3人兄弟で遺産を分ける時の割合と実家などの不動産の分け方の例

3人兄弟で遺産を分ける時の割合と実家の分け方の例を解説する記事のアイキャッチ

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両親が亡くなり、3人兄弟で遺産を分けることになった。『3等分すればいいだけ…と思ったけど、実家はどうやって3つに分けるの?』と手が止まりますよね。

結論から言うと、法定相続分は3分の1ずつです。ただ、実家のように割れない財産があると、そのままでは3等分になりません。誰かが住むなら代償金で調整、誰も住まないなら売って3等分、が話のまとまりやすい形です。

この記事では、3人兄弟のケースで分け方4パターンの取り分と相続税、不動産で揉めやすいところが分かります。

目次

3人兄弟の遺産は、どんな割合で分ける?

このケースの結論

両親とも亡くなり子3人が相続するなら、法定相続分は1人3分の1、基礎控除は4,800万円です。実家と預貯金で6,300万円の例では、特例を使わなければ相続税の総額は150万円です。同居していた長男が実家を取って特例の要件に合えば、土地の評価が80%下がり0円になります(申告は必要)。

ここでは、例えば、父が先に亡くなり、今回母が亡くなって長男・次男・三男の3人が相続するケースで考えます。長男は母と同居していて、次男と三男は持ち家に住んでいるとします。

財産相続税の評価額
実家の土地(165㎡)3,000万円
実家の建物300万円
預貯金3,000万円
合計6,300万円

3等分なら1人2,100万円です。でも、実家だけで3,300万円あるので、誰か1人が実家を取ると、その人の取り分が大きくなってしまうんです。

分け方4パターンで、取り分と相続税はどう変わる?

パターン分け方3人の取り分(評価額)納付額の合計理由・注意
1 換価分割実家を売り、預貯金と合わせて3等分2,100万円ずつ150万円(1人50万円)特例は使えない。売れた値段で分けるので額は前後する
2 現物分割長男が実家、次男・三男が預貯金1,500万円ずつ3,300万円・1,500万円・1,500万円0円同居の長男が要件を満たせば土地が600万円に。申告は必要
3 代償分割パターン2に加え、長男が次男・三男に600万円ずつ払う2,100万円ずつ0円特例の考え方はパターン2と同じ。長男が1,200万円を用意できるか
4 共有実家を3人で3分の1ずつ登記、預貯金は3等分2,100万円ずつ69万9,800円特例は長男の持ち分3分の1だけ。売る時は3人の同意が要る

パターン2と3が0円になるのは、課税価格の合計が3,900万円になり、基礎控除の4,800万円を下回るからです。土地3,000万円が80%減額されて600万円になる計算です。

長男が特例を使うには、申告期限まで住み続け、土地を持ち続けることなどが要件です。使えるかは税理士に確認しておきましょう。

パターン1は特例が使えないので、6,300万円から基礎控除4,800万円を引いた1,500万円に税金がかかります。相続税の総額は150万円で、3人が同じ額を取れば1人50万円です。

パターン4は、長男の持ち分にあたる土地1,000万円だけが、特例で200万円まで下がる前提です。課税価格の合計は5,500万円になり、納付額は長男16万5,400円、次男と三男が26万7,200円ずつです。

共有でも、特例を使う時は申告が必要です。次男と三男の持ち分には特例が使えないので、パターン2や3と比べると税金が出てしまいます。『公平にしたつもりが、税金は増えた』というのは共有でよくある落とし穴です。

実は、課税価格の合計が同じなら、相続税の総額は誰がどれだけ取っても変わりません。法定相続分で分けたと仮定して計算するからです。変わるのは、特例が使えるかどうかと、各人の負担の割合なんです。

3人兄弟の家系図と、分け方4パターンで3人の取り分と納付額が変わることを示したケース別の分岐表

代償金はいくらにすればいい?

