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そろそろ遺言書を作っておきたい。でも『司法書士と弁護士、どっちに頼めばいいの?』と迷っている方も多いはずです。
結論から言うと、依頼先は財産の中身と家族の状況で決まります。この記事では、遺言書の作成をどの専門家に頼むと合うかを、ケースごとに見ていきます。
遺言書の作成、うちの場合は司法書士でいい?
財産が自宅などの不動産中心で、家族がもめる心配が少ないなら、司法書士への依頼が合います。将来もめそうな相続人がいる、遺留分が気になる分け方をしたいなら弁護士。遺産が相続税の基礎控除を超えそうなら、文案の段階で税理士にも相談しておくと安心です。
司法書士は、相続登記の代理を担当する専門家です。遺言で不動産を誰に渡すかを決めておくと、亡くなった後の名義変更までの流れを見据えて文案を考えてもらえます。
一方で、相続人同士の交渉や調停の代理は弁護士の仕事です。相続税の申告は税理士の独占業務なので、税金の試算は税理士が担当します。
『遺言を書くだけなのに、そんなに分かれているの?』と思いますよね。実は、遺言書は書いた後に「誰が何をするか」まで考えておくと、残された家族がぐっと楽になるんです。
財産と家族の状況で、依頼先はどう変わる?
まずは、わが家がどのケースに近いかを見てみましょう。
| ケース | 合う依頼先 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 財産は自宅と預金、子の仲もよい | 司法書士 | 不動産の名義変更まで見据えた文案を作りやすい |
| 子の1人に多く渡したい・前妻の子がいる | 弁護士 | 遺留分や後のもめごとを見越した内容にしたい |
| 遺産が基礎控除を超えそう | 税理士にも相談 | 誰に何を渡すかで相続税や特例の使い方が変わる |
| 不動産が多く、相続税もかかりそう | 司法書士と税理士 | 登記と税金の両方を見据える |
| 財産も家族関係もシンプル | 自分で自筆証書遺言も | 法務局の保管制度を使えば検認不要 |

例えば、子がいない夫婦で、夫が妻に全財産を残したいケース。何もしなければ、夫の兄弟姉妹も相続人になります。
兄弟姉妹には遺留分がありません。なので、「全財産を妻に」という遺言を残せば、妻が全てを受け取れる形にできます。こうしたケースは内容がシンプルなので、司法書士への依頼や自筆の遺言でも対応しやすいんです。
反対に、前妻(前夫)との間に子がいるケースでは、その子も相続人です。遺留分を持つので、取り分の決め方には弁護士の視点があると安心です。
- 遺言で誰に何を渡したいかのメモ
- 財産の一覧(不動産・預金・株式・保険)
- 相続人になる人は誰か(前妻・前夫の子や養子も含めて)
- 遺留分を持つ相続人がいるか
- 遺言を自筆にするか、公正証書にするか
- 見積もりに何が含まれるか(文案・証人・戸籍の取得など)
自筆証書遺言と公正証書遺言、どちらで作る?
依頼先と同じくらい大事なのが、遺言の形式です。よく使われるのは自筆証書遺言と公正証書遺言の2つです。
| 項目 | 自筆証書遺言 | 公正証書遺言 |
|---|---|---|
| 作り方 | 全文・日付・氏名を自分で書いて押印 | 公証役場で作る |
| 財産目録 | パソコン作成や通帳のコピーでもよい(各ページに署名押印) | 公証人が作成 |
| 証人 | 不要 | 2人が要る |
| 検認 | 自宅保管なら必要、法務局の保管制度なら不要 | 不要 |
| 費用 | 保管制度の手数料は1通3,900円 | 手数料は財産額などで決まる |
自筆証書遺言を自宅で保管していた場合は、家庭裁判所の検認が要ります。費用は収入印紙800円/通です。
『自筆なら費用もかからないし、自分で書けばいいのでは?』と思う方もいますよね。ただ、書き方に不備があると、せっかくの遺言が使えないこともあります。
「公正証書にしたいけど、証人2人なんて頼める人がいないよ」
「依頼した専門家に証人を手配してもらえるか、聞いてみたら?」
専門家に依頼する場合、証人の手配まで頼めるかは事務所ごとに違います。見積もりを取る時に確認しておきましょう。信託銀行などの遺言信託という選択肢もありますが、費用の決まり方はそれぞれ違うので、中身を比べてから決めてみてください。
相続税がかかりそうなら、遺言の内容はどう変わる?
