ウミガメの剥製や象牙を相続したら?登録・売却のケース

ウミガメの剥製や象牙を相続した時の登録と売却を解説する記事のアイキャッチ

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親の家を片づけていたら、床の間からウミガメの剥製や象牙の置物が出てきた。『これ、持っていて大丈夫なの?売れるの?』と困ってしまいますよね。

結論から言うと、相続で受け継ぐだけなら手続きは要りません。ただ、売ったり人に譲ったりする時は、種の保存法の登録が必要です。この記事では、品目ごとにやることを見ていきます。

目次

ウミガメの剥製や象牙は、相続したら手続きが要る?

このケースの答え

相続で受け継ぐこと自体には、種の保存法の手続きは要りません。環境省も、象牙について「廃棄、相続については手続き不要」と案内しています。一方で、売る・あげる・貸すといった「譲渡し等」は原則禁止で、登録を受けて登録票と一緒に行う場合などに限って認められます。

ウミガメやゾウは、種の保存法で「国際希少野生動植物種」に指定されています。生きている動物だけでなく、剥製のような加工品や象牙のような器官も規制の対象なんです。

環境省の譲渡し等の規制及び手続きについてによると、規制される「取引」はあげる・売る・貸す・もらう・買う・借りるの6つです。売るための陳列や広告も対象になります。

つまり、家に置いておく分には問題ありません。困るのは、手放そうとした時なんです。

品目ごとに、売る・譲る時は何が要る?

同じ「希少種の遺品」でも、物によって手続きが違います。

相続した物受け継ぐ時売る・譲る時
ウミガメの剥製(全身)手続き不要登録を受け、登録票と一緒に譲る。登録がなければ自然環境研究センターに登録申請。登録できなければ譲渡しはできない
象牙の全形牙(牙の形のままの物・磨牙・彫牙)手続き不要登録と登録票が必要。登録の審査は厳しく、第三者の証言とその裏付け資料が求められる
象牙の印鑑やアクセサリーなどの製品手続き不要扱う業者は特別国際種事業者の登録が必要。個人でも繰り返し売ると事業に当たるおそれがある
べっ甲(ウミガメの甲)の製品手続き不要扱う業者は特定国際種事業の届出が必要

登録できるのは、規制が始まる前に国内で手に入れた物、正規に輸入された物、国内で繁殖させた物などに限られます。登録の手続きは、一般財団法人自然環境研究センターが行っています。

『登録票なんて見たことがない…』という方も多いはずです。まずは剥製や象牙のそばに、登録票や購入時の書類が残っていないか探してみてください。

相続した剥製・象牙の全形牙・象牙製品・べっ甲製品ごとに、受け継ぐ時と売る時の手続きを分けた分岐表

象牙の全形牙は、登録のハードルが高い

2019年7月1日から、全形牙の登録審査が厳しくなりました。規制前から持っていたことを示すのに、第三者の証言だけでなく、放射性炭素年代測定の結果などの裏付けが要ります。

「おじいちゃんが昔から持っていたって、親戚がみんな知ってるよ」

「それだけだと登録は通らないみたい。裏付けの資料がいるんだって」

詳しくは環境省の象牙(全形牙)・象牙製品の取引制度についてで確かめておきましょう。登録せずに譲渡し等をすると、厳しい罰則があります。

相続税ではいくらで評価する?

剥製や象牙も、相続税では財産の一つです。財産評価基本通達では、一般の動産や書画骨とう品は、売買の実例の価額や専門家の意見価格などを参考に評価するとしています。

ケース評価の考え方注意
登録票がある象牙の全形牙売買の実例や専門家の意見価格を参考に1点ごとに評価登録済みなので取引の実例を探しやすい
登録票のないウミガメの剥製同じく専門家の意見などを参考に評価売れないから0円とは限らない。税理士に相談を
1点5万円以下の家庭用の品家財としてまとめて評価できる高価な物は1点ずつ

財産の合計が基礎控除(3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数)以下なら、申告は要りません。家族の人数ごとの額は基礎控除の人数別早見表で確かめてみてください。

『どうせ売れないなら、捨ててしまおうか』と考える方もいますよね。象牙について環境省は、廃棄も手続き不要と案内しています。

相続放棄を考えている場合は要注意です。高く売れそうだからと遺品を売ると、相続を認めたとみなされ、放棄できなくなることがあります。

遺品を受け取るか放棄するかで迷う流れは、親の過払い金を相続人が請求するケースも参考になります。

希少種の遺品が出てきた時に確かめること
  • 登録票や購入時の書類が残っているか
  • 剥製(全身)か、全形牙か、製品か
  • 家族の誰が受け継ぐか、売るか
  • 相続放棄を考えていないか

美術品や骨とう品が多くて評価の仕方に迷う、ほかの財産と合わせて基礎控除を超えそう。そんなケースは、評価から申告まで税理士に頼むと安心です。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

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よくある質問

ウミガメの剥製を相続したら届出は要りますか?

相続で受け継ぐだけなら、種の保存法の手続きは要りません。売る・譲る時に登録と登録票が必要になります。

登録票のない象牙は売れますか?

全形牙は登録を受けないと譲渡しできません。登録には第三者の証言と、それを裏付ける資料が求められます。

象牙の印鑑を買取に出してもいいですか?

象牙製品を扱う業者は特別国際種事業者の登録が必要です。登録された業者かどうかを確認してから相談してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 希少種の剥製や象牙は、相続で受け継ぐだけなら手続き不要
  • 売る・あげる・貸すには種の保存法の登録と登録票が必要
  • 象牙の全形牙は登録審査が厳しく、裏付け資料が要る
  • 相続税では売買の実例や専門家の意見を参考に評価する
  • 相続放棄を考えているなら、遺品を売る前に確認する
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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