遺産相続でお金はいつもらえる?協議がまとまるまでの目安期間

遺産相続でお金をいつもらえるかを状況別にまとめた記事のアイキャッチ

当サイトは国税庁・法務省・裁判所などの公開情報をもとに編集部が執筆しています。記事内のサービス紹介には広告を含みます。

親が亡くなって、自分の取り分はいつ口座に振り込まれるのか。葬儀の費用や生活費のことを考えると、気になりますよね。

結論から言うと、遺産のお金を受け取れる時期は「相続人全員の話し合いがいつまとまるか」でほぼ決まります。この記事では、ケースごとの受け取りの時期と、待てない時に使える制度を見ていきます。

目次

遺産のお金はいつ振り込まれる?

このケースではこうなる

遺言書がなく、兄弟など複数の相続人がいるケースでは、遺産分割協議がまとまり、協議書と戸籍などの書類を金融機関に出した後に振り込まれます。話し合いがまとまらない間は、原則として受け取れません。

亡くなった人の口座は、金融機関が死亡を知った時点で動かせなくなります。いわゆる口座の凍結です。

凍結を解いて相続人の口座に移すには、誰がいくら受け取るかを決めた書類が必要なんです。だから受け取りの時期は、書類がそろう時期と同じになります。

『じゃあ、何か月待てばいいの?』と思いますよね。実は、遺産分割に法律上の期限はありません。家族の状況で早くも遅くもなります。

状況別、受け取りまでの流れは?

よくあるケースを並べると、受け取りまでにかかる手間の差がよく分かります。

ケース受け取りまでの流れ時期を左右する点
遺言書があり、預金の受取人が決まっている遺言書と戸籍を出して払い戻し自筆の遺言書は家庭裁判所の検認が先に要る
相続人が配偶者と子1人で、話がすぐまとまる協議書を作り、書類を出して払い戻し戸籍集めと金融機関の手続きの早さ
子3人で、実家の土地の分け方で意見が割れる話し合いを続ける。まとまらなければ調停全員が合意するまで受け取れない
相続人の1人と連絡が取れない全員の合意が取れず協議が進まない相続人を探す手間がかかる
相続人が亡くなった人の兄弟姉妹や甥姪戸籍を広くさかのぼって相続人を確定戸籍集めに時間がかかりやすい
遺言書の有無と話し合いの状況で、遺産を受け取るまでの道筋が分かれるケース別の分岐表

遺産分割協議は、相続人全員の合意が要ります。1人でも反対すれば成立せず、家庭裁判所の調停、それでもまとまらなければ審判に進みます。

例えば、こんなやり取りで止まってしまうことも。

「実家は自分が住むから、預金は多めにほしい」<br>「それだと不公平じゃない?」

こうなると、預金の振り込みも土地の話が決まるまで止まります。

書類集めを早くするには?

戸籍は、2024年3月1日から本籍地以外の市区町村窓口でもまとめて請求できるようになりました(郵送や代理人は不可)。

戸籍の束を何度も出したくない時は、法務局の「法定相続情報一覧図の写し」が便利です。無料で交付され、銀行や相続登記の手続きで戸籍の代わりに使えます。

手続きの順番は、亡くなった日から遺産を分けるまでのケース別の流れもあわせて見てみてください。

話し合いが長引く時、生活費や葬儀代はどうする?

協議を待てない時のために、預貯金の仮払い制度があります。相続人1人でも、金融機関ごとに一定額まで払い戻しを受けられるんです。

上限は「相続開始時の預金額×1/3×その相続人の法定相続分」で、1金融機関につき150万円までです。

例計算払い戻せる額
預金900万円・相続人は母と子2人・子が請求900万円×1/3×1/475万円
預金900万円・同じ家族で母が請求900万円×1/3×1/2150万円
預金1,200万円・相続人は子1人1,200万円×1/3×1150万円(上限)

『先に受け取ったら、後で揉めない?』と心配になりますよね。仮払いで受け取った分は、その人が後で遺産の一部を受け取ったものとして扱われます。ほかの相続人にも一声かけておきましょう。

死亡保険金は、受取人の固有の財産なので遺産分割を待たずに請求できます。葬儀代にあてたい時は、まず保険の受取人を確認してみてください。

受け取りが遅れて困ることはある?

受け取りが遅れても、相続税の申告期限は延びません。相続の開始を知った日の翌日から10か月以内に申告と納付が必要です。

期限までに分け方が決まらない時は、法定相続分で仮に申告し、「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておきます。分割が決まった後に、配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を受けられる道が残るんです。

また、相続開始から10年を過ぎると、特別受益や寄与分を主張できなくなります。『いつか話せばいい』と放っておくと、言いたいことが言えなくなる点は覚えておきましょう。

遺産に土地がある、相続人が多い、申告の10か月が近づいている。こういうケースは、税理士に申告の段取りだけでも先に相談しておくと楽です。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

紹介料無料税理士ドットコムで相続に強い税理士を紹介してもらう

(税理士ドットコムの紹介ページに移動します・24時間365日受付)

自分の取り分の目安は、家族構成から取り分を計算する方法で先に計算しておくと、話し合いも進めやすくなります。

よくある質問

遺産相続の振込に手数料はかかりますか?

払い戻しや振込にかかる手数料の有無や金額は、金融機関によって違います。手続きの窓口で、相続の払い戻しの手数料を確認しておきましょう。

遺言書があれば、すぐにお金を受け取れますか?

協議を待たずに手続きできる分、早くなることが多いです。ただ、自筆の遺言書(法務局で保管していないもの)は、家庭裁判所の検認が済んでからの手続きになります。

相続放棄を考えているのですが、仮払いを受けても大丈夫ですか?

財産を受け取ったり使ったりすると、単純承認とみなされて放棄できなくなることがあります。放棄の期限は、相続の開始を知った時から3か月以内です。迷う時は手を付ける前に専門家に相談してみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 遺産のお金は、相続人全員の合意と書類がそろってから振り込まれる
  • 遺産分割に期限はないが、もめると調停・審判に進み受け取りも遅れる
  • 待てない時は預貯金の仮払い制度で1金融機関150万円まで受け取れる
  • 受け取りが遅れても相続税の申告期限10か月は変わらない
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次