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家庭裁判所で相続放棄が終わってほっとしたのに、市役所から亡くなった親の税金の通知が届いた。『放棄したのに、なんで私に?』と不安になりますよね。
結論から言うと、放棄が受理されていれば、亡くなった人の税金や借金を払う必要はありません。この記事では、請求してきた相手ごとに、何を見せてどう連絡すればいいかを見ていきます。
相続放棄したのに請求が来たら、払わないといけないの?
家庭裁判所で相続放棄が受理されていれば、市役所からの固定資産税・住民税、カード会社や銀行からの督促、どれも払う必要はありません。請求元に「相続放棄が受理されたこと」を書面で伝えれば、請求先から外れます。ただし、裁判所から届いた書類だけは放っておくと不利になるので、期限内に対応します。
放棄すると、初めから相続人でなかったことになります。亡くなった人の借金や未払いの税金を引き継がないのは、このためです。
それなのに請求が来るのは、相手があなたの放棄を知らないからなんです。市役所も債権者も、家庭裁判所から自動で連絡を受けるわけではありません。
なので、まずは「知らせる」ことが対処の中心になります。慌てて払ってしまうのは避けたい動きです。
請求してきた相手によって、対処はどう違う?
請求元によって、連絡の仕方と注意点が少しずつ違います。よくある4つのケースを表にしました。
| 請求元のケース | 払う必要は? | 対処・注意 |
|---|---|---|
| 市役所(固定資産税・住民税の通知) | なし | 税務担当の課に電話し、受理通知書の写しか受理証明書を出す |
| カード会社・銀行・消費者金融の督促 | なし | 書面で放棄を伝え、写しを送る。電話だけで済ませない |
| 裁判所からの訴状 | なし(ただし放置は不可) | 答弁書を出し、放棄の受理を証明する書類を添える |
| 裁判所からの支払督促 | なし(ただし放置は不可) | 書面に書かれた期限内に異議を出す |

ここで使う書類は2種類あります。放棄が受理されると家庭裁判所から届く「相続放棄申述受理通知書」と、申請して出してもらう「相続放棄申述受理証明書」です。
市役所や債権者は通知書のコピーで足りることも多いです。ただ、相手によっては証明書を求められるので、言われたら放棄した家庭裁判所に申請しておきましょう。
市役所から固定資産税や住民税の通知が来たケース
市役所からの通知で多いのは、亡くなった人の固定資産税や住民税です。相続人が決まるまでの間、市役所は戸籍から分かる相続人に連絡してくることがあります。
例えば、親が亡くなり、子3人のうち長男だけが放棄したケースです。市役所は長男の放棄を知らないので、相続人代表者を決める書類を3人全員に送ってくることがあります。
「放棄したので、私は相続人ではありません」
「では、受理通知書の写しを送ってください。こちらで記録します」
こんなふうに、税務担当の課に電話して書類を送れば終わることがほとんどです。届いた通知の番号を手元に置いて電話してみてください。
ただ、注意したいケースもあります。相続人全員が放棄したあとも、その家に住み続けている、鍵を持って管理しているといった場合です。
2023年4月1日の改正で、放棄した人でも、実際に占有している財産は次の人に引き渡すまで保存する義務があります。家の扱いについて市役所から確認が来た時は、今どう管理しているかを正直に伝えておきましょう。
借金の督促や、裁判所から書類が届いたケース
カード会社や消費者金融からの督促も、放棄したことを書面で伝えれば止まるのが普通です。電話で伝えるだけだと記録に残らないので、受理通知書の写しを添えて郵送しておくと安心です。
『書類を送るのも面倒だし、少額なら払ってしまおうかな』と思う方もいるかもしれません。ただ、亡くなった人の預金から払うと、財産を処分したとみなされて争いの種になることも。払う義務のないお金なので、払わずに連絡を優先しましょう。
実は、特に気をつけたいのは裁判所から届く書類です。相続放棄した後に訴えられた、民事訴訟を起こされたという場合も、放棄していれば払う義務はありません。
ところが、訴状を無視すると、相手の言い分どおりの判決が出てしまうことがあるんです。放棄していても、それを裁判所に伝えなければ判断に反映されません。
訴状には答弁書を出し、相続放棄申述受理証明書を添えます。支払督促が届いた場合は、書面に書かれた期限内に異議を出してください。どちらも期限がある手続きなので、届いた日に中身を確認しておきましょう。
- 家庭裁判所から受理通知書が届いているか(まだ申述中ではないか)
- 請求元はどこか(市役所・債権者・裁判所)
- 書類に回答や異議の期限が書かれていないか
- 亡くなった人の預金や財産に手をつけていないか
まだ申述中で受理されていない場合は、「家庭裁判所に相続放棄の申述をしている」と伝えておけば、待ってもらえることもあります。放棄の期限そのものが心配な方は借金を知らなかった時に3ヶ月過ぎても放棄できるケースも見てみてください。
放棄の判断から見直したい方は相続放棄はどんな時にすべきかのケース別の判断にまとめています。
放棄した後も、実家の土地や家が残っていて相続税や評価の話が絡みそう、ほかの兄弟が相続して申告が必要になりそう。こんなケースは、相続する家族の側が税理士に相談しておくと進めやすくなります。
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よくある質問
相続放棄したのに市役所から請求が来たら、自分のお金で払うべきですか?
払う必要はありません。放棄が受理されていれば、亡くなった人の税金を負担する立場ではないので、受理通知書の写しなどを出して請求先から外してもらいます。
相続放棄申述受理証明書はどこで取れますか?
放棄の申述をした家庭裁判所に申請して出してもらいます。市役所や債権者は受理通知書のコピーで足りることも多いので、求められた時に取れば十分です。
相続放棄したのに訴えられたら、裁判所に行かないといけませんか?
放置は避けてください。答弁書に相続放棄が受理されたことを書き、受理証明書を添えて出すのが基本です。不安なら、訴状が届いた段階で弁護士に相談しておくと安心です。
まとめ
- 放棄が受理されていれば、市役所の税金も借金の督促も払う必要はない
- 請求が来るのは相手が放棄を知らないから。受理通知書の写しで知らせる
- 相手によっては受理証明書を求められるので、放棄した家庭裁判所で申請する
- 訴状や支払督促は放置すると不利になるため、期限内に答弁書や異議を出す
- 放棄後も占有している家などは、引き渡すまで保存する義務がある