パターン3の600万円は、相続税の評価額で計算した数字です。ただ、次男や三男からすると『実家は売ったらもっと高いんじゃない?』と感じることもありますよね。

例えば、話し合いでこんなやりとりになることがあります。

「評価額で計算すると、代償金は600万円ずつだよ」
「でも不動産屋さんの査定だと、もっと高く売れるって聞いたけど」

代償金を、相続税の評価額で決めるか、売れる値段(査定額)で決めるかに法律上の決まりはありません。3人が納得すれば、どちらでもいいんです。

だからこそ、話し合いの最初に「どの金額を基準にするか」を決めておくのがコツです。基準があいまいなまま額だけ話すと、平行線になりがちです。

長男が代償金を一度に払えない時は、分割で払う約束をすることもあります。その場合は、金額と支払い時期を遺産分割協議書に書いておきましょう。

実家を3人の共有にしたらどうなる?

『とりあえず3人の共有で』は、一見公平です。ただ、3人だと共有の不便さが2人の時より大きくなります。

  • 売る時も、大がかりな修繕をする時も、3人の同意が要る
  • 1人が亡くなると、その配偶者や子が共有者に加わる
  • 固定資産税や管理費を誰がいくら払うかで不満が出やすい
  • 長男が住んでいる場合、次男・三男は使えないのに税金を負担することになる

共有は売るまでの一時的な形と考え、売る時期や費用の分担を書面にしておくと安心です。

誰も住まない実家を売るなら、3人兄弟は特例の額に注意

3人とも持ち家があって実家に住まないなら、パターン1の換価分割を考えるご家族も多いはずです。

ここで3人兄弟ならではの注意があります。空き家を売った時の3,000万円特別控除は、2024年1月1日以降の売却で相続人が3人以上いる場合、1人2,000万円になります。兄弟2人の時より、1人あたりの控除が小さいんです。

3人で実家を売る前に確認しておくこと
  • 建物が1981年(昭和56年)5月31日以前に建てられたものか
  • 売却が2027年12月31日までに間に合うか
  • 相続税の申告期限の翌日から3年以内か(取得費加算の特例)
  • 3人全員の相続登記が終わっているか
  • 売れるまでの固定資産税・管理費を誰が立て替えるか

細かい要件はほかにもあるので、売る前に税務署か税理士に確認してみてください。

兄弟2人で実家を分けるケースは母が亡くなり兄弟だけで実家を相続する時の分け方で、長男が全部取ると言い出したケースは長男が遺産を全部相続すると言い出した時の対処法で解説しています。

実家に住む人がいて特例を使いたい、代償金の基準で3人の意見が分かれている、財産が基礎控除を超えそう、というケースは税理士に頼むと楽です。分け方ごとの税額を並べてもらうと、3人で話す時の共通の材料になります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

3人兄弟のうち1人だけ反対していると、遺産は分けられませんか?

遺産分割協議は相続人全員の合意が必要なので、1人でも反対していると成立しません。まとまらない時は家庭裁判所の調停、それでも決まらなければ審判で分けることになります。

親の介護をした兄弟は、多めにもらえますか?

相続人の貢献は寄与分として話し合いで考慮できます。ただし相続開始から10年を過ぎると、原則として寄与分は主張できなくなります。

3人兄弟の1人が生前に住宅資金をもらっていた場合はどうなりますか?

生前に受けた援助は特別受益として、分け方の話し合いで考慮されることがあります。こちらも相続開始から10年を過ぎると原則主張できないので、早めに話しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 3人兄弟の法定相続分は3分の1ずつ、基礎控除は4,800万円
  • 実家3,300万円と預貯金3,000万円なら、売って3等分で納付150万円(1人50万円)
  • 同居の長男が実家を取って特例の要件に合えば0円。代償金で3人の取り分をそろえられる
  • 代償金は評価額と査定額のどちらを基準にするかを先に決める
  • 空き家を売る時の特別控除は、相続人3人以上なら1人2,000万円
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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