相続手続きをしなかったら?預金・不動産・相続税のケース別に起きること

相続手続きをしなかったら何が起きるかを財産別にまとめた記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

親が亡くなった後、忙しくて相続の手続きに手が付けられていない。そんな方も多いはずです。

結論から言うと、相続手続きをしないと、財産の種類ごとに困ることが違います。この記事では、預金・不動産・相続税・借金のケース別に、放っておくと何が起きるかを見ていきます。

目次

相続手続きをしないと、まず何が困る?

このケースではこうなる

親の預金と実家を相続して手続きをしていないケースでは、預金は凍結されたまま引き出せず、実家は相続登記の義務(取得を知った日から3年以内)を果たしていない状態になります。遺産が基礎控除を超えるなら、相続税の申告期限10か月を過ぎた時点で延滞税や加算税がかかることがあります。

『相続するものがないから、手続きは要らないのでは?』と考える方もいますよね。実は、財産が少なくても必要な手続きはあります。

死亡届は7日以内、年金の受給停止は厚生年金で10日以内、国民年金で14日以内です。ここは財産の多い少ないに関係ありません。

財産のケース別、放置すると何が起きる?

財産ごとに、放っておいた時に起きることを並べました。

ケース放置すると起きること注意
預金口座が凍結されたまま引き出せない生活費が要る時は仮払い制度(1金融機関150万円まで)
実家などの不動産相続登記の義務違反。正当な理由がなければ10万円以下の過料売る・貸す・建て替えるにも名義変更が先に要る
遺産が基礎控除を超える10か月を過ぎると延滞税・無申告加算税がかかることがある特例は申告しないと使えない
借金がありそう3か月を過ぎると相続放棄が難しくなる借金も引き継ぐことになる
未支給年金時効の5年を過ぎると請求できない年金事務所で請求
遺産分割をしないまま10年を過ぎると特別受益・寄与分を主張できない原則、法定相続分で分けることに
預金・不動産・相続税・借金ごとに、放置した時に起きることを分けたケース別の分岐表

実家の名義をそのままにしている場合は?

相続登記は2024年4月1日から義務になりました。それより前に亡くなった人の不動産も対象です。

施行前の相続なら、2027年3月31日か、取得を知った日から3年以内のどちらか遅い方が期限です。『昔の相続だから関係ない』とは言えないんです。

例えば、こんな話になりがちです。

「祖父の名義のままの土地があるらしい」<br>「祖父の相続人って、もう何人もいるよね…」

名義を変えないまま次の相続が起きると、話し合いに加わる人がどんどん増えます。分け方が決まらない時は、相続人申告登記で義務を果たしておく方法もあります。

相続税の申告をしなかったら?

遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下なら、申告そのものが要りません。この場合は、申告しなくても問題は起きません。

ただ、基礎控除を超えるのに申告しないと、延滞税や無申告加算税がかかることがあります。財産を隠したと見られれば、重加算税の対象にもなります。

ケース基礎控除申告は要る?
遺産6,000万円・子2人4,200万円要る(相続税は総額180万円)
遺産4,000万円・妻と子2人4,800万円要らない
遺産7,000万円・妻と子2人で妻が多めに取得4,800万円要る。妻の分が配偶者の税額軽減で0円になっても申告が必要

ここが大事なところです。配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、申告して初めて使えます。

申告しないまま期限を過ぎると、特例で0円にできたはずの人まで税金がかかる形になることも。国税庁の調査では、令和6事務年度の実地調査で申告漏れ等が見つかった割合は82.3%でした。

申告期限は、相続の開始を知った日の翌日から10か月以内です。期限内に分け方が決まらない時は、法定相続分で仮に申告し「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておきましょう。

今からでも間に合う手続きは?

『もう何年も経っているし、今さら遅いかも』と不安になりますよね。放っておいた期間が長くても、手を付けるのに遅すぎることはありません。

今日から確認しておきたいこと
  • 亡くなった日から10か月を過ぎていないか(相続税)
  • 借金の通知や督促が届いていないか(相続放棄の3か月)
  • 亡くなった人名義の不動産がないか(相続登記)
  • 年金・健康保険の届け出が済んでいるか

戸籍は2024年3月1日から、本籍地以外の市区町村窓口でもまとめて請求できます。最初の一歩として集めておくと、後の手続きが進めやすくなるんです。

土地がある、相続人が多い、相続税の期限が近い・過ぎてしまった。こんなケースは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると、残っている選択肢を一緒に確かめてもらえます。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

いつお金を受け取れるかは遺産相続でお金はいつもらえる?、取り分の目安は家族構成から取り分を計算する方法で確かめてみてください。

よくある質問

相続手続きをせずにほっとくと、預金はどうなりますか?

金融機関が死亡を知ると口座は凍結され、相続人が手続きをするまで引き出せません。手続きをしない限り、預金は凍結されたまま残ります。

相続登記をしないと、すぐに過料を取られますか?

過料は、正当な理由なく期限内に登記しなかった場合の制度です。分け方が決まらない時は、相続人申告登記で義務を果たすことができます。

相続するものがない場合も手続きは要りますか?

死亡届、年金の受給停止、健康保険の資格喪失などは財産に関係なく必要です。借金がないかも確認し、ありそうなら3か月以内に放棄を検討してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 預金は凍結されたまま、不動産は相続登記の義務違反になる
  • 相続登記は取得を知った日から3年以内、施行前の相続も対象
  • 基礎控除を超えるのに申告しないと延滞税・加算税がかかることがある
  • 配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は申告しないと使えない
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次