在なら「配偶者・親」の様式です。両親とも亡くなっていて弟がいるなら「配偶者・兄弟姉妹」の様式になります。
一覧図に書く項目は?記載例でひとつずつ
どの様式でも、書く項目はほとんど同じです。配偶者と子2人のケースで、上から順に見ていきますね。
| 書く場所 | 書く内容 | 注意 |
|---|---|---|
| タイトル | 「被相続人 〇〇〇〇 法定相続情報」 | 被相続人の氏名を入れる |
| 被相続人欄 | 最後の住所・最後の本籍・出生・死亡・氏名 | 最後の住所は住民票の除票か戸籍の附票で確認 |
| 相続人欄 | 続柄・住所・出生・氏名 | 住所は任意。書かないなら項目ごと消す |
| 申出人 | 申出をする相続人に「(申出人)」と添える | 1人でよい |
| 末尾 | 「以下余白」・作成日・作成者の住所と氏名 | 作成者が記名する |
最後の本籍を書くかどうかは任意です。ただ、住民票の除票などが市区町村で廃棄されていて最後の住所が分からない時は、代わりに最後の本籍を書きます。
『相続人の住所は書いたほうがいいの?』と迷いますよね。書く場合は住民票の写しどおりに書き、その住民票も一緒に出します。
住所を書いておくと、そのあとの相続登記などで住所の証明書を出さずに済むことがあります。不動産の名義変更がある家なら、書いておくと手間が減りやすいです。

兄弟姉妹が相続人の時はどう書く?
子も親もいない人が亡くなると、兄弟姉妹が相続人になります。兄弟の一覧図は、ほかのケースより少しだけ形が変わるんです。
法務局の記載例では、被相続人の上に父・母の欄を置き、そこから兄弟姉妹につなげます。親は相続人ではありませんが、兄弟であることを示すために書きます。
- 配偶者がいる場合: 配偶者と兄弟姉妹を両方書く
- 父母の片方だけが同じ兄弟(半血)がいる場合: 専用の記載例を使う
- 先に亡くなった兄弟に子(甥・姪)がいる場合: 甥・姪を代襲者として書く
「夫の兄弟も一覧図に入るの?」
「子どもも親もいないなら、兄弟が相続人だから入るよ」
兄弟が多いと、1枚に収まらないこともあります。その場合は複数枚に分けて書く記載例もあるので、無理に小さな字で詰め込まないようにしましょう。
亡くなった兄弟の書き方は、亡くなった時期で変わります。くわしくは一覧図に死亡した相続人をどう書くかで、数次相続とあわせて見てみてください。
代襲相続・養子がいる時の書き方は?
被相続人より先に子が亡くなり、その子に子ども(孫)がいる時は代襲相続です。法務局の代襲相続の記載例では、次のように書きます。
- 先に亡くなった子を「被代襲者」として、死亡日とともに書く
- その下に孫を線でつなぎ、続柄は「孫・代襲者」と書く
- 孫の出生・氏名(住所は任意)を書く
養子がいる時は、続柄を「養子」と書いて、実子と並べて載せます。相続税の申告に一覧図の写しを使う場合、子に養子がいると、写しに加えて養子の戸籍の謄抄本も必要になります。
続柄は、申出人の選択で「子」とだけ書くこともできます。ただし、そう書いた一覧図は相続税の申告などで使えない手続きがあります。
相続税の申告がありそうな家は、戸籍どおりの続柄(長男・長女・養子など)で書いておくのが無難です。
- A4縦の用紙で、下から約5cmに何も書いていない
- 黒のインクかボールペン(消えるペンは不可)、またはパソコンで作った
- 被相続人の最後の住所が住民票の除票・戸籍の附票と同じ
- 相続人の続柄が戸籍どおり(相続税の申告で使うなら特に)
- 相続放棄した人も載せている
- 末尾に「以下余白」・作成日・作成者の住所と氏名がある
相続放棄した人を外したくなる方もいますが、一覧図は戸籍から分かる相続人を写すものなので載せます。放棄の結果は一覧図には書かれません。
出す時に気をつけたいこと
一覧図ができたら、申出書と戸籍類を添えて法務局に出します。申出先は、次のどこかを管轄する法務局から選べます。
- 被相続人が亡くなった時の本籍地
- 被相続人の最後の住所地
- 申出人の住所地
- 被相続人名義の不動産の所在地
窓口だけでなく郵送でも申出できます。写しの交付は無料で、出した一覧図は5年間保管されるので、その間なら申出人は写しの再交付を受けられます。
出した戸籍の原本は、一覧図の写しと一緒に返してもらえます。銀行や相続登記でもう一度戸籍の束を使う必要がなくなるので、口座が多い家ほど楽になるんです。
代理で頼めるのは、親族のほか弁護士・司法書士・税理士・行政書士などの専門家です。相続税の申告を税理士に頼むなら、一覧図の作成もあわせてお願いできることがあります。
相続人が兄弟姉妹や甥姪まで広がる、養子や前妻の子がいる、といったケースは、戸籍集めと一覧図づくりだけでかなりの手間です。相続税の申告も必要そうなら、早めに専門家に相談しておくと期限に追われずに済みます。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
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よくある質問
一覧図は手書きでもいいですか?
手書きでも大丈夫です。黒のインクや黒のボールペンで、楷書ではっきり書きます。こすると消えるペンは使えません。パソコンで作ってもかまいません。
相続人の住所を書かない時はどうしますか?
「住所」の項目ごと削除します。空欄のまま残すのではなく、項目を消しておきます。
法務局の様式に自分のケースが無い時は?
列挙形式(相続人を図ではなく一覧で並べる形)の記載例もあります。それでも迷う時は、申出先の法務局に下書きを見せて確認してみてください。
まとめ
- 一覧図は「誰が相続人か」で使う様式が決まる
- A4縦・下から約5cmは空ける・黒のペンかパソコンで作る
- 被相続人は最後の住所と死亡日、相続人は続柄と出生と氏名を書く
- 相続人の住所は任意。書くなら住民票どおりで、住民票も出す
- 相続税の申告で使うなら、続柄は戸籍どおりに書く
一覧図をどんな手続きで使うと楽になるかは、一覧図はどんな時に取る?でケース別にまとめています。




