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『兄とは昔から話が合わない。親の相続できっとこじれる気がする…』。そんな不安を抱えたまま、誰にも言えずにいる方も多いはずです。
結論から言うと、もめそうな時ほど「今どの段階か」で最初の相談先が変わります。この記事では、3つのケースで相談先と順番を確かめていきます。
兄弟でもめそうな時、最初に誰へ相談すればいい?
まだ誰も対立していないなら、最初の相談先は「財産の全体を数字で出してくれる人」です。相続税がかかりそうなら税理士、不動産の名義変更が中心なら司法書士。兄弟がすでに言い争っていて、自分の主張を代わりに伝えてほしい段階なら、弁護士が相談先になります。
もめる原因の多くは、気持ちの問題に見えて、実は「財産がいくらあるか分からない」ことなんです。数字が見えないまま話すと、お互いに疑いが生まれやすくなります。
例えばこんな会話です。
「実家の土地って、結局いくらなの?」
「さあ。でも兄さんがずっと住んでるんだから、兄さんが多くもらうのは当然でしょ」
金額が分からないまま「当然」「不公平」が飛び交うと、話は前に進みません。だから最初の一歩は、財産の一覧と評価額を出してもらうことなんですね。
3つのケースで、相談先と順番はどう変わる?
同じ「もめそう」でも、親が元気か、話し合いが始まっているかで、頼る相手が違います。
| ケース | 最初の相談先 | 次の相談先 | 理由・注意 |
|---|---|---|---|
| 親が元気で、将来もめないか心配 | 親と一緒に公証役場・弁護士 | 財産が多ければ税理士 | 遺言を残してもらうことが予防の柱になる |
| 親が亡くなり、話し合う前で不安 | 税理士・司法書士 | 話がこじれたら弁護士 | まず財産の全体を数字で共有する |
| すでに兄弟が言い争っている | 弁護士 | 家庭裁判所の調停 | 交渉や調停の代理ができるのは弁護士 |

『全部弁護士に頼めば早いのでは?』と思うかもしれません。ただ、弁護士は依頼した人の味方になる立場なんです。
まだ対立していない段階で一人だけが弁護士を立てると、ほかの兄弟は「戦う気だ」と受け取ることも。話し合いの空気が一気に硬くなるおそれがあります。
親が元気なうちなら、遺言で先に手を打つ
親が元気なうちは、親自身に遺言を書いてもらうのが効果的です。公正証書遺言なら公証役場で作るので、形式の不備で無効になる心配が少なく、家庭裁判所の検認も要りません。
自筆証書遺言でも、法務局の保管制度(手数料1通3,900円)を使えば検認は要りません。
ただし、子には遺留分があります。偏った分け方にすると、遺言があっても請求が起きることがあるので、内容は専門家と一緒に考えておきましょう。
話し合う前なら、数字を出す人を先に
親が亡くなった後で、まだ兄弟の話し合いが始まっていないなら、相続税がかかるかどうかを先に確かめます。相続税の申告は税理士にしか頼めない仕事です。
不動産の名義変更が中心なら司法書士です。相続登記は、取得を知った日から3年以内に申請する義務があります。
| 主な仕事 | 頼める専門家 |
|---|---|
| 相続税の計算・申告 | 税理士 |
| 相続登記の申請 | 司法書士 |
| 戸籍集め・遺産分割協議書の作成 | 行政書士など |
| 兄弟との交渉・調停の代理 | 弁護士 |
中立の立場で間に入ってくれる人はいる?
『誰かが中立に入ってくれたら…』。そう思うのは自然なことですよね。
実は、専門家はどの人も「依頼した人」から仕事を受けます。兄弟全員で同じ税理士に頼んで、財産の評価や税額の計算を共通の資料にするのは、中立に近い形の一つです。
一方で、意見が対立してからは、一人の専門家が全員の言い分を代わりに主張することはできません。話し合いがまとまらない時は、家庭裁判所の調停で、調停委員に間に入ってもらう道があります。
| 段階 | 調整役になりやすい人 | できること |
|---|---|---|
| 対立前 | 兄弟全員で頼んだ税理士 | 財産と税額を同じ数字で見せる |
| 意見が割れ始めた | 兄弟の一人が頼んだ弁護士 | 依頼した人の代理で交渉する |
| まとまらない | 家庭裁判所の調停委員 | 話し合いの間に入る |
相談に行く前に、手元でそろえておくこと
相談の場では、財産の手がかりがあるほど話が早く進みます。完璧でなくてかまいません。
- 亡くなった親の名前と亡くなった日、相続人になりそうな人の顔ぶれ
- 預金がある金融機関の名前と、分かる範囲の残高
- 土地・建物の場所(固定資産税の通知書があれば一緒に)
- 生命保険や借入れの有無
- 兄弟の誰が、どの財産について、何を気にしているか
最後の項目が意外と大事です。「実家を残したい」「介護をした分を考えてほしい」など、気持ちの中身を先に伝えておくと、相談先も話の進め方を考えやすくなります。
お金をかけずに話を聞いてもらいたい時は、市区町村の無料相談や税理士会の相談、収入の要件がある法テラスもあります。質問の準備は相談で聞いておくべき質問リストが参考になります。
相談料をどこから出すか迷う時は専門家への費用を遺産から出す方法も確認してみてください。
実家の土地がある、相続人が3人以上いる、申告期限の10か月が迫っているといったケースでは、相続税に詳しい税理士に先に財産の評価を出してもらうと、兄弟で同じ数字を見ながら話せます。
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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
兄弟の一人が先に弁護士を頼んだら、こちらも弁護士が要りますか?
相手の弁護士は相手の代理人なので、こちらの立場で考えてくれるわけではありません。提案された分け方に納得できない時や、法律の話が出てきた時は、自分でも弁護士に相談しておくと安心です。
兄弟全員で同じ税理士に頼んでもいいですか?
相続税の申告は相続人が共同で出すこともできるので、全員で同じ税理士に頼む形はよくあります。ただ、分け方で意見がぶつかった時に、税理士がどちらかの味方として交渉することはありません。
話し合いに期限はありますか?
遺産分割そのものに法律上の期限はありません。ただし相続税の申告は亡くなった日の翌日から10か月以内です。また相続開始から10年を過ぎると、特別受益や寄与分を主張できなくなります。
まとめ
- もめる原因の多くは、財産の金額が見えていないこと
- 対立前なら、最初の相談先は財産と税額を数字で出してくれる税理士・司法書士
- すでに言い争っているなら、交渉や調停の代理ができる弁護士
- 親が元気なうちは、遺言を残してもらうのが有効な予防
- 中立に近いのは、兄弟全員で頼んだ専門家か、家庭裁判所の調停




