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『兄と何度話しても平行線。調停に出したら、何回くらいで終わるんだろう』。そう考えて手が止まっている方も多いはずです。
結論から言うと、相続の調停は「何回で終わる」と回数が決まっているものではありません。相手が歩み寄るか、決裂するか、そもそも来ないかで、その後の流れがまるで変わります。この記事では、その3つのケース別に、どう進んでどこで終わるのかを見ていきます。
相続の調停は何回で終わる?
例えば、母が亡くなり、実家と預金を兄と妹の2人で分けるケースです。兄が実家を取ることには妹も反対しておらず、揉めているのは代償金の額だけ。こういう争点が1つに絞れているケースは、調停の回数が少なく済みやすいです。反対に、財産の範囲から争っているケースや、相手が欠席を続けるケースは長引きます。
遺産分割調停は、家庭裁判所で裁判官と調停委員が間に入り、双方から順番に事情を聴いて合意を目指す手続きです。相手と同じ部屋で言い合う場ではないんです。
調停の回数を左右するのは、主に次の3つです。
- 争点がいくつあるか(遺産の範囲、評価額、分け方、生前贈与など)
- 不動産の評価など、資料や鑑定が必要か
- 相手が期日に来るか、歩み寄る気があるか
調停の流れと費用
申立てから終わりまでの流れを、まず押さえておきましょう。
- 相続人の一人(または何人か)が、他の相続人全員を相手方として家庭裁判所に申し立てる
- 期日に、調停委員が双方から交互に事情を聴き、資料を出してもらう
- 合意できれば調停成立。調停調書が作られ、これで預金の解約や相続登記ができる
- 合意できなければ調停不成立となり、自動的に審判の手続きに移る
申立先は、相手方のうちの誰かの住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で決めた家庭裁判所です。費用は、被相続人1人につき収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手(額は裁判所ごとに違う)がかかります。必要書類とあわせて裁判所 遺産分割調停で確認できます。
話し合い決裂・相手が欠席のケースでは何が違う?
同じ遺産分割調停でも、相手の出方で終わり方が分かれます。ケースごとに表にしておきますね。
| ケース | どう終わる? | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 争点が代償金の額だけで、双方が歩み寄れる | 調停成立 | 調停調書は確定した審判と同じ効力がある。預金の解約や登記に進める |
| 何度話しても決裂した | 調停不成立から審判へ | 審判では裁判官が分け方を決める。法定相続分が基本になりやすい |
| 相手が一度も来ない | 不成立から審判へ、または調停に代わる審判 | 正当な理由なく欠席すると5万円以下の過料になりうる |
| 預金の使い込みや遺言の有効性で争っている | 調停の外で別に決着が要ることも | 遺産の範囲が決まらないと分け方に進めない |

話し合いが決裂したケース
『調停がダメなら、もう打つ手はないの?』と思いますよね。実は、遺産分割の調停が不成立になると、改めて申し立てなくても審判に移ります。
審判では、裁判官が双方の主張と資料を見て分け方を決めます。調停のように「お互い少しずつ譲る」ではなく、法定相続分を基本に判断されやすいんです。だからこそ、調停の段階で歩み寄った方が得になるケースもあります。譲るかどうかの考え方は遺産を譲った方が良いケースと譲らない方が良いケースを参考にしてみてください。
相手が欠席するケース
例えば、こんな状況です。
「弟に裁判所から呼出状が届いたはずなのに、当日来なかった」
「電話にも出ないし、このままずっと来ない気がする」
呼出しを受けた相続人が正当な理由なく来ない時は、家庭裁判所が5万円以下の過料に処することができます。それでも欠席が続くと、調停は不成立になって審判に移るか、裁判所が「調停に代わる審判」を出すことがあります。
調停に代わる審判は、当事者が異議を申し立てると効力を失います。欠席を続ける相手には、結果として審判で決着がつく流れになりやすいです。協議の段階から無視されている時の打ち手は相続人の一人が遺産分割協議に応じない時の記事で見ています。
調停のデメリットと、長引く時に気をつけたいこと
調停は費用が安く、相手と直接やり合わずに済む一方で、気をつけたいところもあります。
- 申立ての費用が収入印紙1,200円分と郵便切手で済む
- 調停委員が間に入るので、相手と直接言い合わなくてよい
- 成立すれば調停調書で相続手続きを進められる
- 平日の日中に家庭裁判所へ行く必要がある
- 相手が歩み寄らないと、回数を重ねても進まない
- 使い込みなど、調停で決めきれない争いもある
ここが大事なところです。調停や審判が続いていても、相続税の申告期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内のままです。
分け方が決まらない時は、法定相続分で仮に申告し、「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておきます。そうすれば、分割が決まった後に配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を受けられます。特例が使えるかは、要件を満たすかを税理士に確認してみてください。
遺産に土地がある、相続人が多い、調停が長引いて申告期限が近い。こんなケースは、相続税に詳しい税理士に未分割での申告を任せると、特例の使い漏れを防げます。
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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
遺産分割調停は何回くらいで終わりますか?
回数は決まっていません。争点が少なく双方が歩み寄れるケースは少ない回数で成立しやすく、財産の範囲から争うケースや相手が欠席するケースは長引きやすいです。
相続の調停の費用はいくらですか?
被相続人1人につき収入印紙1,200円分と、連絡用の郵便切手がかかります。郵便切手の額は裁判所ごとに違います。弁護士に頼む場合は別に弁護士費用がかかります。
調停が不成立になったら、もう一度申し立てる必要がありますか?
遺産分割の調停が不成立になると、自動的に審判の手続きに移ります。改めて申し立てる必要はありません。
まとめ
- 相続の調停は回数が決まっておらず、争点の数と相手の出方で長さが変わる
- 歩み寄れれば調停成立。調停調書で預金の解約や登記に進める
- 決裂すると自動的に審判に移り、裁判官が分け方を決める
- 正当な理由なく欠席すると5万円以下の過料になりうる。欠席が続くと審判で決着しやすい
- 調停中も相続税の申告期限は10か月のまま。未分割で申告して分割見込書を出す





