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『国会議員は相続税を払わずに地盤を引き継いでいる』という話、ニュースや知恵袋で見かけたことがある方も多いはずです。
結論から言うと、国会議員だから相続税が免除される法律はありません。この記事では、議員の家と一般家庭のケースを並べて、何にかかって何にかからないのかを見ていきます。
国会議員の家でも相続税はかかる?
議員が亡くなり、妻と子2人が自宅・預金・株を相続するケース。これは一般家庭とまったく同じで、遺産が基礎控除を超えれば相続税がかかります。かからないように見えるのは、議員が代表をしていた「政治団体のお金」です。これは団体の財産で、議員個人の財産ではないため、議員の相続財産に入りません。
相続税は、亡くなった人の財産を相続や遺贈で受け取った人にかかる税金です。職業で税率が変わることはないんです。
議員の自宅や預金、株式は、ふつうの会社員の家と同じルールで計算します。基礎控除は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で、申告と納付の期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。
『じゃあ、なぜ議員は相続税がかからないと言われるの?』と思いますよね。ポイントは、議員本人とは別に「政治団体」というお財布があることです。
政治団体のお金は、なぜ相続税の対象にならないの?
国会議員の多くは、自分が代表を務める政治団体を持っています。寄附や会費などで集めた政治資金は、この団体のお金として管理されます。
議員が亡くなっても、団体のお金は議員個人の遺産ではありません。後継者が団体の代表を引き継ぐのは「相続」ではないので、相続税の計算に入らないんです。
| ケース | 何を引き継ぐか | 相続税は? | 理由・注意 |
|---|---|---|---|
| 議員の自宅・預金・株を家族が相続 | 議員個人の財産 | かかる(基礎控除を超えた分) | 一般家庭と同じ計算 |
| 議員の政治団体の代表を後継者が引き継ぐ | 団体が持つ政治資金 | 議員の相続財産には入らない | お金の持ち主が議員個人ではなく団体 |
| 会社員の父の遺産を家族が相続 | 父個人の財産 | かかる(基礎控除を超えた分) | 議員の個人財産と同じ扱い |

ここが大事なところです。「議員は非課税」なのではなく、「団体のお金はそもそも議員の遺産ではない」という仕組みなんです。
ただ、親から子へ団体ごと資金と地盤が引き継がれるため、世襲議員に有利だという指摘はよくされています。税金のルールとしての話と、それが公平かどうかの議論は分けて考えておくと、ニュースが読みやすくなりますよ。
宗教法人や一般社団法人はどうなる?
似た話として『宗教法人や一般社団法人を使えば相続税がかからない』と聞くこともありますよね。
宗教法人の財産は法人のもので、代表者個人の遺産ではありません。また、宗教・慈善・学術など公益を目的とする事業を行う人が相続で受け取り、その事業に使う財産は、相続税がかからない財産とされています(国税庁 No.4108)。
一方、一般社団法人は注意が必要です。理事の半数超を同族が占める一般社団法人などでは、理事が亡くなった時に法人に相続税がかかる仕組みがあります(相続税法66条の2)。法人を作れば非課税になる、というほど単純ではないんです。
一般家庭なら、相続税はいくらかかる?
では、一般家庭のケースで実際の金額を見てみましょう。議員の個人財産も、まったく同じ計算になります。
| 計算の段階 | 遺産1億円・妻と子2人 | 遺産2億円・妻と子2人 |
|---|---|---|
| 基礎控除(法定相続人3人) | 4,800万円 | 4,800万円 |
| 課税遺産総額 | 5,200万円 | 1億5,200万円 |
| 相続税の総額 | 630万円 | 2,700万円 |
| 妻が法定相続分(2分の1)を取得した時の妻の納付額 | 0円(配偶者の税額軽減) | 0円(配偶者の税額軽減) |
| 子1人の納付額 | 157万5,000円 | 675万円 |
| 家族全体の納付額 | 315万円 | 1,350万円 |
妻の分が0円になるのは、配偶者の税額軽減があるからです。ただし、この軽減は申告しないと使えません。税額が0円でも申告が要る点は、議員の家でも一般家庭でも同じです。
「うちは議員でもないし、関係ない話ですよね?」
「税金の計算は同じなので、遺産が基礎控除を超えるかどうかを一度確かめておくと安心です」
自分の取り分がいくらになるかは、家族構成から取り分を計算する方法で確認できます。相続税の負担が重く感じる理由は、高いと感じるケースの検証も参考になります。
自宅の土地がある、株式を持っている、配偶者の税額軽減を使いたい。こんなケースは、計算と申告を税理士に頼むと楽です。特例が使えるかの判断は、税理士に確認してみてください。
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よくある質問
国会議員は相続税が免除されるのですか?
免除されません。議員個人の自宅・預金・株などは、一般家庭と同じく基礎控除を超えた分に相続税がかかります。
政治団体のお金に相続税がかからないのはなぜですか?
政治団体の資金は団体の財産で、議員個人の財産ではないからです。代表が交代しても、議員の相続財産には入りません。
一般社団法人を作れば相続税はかかりませんか?
同族の理事が半数を超える一般社団法人などでは、理事が亡くなった時に法人に相続税がかかる仕組みがあります。個別のケースは税理士に確認してみてください。
まとめ
- 国会議員だから相続税が免除される法律はない
- 議員個人の自宅・預金・株は一般家庭と同じ計算で相続税がかかる
- 政治団体の資金は団体の財産なので、議員の相続財産に入らない
- 一般社団法人は同族理事が多いと法人に相続税がかかる場合がある
- 遺産1億円・妻と子2人なら家族全体の納付額は315万円(妻は配偶者の税額軽減で0円)




