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親から相続したのは、ほとんどが土地。預金は少しだけ。『相続税がこんなにかかるのに、払うお金がない』と頭を抱えている方もいるはずです。
結論から言うと、手は「売る」「借りる」「延納」「物納」の4つです。この記事では、土地の使い道と期限の残り方で、どれが合うかをケースで見ていきます。
土地が多くて預金が足りない時、相続税はどう払う?
相続税は申告期限(亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内)までに現金で一括して納めるのが原則です。土地を残したいなら借りるか延納、手放してもいい土地なら売却が基本で、物納は延納でも払えない時の最後の手段になります。
例えば、父が亡くなり、子1人が相続したケースです。財産は貸駐車場の土地(評価7,700万円)と預金300万円で、課税価格の合計は8,000万円でした。
基礎控除は3,600万円なので、課税遺産総額は4,400万円です。相続税は680万円になります。
預金は300万円しかないので、380万円が足りません。申告の準備と並行して、払い方も早めに決めておく必要があるんです。申告全体の段取りは申告のケース別手順で見られます。
こんな時に取れる手を比べてみます。
| 方法 | 向いているケース | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 土地を売る | 使っていない土地・手放してもいい土地 | 申告期限の翌日から3年以内の売却なら取得費加算の特例がある |
| お金を借りる | 土地を残したい・賃料収入で返せる | 金融機関の審査と利息がかかる |
| 延納(分割払い) | 一括では払えないが、毎年少しずつなら払える | 相続税額10万円超などの要件と利子税がある |
| 物納 | 延納でも払えない | 国が受け取れる土地かの審査がある |

土地を売るか、借りて払うか。どちらがいい?
『先祖代々の土地だから売りたくない』という気持ちは自然です。ただ、使っていない土地なら、売って払うのが後に負担を残しにくい方法なんです。
相続した土地を申告期限の翌日から3年以内に売ると、払った相続税の一部を土地の取得費に足せます。これが取得費加算の特例で、売った時の譲渡所得の税金が軽くなります。
注意したいのは、10か月の期限までに売れるとは限らないことです。買い手探しが長引くと、期限に間に合わないことも。
「売れるまで待ってもらえないの?」
「納付が遅れた分は延滞税がかかるから、つなぎの手当てが要るよ」
そこで出てくるのが、お金を借りて払う方法です。不動産を担保にした相続向けのローンを扱う金融機関があります。
借りる方法は、賃料収入がある土地に向いています。上のケースなら、駐車場の収入で返していく形です。金利や返済期間は金融機関ごとに違うので、複数に聞いておきましょう。
延納や物納は、どんなケースで使える?
延納は、相続税を分割で納める国の制度です。相続税額が10万円を超え、金銭で一括して納めるのが難しい場合に、担保を出して申請します。
申請は申告期限(納期限)までです。分割している間は利子税がかかります。細かい条件は延納の条件をまとめたケースで見られます。
物納は、延納でも金銭で納めるのが難しい時に、相続した財産そのもので納める制度です。不動産は第1順位の財産です。
ただ、どんな土地でも物納できるわけではありません。担保権が付いている土地などは、国が受け取らないことがあります。
| ケース | 現実的な選択 | 理由 |
|---|---|---|
| 子1人・駐車場の土地7,700万円・預金300万円 | 借りる、または延納 | 賃料収入で返していける |
| 子2人・自宅の土地8,000万円・預金2,000万円で、土地を長男が取得 | 長男は借りるか延納 | 長男の相続税は616万円で、預金を取得した次男は154万円 |
| 使っていない地方の土地が中心 | 売る | 買い手がつくなら3年以内の売却で取得費加算 |
| 売れず、延納の返済も見込めない | 物納を検討 | 国が受け取れる土地かの審査がある |
2つ目のケースは、子2人で課税価格の合計が1億円です。相続税の総額770万円を取得額で分けると、土地8,000万円を取得した長男が616万円、預金2,000万円を取得した次男が154万円になります。
『土地をもらった方だけ税金が重い』と感じますよね。分け方を決める段階で、納税資金まで考えておくのがここで大事なところです。自宅の土地なら小規模宅地等の特例が使えるかで税額そのものが変わるので、要件を満たすかは税理士に確認を。
土地の評価や売却のタイミング、延納・物納の申請まで絡むケースは、申告期限から逆算して動ける税理士に頼むと楽です。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
相続税を相続したお金から払ってもいいですか?
問題ありません。相続した預金から払うのが一般的です。ただし預金は遺産分割が終わるまで引き出しにくいことがあり、預貯金の仮払い制度は1金融機関あたり150万円が上限です。
申告期限までに土地が売れなかったらどうなりますか?
期限までに納めないと延滞税がかかります。売却までの間は借入れや延納でつなぐ方法を検討しておきましょう。
物納の申請はいつまでにすればいいですか?
物納しようとする相続税の納期限までに、物納申請書と必要な書類を税務署に出します。延納でも払えないことが要件なので、先に延納ができないかを確かめておきましょう。
まとめ
- 相続税は申告期限までに現金一括が原則
- 子1人で土地7,700万円・預金300万円なら相続税は680万円で、380万円足りない
- 使わない土地は売る、残したい土地は借りるか延納が基本
- 申告期限の翌日から3年以内の売却なら取得費加算の特例が使える
- 物納は延納でも払えない時の最後の手段で、受け取ってもらえない土地もある




