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親に借金があると分かって、兄弟で「みんなで相続放棄しよう」と話がまとまった。『一緒に申し込めるの?費用は誰が出すの?』と、次に迷うところですよね。
結論から言うと、兄弟で同時に出すことはできますが、申述は1人ずつです。この記事では、兄弟の状況ごとに進め方と費用分担の決め方を見ていきます。
兄弟で一緒に相続放棄はできる?
兄弟で同じ日に同じ家庭裁判所へ出すことはできます。ただし、申述書は1人1通で、収入印紙800円も1人ずつ必要です。子3人なら印紙だけで2,400円に、郵便切手と戸籍の取得費が加わります。期限の3か月も、それぞれが相続人になったと知った時から数えます。
相続放棄は、家族単位ではなく1人ひとりの手続きです。長男が出したからといって、弟や妹の分まで放棄したことにはなりません。
例えば、兄が代表して申述書を出し、弟は「兄がやってくれたから大丈夫」と思っていたケース。弟は放棄していない扱いなので、借金の請求が弟にだけ届くことも。
だからこそ、兄弟で「誰が、いつ、どこへ出すか」をそろえておく意味があるんです。
兄弟の状況によって、進め方はどう変わる?
兄弟全員が同じ考えとは限りません。よくある3つのケースを比べてみます。
| ケース | 進め方 | 注意 |
|---|---|---|
| 子3人全員が放棄する | 同じ家庭裁判所に3人分そろえて出す | 次の順位の祖父母や親の兄弟姉妹が相続人になる |
| 長男だけ相続し、ほかは放棄する | 弟と妹だけが申述する | 借金も長男1人が引き継ぐ。長男が納得しているか確認 |
| 1人が放棄に迷っている | 決めた人から先に出す | 迷う人も自分の3か月の期限を意識しておく |

全員が放棄するケースで忘れやすいのが、次の順位の人です。子全員が放棄すると親の父母、その方々も亡くなっていれば親の兄弟姉妹、つまり叔父や叔母が相続人になります。
『叔父さんにまで迷惑をかけるなんて』と思いますよね。そう感じるのは自然です。だからこそ、借金のことと放棄したことを、早めに一言伝えておきましょう。
誰が次の相続人になるかは、法定相続人の家族図10パターンで確認できます。
1人が迷っているケースでは、全員がそろうのを待つ必要はありません。放棄はそれぞれの手続きなので、決めた人から出して大丈夫です。
費用は誰が出す?兄弟での分け方
費用の分け方に決まりはありません。兄弟で話し合って決めれば大丈夫です。
かかるお金は、主にこの3つです。
- 収入印紙: 申述する人1人につき800円
- 郵便切手: 家庭裁判所ごとに決まった額
- 戸籍謄本などの取得費: 親の死亡の記載がある戸籍、各自の戸籍など
親の戸籍のように兄弟で共通する書類は、同じ家庭裁判所に同時に出す時は1通で足りることがあります。出す前に家庭裁判所に聞いておくと、取り直しの手間が減ります。
分け方は「共通の戸籍代は兄弟で均等、印紙と切手は各自」がシンプルです。
「戸籍は長男の私がまとめて取るね。かかった分は3等分でいい?」
「うん、印紙と切手はそれぞれ自分で買うよ」
こんな形で決めておけば、後から揉めにくくなります。
ここで気をつけたいのが、親の預金から費用を払うことです。亡くなった人の財産を使うと、相続を認めたとみなされて放棄できなくなるおそれがあります。費用は兄弟それぞれのお金で出しておきましょう。
足並みをそろえる時に決めておきたいこと
最後に、兄弟で話しておきたいことをまとめます。
- 誰がいつ、どこの家庭裁判所に出すか
- 共通の戸籍を誰が取り、費用をどう分けるか
- 次の順位の親族に、誰がどう伝えるか
- 実家の家や車など、放棄した後も手元にある物を誰が管理するか
実は、放棄した後も、実家に住んでいるなど実際に占有している財産は、次の人に引き渡すまで保存する義務があります。空き家の鍵を持っている人が誰か、ここもそろえておきたいところです。
また、子のうち1人でも放棄せずに残ると、借金はその人が引き継ぎます。その後、残った人が困って放棄を考えても、3か月を過ぎていれば難しくなります。
放棄が受理された後に請求が来た時は、相続放棄したのに請求が来た時の対処を見てみてください。
借金はあるけれど実家の土地や預金もあり、兄弟の中で「自分は相続したい」という人がいる。こんなケースは、財産と借金を数字で比べてから決めるのが大事です。相続税がかかりそうな財産があるなら、税理士に試算してもらうと判断しやすくなります。
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よくある質問
兄弟の相続放棄は、1枚の申述書でまとめて出せますか?
まとめられません。申述書は1人1通で、収入印紙800円も1人ずつ必要です。同じ日に同じ家庭裁判所へ出すことはできます。
兄弟で放棄の期限は同じですか?
同じとは限りません。期限は、それぞれが自分が相続人になったと知った時から3か月です。親と疎遠で亡くなったことを後から知った人は、知った時から数えます。
兄弟全員が相続放棄したら、借金はどうなりますか?
次の順位の祖父母や親の兄弟姉妹が相続人になります。その人たちも放棄すれば相続人がいなくなり、必要に応じて家庭裁判所が相続財産清算人を選びます。
まとめ
- 兄弟で同時に出せるが、申述書と収入印紙800円は1人ずつ必要
- 期限の3か月は、兄弟それぞれが知った時から数える
- 全員が放棄すると、祖父母や親の兄弟姉妹が次の相続人になる
- 費用の分け方に決まりはなく、共通の戸籍代は均等、印紙と切手は各自がシンプル
- 親の預金から費用を出すと、放棄できなくなるおそれがある




