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父が亡くなって戸籍を集めたら、前の結婚で生まれた子がいると分かった。会ったこともない相手に、どう連絡すればいいのか悩みますよね。
結論から言うと、最初の手紙は「誰が、いつ亡くなり、あなたも相続人であること」と「これからどうしたいか」を丁寧に伝えるだけで十分です。この記事では、相手との関係ごとに使える文例と、書く時に気をつけたい点を見ていきます。
面識がない相続人には、何を書けばいい?
前妻の子など面識のない相続人への最初の手紙は、自己紹介、亡くなった事実、相手も相続人であること、財産のおおまかな内容、こちらの連絡先の5つがあれば足ります。いきなり相続放棄や押印を求めず、まずは相手に考える時間を渡す書き方にすると、話がこじれにくくなります。
『連絡しないで済ませる方法はないの?』と思う方もいるはずです。
ただ、遺産分割協議は相続人全員の合意が必要です。前妻の子も、今の家族の子と同じ相続人で、相続分も同じです。連絡を取らないままでは、預金の解約も実家の名義変更も進みません。
例えば、父が亡くなり、相続人が後妻である母と自分、それに前妻との間の子1人というケース。子2人の相続分は同じで、母が2分の1、子はそれぞれ4分の1ずつです。
| ケース | 手紙で伝えたいこと | 注意 |
|---|---|---|
| 父の前妻の子(異母きょうだい)に知らせる | 父が亡くなったこと、相手も相続人であること、財産の概要 | 父との関係に触れすぎない。責める言葉は避ける |
| 子のいない叔父が亡くなり、会ったことのない甥姪に知らせる | 叔父との関係、相続人になった経緯、財産と借金の有無 | 借金があるなら、放棄の期限にも触れておく |
| 自分が相続放棄し、次に相続人になる親族に知らせる | 放棄したこと、相手が相続人になること | 放棄を勧める書き方にしない |
| 知らない人から相続の手紙を受け取った側 | 受け取ったこと、考える時間がほしいこと | すぐに押印・返送しない |

前妻の子や知らない甥姪への手紙はどう書く?
前妻の子に知らせる文例
まずは、前妻の子に知らせるケースです。相手にとっても、突然届く知らない人からの手紙。驚かせすぎない書き出しにしておきましょう。
突然のお手紙で失礼いたします。私は、○○○○(父の氏名)の子の○○と申します。
父○○が、○年○月○日に亡くなりましたので、お知らせいたします。
戸籍を確認したところ、あなたも父の相続人であることが分かりました。
父が残した財産は、主に自宅の土地と建物、預金です。概要をまとめた一覧を同封します。
今後の分け方について、ご意向をうかがえればと考えています。
急なお願いで恐縮ですが、ご都合のよい方法(お手紙、お電話、メール)でご連絡いただけますと幸いです。
連絡先:(住所・電話番号・メールアドレス)
ポイントは、財産の一覧を最初から同封することです。何があるか分からないまま返事を求められると、相手も不安になりますよね。
逆に、最初の手紙では書かないほうがいいこともあります。
- 「放棄してください」「この書類に押印して返送してください」といったお願い
- 父と前妻の離婚のいきさつや、生前の家族の事情
- 「父の面倒を見たのはこちら」といった主張
『こちらは介護もしたのに』という気持ちが出るのは自然です。ただ、それを最初の手紙に書くと、相手は身構えてしまうことも。主張は、話し合いが始まってからで遅くありません。
叔父の相続で、知らない甥姪に知らせる文例
子のいない叔父が亡くなり、親もすでにいない時は、兄弟姉妹が相続人です。兄弟姉妹が亡くなっていれば、その子である甥姪が代わりに相続人になります。
例えば、自分の母が叔父の姉で、すでに亡くなっている。叔父の他のきょうだいの子とは会ったことがない、というケースです。
突然のご連絡で失礼いたします。私は、○○○○(叔父の氏名)の姉○○の子で、○○と申します。
叔父○○が○年○月○日に亡くなりました。叔父には子がなく、両親もすでに他界しているため、きょうだいとその子が相続人となります。
