遺産が少ない場合の相続は何をする?預金だけ・数十万円のケース

遺産が少ない場合の相続で最低限やることを紹介する記事のアイキャッチ

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『遺産なんて預金が少しだけ。手続きなんてしなくていいよね?』。そう思う方も多いはずです。

結論から言うと、遺産が少ない場合でも、相続税の申告は要らない一方で、口座の解約や不動産の登記など「放っておくと困る手続き」は残ります。この記事では、少額の遺産のケースごとに、最低限やることを見ていきます。

目次

遺産が少ない場合、何もしなくていい?

このケースではこうなる

遺産が預金数十万円だけなら、相続税はかからず申告も要りません。ただ、口座は相続人が手続きをしないと払い戻せず、そのまま残ります。古い実家などの不動産があると、相続登記が義務になります。借金がありそうなら、3か月以内に相続放棄を考えます。

相続税は、遺産が基礎控除を超えた時だけかかります。基礎控除は3,000万円+600万円×法定相続人の数で、相続人が1人でも3,600万円です。

つまり、遺産が数十万円や数百万円なら、相続税の申告は要らないんです。ここは安心していい部分です。

一方で、相続税と関係のない手続きは、遺産の額に関係なく必要になります。死亡届は7日以内、年金を止める手続きは厚生年金なら10日以内、国民年金なら14日以内です。

少額の遺産は、ケースでやることがどう変わる?

同じ「遺産が少ない」でも、中身によってやることが変わります。3つのケースで比べてみます。

ケース相続税最低限やること注意
預金90万円だけ・子2人が相続かからない・申告不要銀行で払い戻しの手続き分け方は子2人で合意する
預金300万円と地方の古い実家・妻と子1人が相続かからない・申告不要預金の手続きと相続登記登記は取得を知った日から3年以内
預金は少ないが借金がありそう借金を引くとさらに少ない財産と借金の調査、放棄の判断放棄は知った時から3か月以内
預金だけ、預金と実家、借金がありそうの3つのケースで、相続税と最低限やる手続きが分かれる様子を並べたケース別の分岐表

預金90万円だけのケース

例えば、一人暮らしの母が亡くなり、子2人が相続するケースです。財産は1つの銀行の預金90万円だけでした。

この場合、子2人で「どう分けるか」を決めて、銀行で払い戻しの手続きをします。払い戻しには、戸籍謄本や遺産分割協議書などを求められることが多いです。

葬儀代が先に要る時は、預貯金の仮払い制度も使えます。1つの金融機関ごとに「預金額×3分の1×法定相続分」まで、上限150万円です。預金90万円なら、法定相続分2分の1の子1人が15万円まで下ろせます。

預金300万円と古い実家のケース

次は、夫が亡くなり、妻と子1人が相続するケースです。財産は預金300万円と、地方にある古い実家でした。

『実家は売れそうにないし、登記はそのままでいいかな』と考えがちですよね。ただ、2024年4月1日から相続登記は義務になりました。正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象になります。

登記にかかる登録免許税は、固定資産税評価額×0.4%です。実家の固定資産税評価額が500万円なら2万円になります。

実家を引き継いでも使い道がない時は、相続土地国庫帰属制度で土地を国に引き取ってもらう道もあります。ただし、建物がある土地は申請できず、審査手数料は1筆14,000円、承認後に負担金(原則20万円)がかかります。

借金がありそうなケース

預金は少しでも、借金やカードの未払いがあるかもしれない時は、順番に気を付けておきましょう。

預金を下ろして使ったり、形見の品を売ったりすると、相続を認めた(単純承認)とみなされ、放棄できなくなることがあります。調べ終わるまでは、遺産に手を付けないのが安全です。

相続放棄は、相続を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てます。費用は1人につき収入印紙800円と郵便切手、戸籍謄本などの取得費です。

手続きをしないと、何が困る?

遺産が少ないと、手続きの手間のほうが大きく感じますよね。実は、手続きをしないで困るのは、少し先の未来なんです。

放っておいた物後で困ること
亡くなった人の預金口座払い戻しのたびに相続人全員の協力が要る
実家の名義相続人が亡くなると、さらに相続人が増えて話がまとまりにくい
借金3か月を過ぎると放棄できず、返済を求められることがある

例えば、実家の名義を祖父のままにしておくと、次の相続で孫やいとこまで相続人に入ります。人数が増えるほど、全員の合意を取るのが大変になります。

全体の流れは亡くなった日から遺産を分けるまでの流れ、入るお金と出るお金の時期は相続で動くお金の流れで確かめてみてください。

遺産は少なくても、不動産が遠方にあって登記や国庫帰属を考えたい家や、借金の有無が分からない家は、専門家に相談すると手続きの順番を間違えずに済みます。相続税がかかるかの判断に迷う時は、税理士に確かめてもらうと安心です。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

遺産が少なくても、遺産分割協議書は作りますか?

相続人が複数いて、銀行の払い戻しや相続登記に使う時は作ることが多いです。相続人が1人なら、分け方を話し合う必要がないので作りません。

相続するものがない場合も、何か手続きはありますか?

財産がなくても、死亡届、年金を止める手続き、健康保険の資格喪失の届出は必要です。未支給年金があれば請求もできます。

遺産が少ない時、相続税の申告書は出さなくていいですか?

遺産が基礎控除以下なら申告は要りません。ただし、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使って0円になる場合は、申告が必要です。

まとめ

この記事の要点
  • 遺産が基礎控除(相続人1人でも3,600万円)以下なら、相続税の申告は要らない
  • 預金だけでも、払い戻しには相続人の手続きが要る
  • 古い実家があれば、相続登記は取得を知った日から3年以内
  • 借金がありそうなら、遺産に手を付けず3か月以内に放棄を判断
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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