相続で一部放棄はできる?土地だけ要らない時に取れる方法

相続で土地だけ放棄できるか、一部放棄の代わりに取れる方法を解説する記事のアイキャッチ

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親の遺産に、使い道のない地方の土地が入っていた。『預金はもらいたいけど、この土地だけ放棄できないの?』と考えている方も多いはずです。

結論から言うと、相続放棄で土地だけを選んで手放すことはできません。この記事では、土地だけ要らない時に取れる方法を、ケースごとに比べていきます。

目次

土地だけ相続放棄することはできる?

このケースの結論

相続放棄は、預金も土地も借金も含めて、すべての財産をまとめて引き継がない手続きです。土地だけを放棄する「一部放棄」はできません。預金は受け取り、土地だけ要らないケースでは、遺産分割で土地を取得しない、相続土地国庫帰属制度を使う、売却するといった方法を考えます。

相続放棄をすると、初めから相続人でなかったことになります。プラスの財産だけ、土地だけ、と選ぶ仕組みはないんです。

『じゃあ、要らない土地も我慢して受け取るしかないの?』と思いますよね。実は、放棄以外にも土地を手放す道はいくつかあります。

土地だけ手放したい時、ケースでどう選ぶ?

土地の状態や、ほかの相続人の考え方で、選べる方法が変わります。

ケース取れる方法理由・注意
兄弟の1人が土地を使いたい遺産分割で、その人が土地を取得する自分は土地を受け取らずに預金を受け取れる
相続人全員が土地を要らない相続土地国庫帰属制度を使う審査手数料は1筆14,000円、承認後に負担金(原則20万円)。建物がある土地などは申請できない
買い手がつきそうな土地相続してから売却する売ったお金を分けられる。譲渡所得の取得費は亡くなった人から引き継ぐ
借金も多く、財産全体が要らない相続放棄土地も預金もまとめて引き継がない
借金がどれくらいか分からない限定承認プラスの財産の範囲で借金を引き継ぐ。相続人全員で3か月以内に申述
土地だけ要らない時に、兄弟が使う・全員要らない・売れる・借金が多いケースで方法が分かれる分岐表

一番よく使われるのは、遺産分割で土地を取得しない方法です。相続人全員の話し合いで「土地は兄、預金は自分」と決めれば、自分は土地を受け取らずに済みます。

「実家の畑、兄さんが使うなら引き継いでもらえる?」
「いいよ。その代わり預金は多めにもらわないとな」

ただ、ここが大事なところです。遺産分割で土地を受け取らないことは、相続放棄とは違います。

親に借金があった場合、お金を貸した側には、法定相続分に応じた借金の請求ができます。相続人どうしで「借金は兄が払う」と決めても、それだけでは自分への請求は止まらないんです。

借金がありそうなら、まず相続放棄をすべきケースに当てはまらないか確認しておきましょう。

国庫帰属制度を使う時、気をつけることは?

誰も要らない土地なら、相続土地国庫帰属制度が候補になります。2023年4月27日に始まった、相続した土地を国に引き取ってもらう制度です。

費用は、審査手数料が土地1筆14,000円で、承認されると負担金を納めます。負担金は原則20万円で、宅地や農地の一部は面積で計算されます。

『国が引き取ってくれるなら、どんな土地でもいいの?』という方もいるはずです。建物が残っている土地や、担保権が付いている土地などは申請できません。

例えば、空き家が建ったままの土地なら、先に解体が必要になります。解体費用と負担金を合わせて、売却した場合と比べてみてください。

申請の前に、土地は相続で取得して名義を整えておく必要があります。2024年4月1日から相続登記は義務になり、取得を知った日から3年以内の登記が求められます。

土地の評価額が分からない、ほかの財産と合わせて相続税がかかりそう、兄弟の間で土地の押し付け合いになっている。こんなケースは、相続税と分け方を一緒に考えられる専門家に頼むと進めやすくなります。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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名義を整える手順は相続登記は誰がいつやるかで、放棄の手続き後に届く税金の通知は相続放棄後の固定資産税の通知で確認できます。

よくある質問

相続放棄した後に、土地だけ引き継ぐことはできますか?

できません。放棄は財産全体についての手続きで、受理された後に一部だけ取り消して引き継ぐことはできません。放棄する前に、引き継ぎたい財産がないかを確かめておきましょう。

遺産分割で土地を受け取らなかった場合も、相続放棄の申述は必要ですか?

必要ありません。遺産分割で取得しないことは家庭裁判所の手続きではなく、相続人全員の合意で決めるものです。合意した内容は遺産分割協議書に残しておきましょう。

相続土地国庫帰属制度は、相続放棄をした人でも使えますか?

使えません。この制度は、相続などで土地を取得した人が申請するものです。放棄した人は土地を取得しないので、申請する立場になりません。

まとめ

この記事の要点
  • 相続放棄は財産全体についての手続きで、土地だけの一部放棄はできない
  • 兄弟が土地を使うなら、遺産分割で自分は土地を取得しない方法がある
  • 遺産分割で土地を受け取らなくても、借金の請求は法定相続分で来ることがある
  • 誰も要らない土地は相続土地国庫帰属制度(審査手数料1筆14,000円、負担金原則20万円)が候補
  • 借金が多いなら相続放棄、借金の額が分からないなら限定承認も考える
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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