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親が亡くなってしばらくして、見覚えのない法律事務所から封筒が届いた。開けると「〇〇様の代理人として」と書いてある。そんな時、胸がざわっとしますよね。
結論から言うと、弁護士からの手紙は慌てず、中身の種類を見分けてから返事を考えれば大丈夫です。この記事では、手紙のケースごとの確認ポイントと動き方が分かります。
弁護士から手紙が来たら、最初に何をすればいい?
まずは「誰の代理人か」「何を求めているか」「いつまでに返事を求めているか」の3点を確かめます。その場で電話して言い返したり、放っておいたりせず、返事は書面で落ち着いて出すのが基本です。
相続で届く弁護士の手紙は、たいてい他の相続人(兄弟や前妻の子など)が弁護士に頼んだという知らせです。これを「受任通知」と呼びます。

受任通知には「今後のご連絡は当職宛てにお願いします」と書かれていることが多いんです。この場合、兄弟本人に直接電話するのは控え、弁護士宛てにやりとりします。
『本当に弁護士なの?詐欺じゃない?』と不安になる方もいるはずです。事務所名と弁護士名を確かめ、所属の弁護士会や事務所の代表番号に問い合わせると安心です。
手紙に書かれた電話番号だけを頼りにせず、自分で調べた連絡先で確認してみてください。
手紙の中身で、対応はどう変わる?
同じ「弁護士からの手紙」でも、求めている中身はさまざまです。代表的なケースを表にしました。
| 手紙のケース | 相手が求めていること | まずやること |
|---|---|---|
| 受任通知だけ(遺産分割の窓口を弁護士にする) | 今後の協議を弁護士経由で進めたい | 遺産の一覧を手元にそろえ、窓口が代わった事実だけ受け止める |
| 遺留分を請求する内容証明(遺言で自分が多く受け取った) | 遺留分にあたるお金の支払い | 遺言の中身と財産の評価額を確かめ、請求額が妥当か見る |
| 遺産分割協議の申し入れ(話し合いが止まっている) | 分け方の提案や財産の開示 | 預金・不動産などの資料をまとめて返事の期限を確認する |
| 調停を申し立てる予定との連絡 | 家庭裁判所での話し合い | 調停になっても困らないよう、自分の主張と資料をまとめる |
遺留分の請求書が届いたケース
例えば、父が「全財産を長男に」と遺言を残し、外された二男が弁護士を立てたケースです。二男には遺留分があるので、長男に金銭で払うよう求めてきます。
2019年7月1日以降の相続では、遺留分の請求は金銭で行う決まりです。不動産そのものを分けるよう求められるわけではありません。
遺留分侵害額の請求は、相続の開始と侵害を知った時から1年、相続開始から10年で消えます。内容証明で届くのは、期限内に請求した記録を残すためであることが多いんです。
金額の考え方は遺留分はいくらになるかのケース別計算で詳しく見られます。
遺産分割がまとまっていないケース
兄弟で話し合いが止まったまま、一人が弁護士に頼んだケースもあります。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要で、まとまらなければ家庭裁判所の調停、さらに審判へ進みます。
「こっちが悪者みたいで腹が立つ」
「弁護士が入ったなら、条件を書面で出し合えるから話が進むかもしれないよ」
弁護士が入るのは、ケンカを大きくしたいからとは限りません。感情的なやりとりを避けたいという理由もよくあります。
返事をしないとどうなる?
『無視していれば、そのうち諦めるのでは?』と考えたくなりますよね。ただ、それはおすすめできません。
返事がないと、相手は家庭裁判所の調停や訴訟に進むことがあります。そうなると、自分の言い分を伝える前に話が進んでしまうことも。
手紙に書かれた回答期限に法律上の強制力はありません。とはいえ、期限内に「受け取りました。内容を確認して〇日頃までに回答します」と一報を入れるだけで、印象はかなり違います。
- 遺言書があるか、ある場合は検認や保管の状況
- 預金・不動産・株式など遺産の一覧と評価額
- 生前に誰がどれだけ贈与を受けたか
- 自分も弁護士に頼むかどうか
自筆の遺言書が関わる場合は、遺言書検認が要るケースの流れも先に確認しておきましょう。
相手が弁護士なら、自分も頼んだ方がいい?
請求額が大きい、遺言の有効性で争いそう、相手とまったく話せない。こうしたケースでは、こちらも弁護士に頼むと対等に話を進めやすくなります。
一方で、請求の中身が妥当で、払う方向で合意できそうなら、書面のやりとりだけで終わることもあります。
もう一つ見落としやすいのが相続税です。遺留分を払うと、各人の取得額が変わり、相続税の申告をやり直すケースがあります。納めすぎた税金を取り戻す更正の請求は、原則として法定申告期限から5年以内です。
土地の評価額で請求額が上下する、遺留分を払った後の税額を計算し直したい。そんなケースは、相続税に詳しい税理士に任せると楽です。
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よくある質問
弁護士から内容証明が届いたら、すぐに払わないといけませんか?
すぐに払う必要はありません。請求の根拠と金額が妥当かを確かめてから、書面で返事をすれば大丈夫です。
受任通知が来た後、兄弟に直接連絡してもいいですか?
代理人を通すよう求められている場合は、弁護士宛てに連絡するのが基本です。直接の連絡はトラブルのもとになりやすいです。
手紙を無視するとどうなりますか?
家庭裁判所の調停や訴訟を起こされることがあります。受け取ったことと回答の目安だけでも先に伝えておきましょう。
まとめ
- まず誰の代理人か、何を求めているか、回答期限はいつかを確かめる
- 遺留分の請求は金銭で行われ、1年・10年の期限がある
- 無視すると調停や訴訟に進むことがあるので、一報は入れる
- 遺留分を払うと相続税を計算し直すケースがある