戸籍を確認したところ、あなたも相続人の一人であることが分かりました。
叔父の財産と借金について、分かっている範囲の一覧を同封します。
相続するか放棄するかを決める期間は、相続人になったと知った時から3か月です。ご判断の参考になればと思い、早めにお知らせしました。
借金があるかもしれない時は、3か月の期限に触れておくと親切です。相手が放棄を選ぶ時に間に合わなくなるのを防げます。
自分が放棄して次の順位の親族に知らせる場合も、この文例を土台に「私は相続を放棄しましたので」と一文足せば使えます。放棄の理由の書き方は、相続放棄の理由を書く欄の記入例で紹介しています。
手紙を出す前に、そろえておくこと
ここが大事なところです。手紙の文面より先に、相手の住所と、こちらの説明資料をそろえておきましょう。
- 亡くなった人の出生から死亡までの戸籍を集め、相続人を確定する
- 相手の本籍地の市区町村で戸籍の附票を取り、今の住所を調べる
- 財産と借金の一覧を作る(分かっている範囲でよい)
- 手紙、財産の一覧、相続関係が分かる図をそろえる
- 追跡できる郵便で送り、返事を待つ
相続関係が分かる図には、法定相続情報一覧図の写しが使えます。法務局で無料で交付してもらえ、誰が相続人かを1枚で示せます。どんな時に取るかは法定相続情報一覧図はどんな時に取る?にまとめています。
「この手紙、いきなり送って大丈夫かな」
「一覧図が入っていれば、相手も事情が分かるはずだよ」
家族でこんな話をしながら、一度読み合わせてから出すと安心です。
受け取った側の返信と、相続税への影響は?
逆に、『知らない人から遺産相続の手紙が届いた』という側の方もいますよね。まずは、すぐに書類へ押印せず、受け取ったことだけを伝える返信で大丈夫です。
お手紙を拝見しました。父○○の件、お知らせいただきありがとうございました。
突然のことで、内容を確認する時間をいただきたく思います。
財産の内容について、改めてご連絡いたします。
話し合いがまとまり、手続きが終わったあとに一言お礼を伝えるなら、「このたびは手続きを進めていただき、ありがとうございました。」と短く添えれば十分です。
相続人が増えると、相続税はどう変わる?
前妻の子がいると分かった時、相続税の基礎控除にも影響します。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」なので、相続人が1人増えると600万円増えます。
| ケース | 法定相続人の数 | 基礎控除 |
|---|---|---|
| 後妻と自分の2人だと思っていた | 2人 | 4,200万円 |
| 前妻の子もいると分かった | 3人 | 4,800万円 |
相続人が増えると、話し合いの相手も増え、申告期限の10か月が迫りやすくなります。遺産が基礎控除を超えそう、自宅の土地に特例を使いたい、という時は、相続税に詳しい税理士に早めに相談しておくと、期限の管理も含めて任せられて楽です。
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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
前妻の子の住所はどうやって調べますか?
戸籍で相続人を確定したあと、その人の本籍地の市区町村で戸籍の附票を取ると、今の住所が分かります。相続人であれば、相続手続きのために請求できます。
手紙を送っても返事が来ない時はどうすればいいですか?
もう一度、届いたかどうかを確かめる手紙を送ってみましょう。それでも話し合いができない時は、家庭裁判所の遺産分割調停を使う方法があります。
前妻の子の相続分は、今の家族の子より少ないですか?
いいえ。前妻の子も今の家族の子も、同じ子として相続分は同じです。
まとめ
- 前妻の子も相続人で、相続分は今の家族の子と同じ
- 最初の手紙は、自己紹介・亡くなった事実・相手も相続人・財産の概要・連絡先の5つ
- 放棄や押印をいきなり求めず、財産の一覧を同封する
- 借金がありそうなら、3か月の期限に触れておく
- 受け取った側は、すぐ押印せず受け取ったことだけ返信する




