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ある日、家庭裁判所から封筒が届き、開けると兄弟が遺産分割調停を申し立てたという通知だった。『訴えられたってこと?何をすればいいの?』と、頭が真っ白になる方も多いはずです。
結論から言うと、調停は裁判ではなく、家庭裁判所で話し合う手続きです。まずは書類の期日と回答の期限を確かめ、自分の言い分と遺産の資料をそろえることから始めましょう。この記事では、立場ごとにやることの違いを見ていきます。
遺産分割調停を申し立てられたら、まず何をする?
届いた書類で、1回目の期日(裁判所に行く日)と、照会書などの回答期限を確かめます。回答書には、遺産の範囲や分け方についての自分の考えを書いて期限内に返します。調停は無視すると不利になりやすく、話し合いがまとまらなければ自動的に審判(裁判官が決める手続き)に移ります。
遺産分割調停は、相続人の1人か何人かが、他の相続人全員を相手方として申し立てる手続きです。申し立てた兄弟以外の相続人にも、同じように書類が届いています。
『自分は悪いことをしていないのに…』
そう感じるのは自然なことです。ただ、調停は誰かを罰する場ではありません。調停委員が間に入り、それぞれの事情を聞いて合意を目指す場なんです。
- 期日の日時と場所、回答書の提出期限をカレンダーに書く
- 申立書の写しを読み、相手が何を求めているかを確かめる
- 遺産の資料(通帳の写し、固定資産税の課税明細書、保険の書類など)を集める
- 自分の言い分(ほしい財産、介護や援助の事情など)を時系列でメモにする
- 回答書・照会書を期限内に返送する
言い分がある時とほぼ同意できる時で準備はどう違う?
同じ「申し立てられた側」でも、立場によって準備の重さが変わります。
| ケース | 結論 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 分け方はほぼ相手の案でよい | 回答書でその旨を伝え、早めの成立を目指す | 期日が少なく済むことが多い |
| 自分が実家に住んでいて、住み続けたい | 代わりに払うお金(代償金)の用意を考えておく | 払えるかどうかで話の進み方が変わる |
| 介護をしてきたので多めにほしい | 介護の記録や費用の領収書をそろえる | 寄与分として認められるかは中身しだい |
| 相手が生前に多額の援助を受けていた | 援助の時期と金額の資料を集める | 特別受益として計算に入るかが争点になる |
| 遺産の範囲(使い道の分からない預金など)で争いがある | 取引履歴などの客観的な資料を出す | 範囲が決まらないと分け方の話に進めない |

例えば、実家に住んでいる兄が申し立てられたケース。調停では、こんなやりとりになることがあります。
「実家に住み続けたいというお考えですね。その場合、他の方にはどうやって分けるおつもりですか」
「預金の分を弟に多く渡す形にできないかと思っています」
言い分は感情より「どの財産を・誰が・どう分けるか」で伝えると、話が前に進みやすいですよ。
親の預金の使い道で争いになっている時は、親の預金を管理していた兄弟の使い道が分からない時の確認が参考になります。
遠方で行けない・欠席したらどうなる?
『平日に休めないし、裁判所も遠い』という方もいますよね。
実は、期日に正当な理由なく出席しないと、5万円以下の過料に処されることがあると法律で決まっています(家事事件手続法第51条・第258条)。それに、欠席が続くと自分の言い分を聞いてもらう機会を失います。
| ケース | 対応の目安 |
|---|---|
| 指定の日だけどうしても行けない | 早めに裁判所に連絡し、日程の調整を相談する |
| 遠方に住んでいて毎回は通えない | 電話やウェブでの参加ができないか裁判所に相談する |
| 自分で話すのが不安 | 弁護士に代理人を頼む |
| 連絡せずに欠席を続ける | 話し合いが進まず、審判で決められることになる |
調停がまとまらなければ、自動的に審判に移ります(裁判所:遺産分割調停)。審判では、出された資料と法律のルールで裁判官が分け方を決めます。資料を出していないと、自分の事情が反映されにくいんです。
弁護士や税理士に頼むのはどんな時?
争点が多い、相手に弁護士がついている、不動産の値段で意見が分かれている。こうしたケースは、調停の交渉や代理を弁護士に頼むと負担がぐっと軽くなります。
ここが大事なところです。調停の結果、誰が何をもらうかで、それぞれが納める相続税の額も変わります。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内で、調停が続いていても延びません。
期限までに分け方が決まらない時は、法定相続分で仮に申告し、「申告期限後3年以内の分割見込書」を出しておきます。こうしておけば、分け方が決まった後で配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例を使い直せます。
遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えていて、調停が長引きそうなら、未分割での申告に慣れた税理士に早めに相談しておくと楽です。
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相続税を誰がいくら払うかで話がこじれている場合は、相続税の負担で兄弟がもめた時の考え方も見てみてください。
よくある質問
申し立てられた側に費用はかかりますか?
申立ての費用(収入印紙1,200円分と郵便切手)は申し立てた人が払います。申し立てられた側は、交通費や資料の取得費、弁護士に頼む場合はその費用がかかります。
答弁書は出さないといけませんか?
裁判所から届いた回答書や照会書は、期限内に返しておくのが基本です。何を書けばいいか迷う時は、分かる範囲で事実を書き、不明な点は「確認中」として出しておきましょう。
調停で決まったことは守らないといけませんか?
調停が成立すると、その内容は確定した審判と同じ効力を持ちます。納得できない点は、成立する前にしっかり伝えておきましょう。
まとめ
- 遺産分割調停は裁判ではなく、家庭裁判所での話し合い
- まず期日と回答期限を確かめ、遺産の資料と言い分のメモをそろえる
- 立場(住み続けたい・介護をした・援助の差など)で準備する資料が変わる
- 正当な理由のない欠席は5万円以下の過料の対象で、審判で不利にもなりやすい
- 相続税の申告期限は調停中でも延びないので、未分割での申告を準備する