ここが見落とされがちなところです。遺言で誰に何を渡すかによって、各人が払う相続税も変わるんです。
例えば、妻に先立たれた父が亡くなり、子2人が相続するケース。遺産8,000万円なら基礎控除は4,200万円で、相続税の総額は470万円です(特例を使わない場合)。
| ケース(子2人・遺産8,000万円) | 各人の相続税 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 2人で半分ずつ分ける | 子1人235万円、合計470万円 | 法定相続分どおり |
| 自宅を含む5,000万円を長男、3,000万円を次男 | 長男293万7,500円、次男176万2,500円 | 総額は同じで、取得割合で按分 |
| 長男が同居していた自宅の土地を相続 | 特例が使えれば総額が下がる | 小規模宅地等の特例は要件の確認が必要 |

取り分の差は、そのまま税額の差になります。さらに、同居していた子が自宅の土地を相続すれば、小規模宅地等の特例で330㎡まで評価額を80%減らせる場合があります。
誰に自宅を渡すかで特例が使えるかが変わるので、遺言の文案を固める前に試算しておく価値があります。要件を満たすかは税理士に確認しましょう。
孫や兄弟姉妹に遺産を残したい時は?
『かわいがっている孫にも、少し残してあげたい』と考える方もいますよね。遺言なら、相続人ではない孫にも財産を渡せます。
ただ、配偶者と子・父母以外の人が財産を取得すると、その人の相続税は2割増しになります。孫(代襲相続人の孫は除く)や兄弟姉妹、甥姪がこれに当たります。
「孫に500万円残すって書いたら、孫に税金がかかるの?」
「遺産全体で相続税がかかるなら、孫の分は2割増しになるみたい」
遺産全体が基礎控除以下なら、そもそも相続税はかかりません。基礎控除を超えそうなら、孫に渡す分も含めて試算しておくと、受け取った孫が困らずに済みます。
土地がある、相続人が多い、遺産が基礎控除を超えそう。このどれかに当てはまるなら、遺言づくりと並行して、相続税に慣れた税理士に試算を頼んでおくと、後の申告まで見通せて楽になります。
税理士ドットコム
わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
遺言書の作成を司法書士に頼むメリットは何ですか?
司法書士は相続登記の代理を担当する専門家なので、不動産を誰に渡すかを、亡くなった後の名義変更まで見据えて文案にしやすい点です。もめごとの心配が大きい場合は弁護士、相続税が気になる場合は税理士にも相談しましょう。
遺言書の作成費用は、司法書士と弁護士でどう違いますか?
報酬は事務所ごとに決まっていて、公的な基準はありません。文案作成・証人の手配・戸籍の取得などがどこまで含まれるかを、見積もりで比べてみてください。
自分で書いた遺言書は、どこに保管すればいいですか?
法務局の自筆証書遺言書保管制度を使えば、手数料1通3,900円で保管してもらえ、亡くなった後の検認も不要です。自宅で保管した場合は家庭裁判所の検認が要ります。
まとめ
- 不動産中心でもめる心配が少ないなら、遺言書の作成は司法書士が合う
- 遺留分やもめごとが気になるなら弁護士、相続税がかかりそうなら税理士にも相談
- 自筆は保管制度で1通3,900円・検認不要、公正証書は証人2人で検認不要
- 子2人で遺産8,000万円なら相続税の総額470万円。取り分で各人の税額が変わる




