遺産分割協議書を書き間違えた時の訂正方法と作り直しの判断

遺産分割協議書を書き間違えた時の訂正方法と作り直しを解説する記事のアイキャッチ

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全員の署名と実印がそろった遺産分割協議書。銀行に出す直前に見返したら、土地の地番が1文字違っていた。『また全員に頼み直すの?』と青ざめる方も多いはずです。

結論から言うと、小さな書き間違いなら訂正印で直せます。ただ、間違いの中身によっては作り直したほうが早いことも。この記事では、間違いの種類ごとに直し方を見ていきます。

目次

協議書の書き間違いは訂正印で直せる?

このケースの答え

誤字や地番・口座番号の数字の間違いは、二重線で消して正しく書き、相続人全員の実印で訂正印を押せば直せます。分け方そのものを変える時や、財産の書き漏れが大きい時は、全員で協議書を作り直すか、追加の協議書を作ります。

協議書は、相続人全員が内容に合意した証拠になる書類です。だから、1人の判断で書き換えることはできません。訂正にも全員の実印が要るんです。

『自分の印鑑だけ押して直しておけばいいかな』

そう考えたくなりますよね。ただ、法務局や銀行は訂正部分も厳しく見ます。全員の訂正印がないと、受け付けてもらえないことがあります。

訂正印での直し方

訂正印での直し方
  1. 間違えた文字に二重線を引く(修正液や塗りつぶしは使わない)
  2. 二重線の近くに正しい文字を書く
  3. 二重線の上か近くに、相続人全員が協議書と同じ実印を押す
  4. 欄外に「削除○字 加入○字」と書き、そこにも全員が実印を押す方法もある
  5. 直した後のページをコピーして、全員に控えとして渡しておく

全員の実印を押し直すのは、遠方の相続人がいると手間ですよね。そこで、作る時に欄外へ全員の実印を押しておく「捨印」という方法もあります。

ただ、捨印があると、他の人が後から内容を書き換えられる余地が残ります。家族の関係によっては使わないほうが安心です。

間違いの中身で直し方はどう変わる?

間違いの種類ごとの対応をまとめると、こうなります。

ケース結論理由・注意
住所や名前の誤字訂正印で直す戸籍や住民票と同じ表記に合わせる
土地の地番・面積の間違い訂正印で直す登記簿(登記事項証明書)のとおりに書く
口座番号・支店名の間違い訂正印で直す通帳と照らして確かめる
誰が取得するかを変えたい全員で作り直す分け方の変更になるので、訂正の範囲を超える
預金口座が1つ書かれていなかった追加の協議書を作る「後で見つかった財産の扱い」の条項があればそれに従う
訂正箇所が多く読みにくい作り直す提出先で確認に時間がかかりやすい
間違いの種類によって訂正印で直すか作り直すかが分かれる、ケース別の分岐表

例えば、兄と妹の2人で協議書を作ったケース。

「地番が違ってたから、訂正印を押しに来てもらえる?」

「郵送でいいなら押して返すよ」

小さな間違いなら、このように郵送で訂正印をもらえます。郵送の流れは相続人が遠方にいる時に協議書を郵送でやりとりする方法が参考になります。

提出した後で間違いに気づいたら?

『もう銀行にも法務局にも出しちゃった…』という場合もありますよね。

実は、提出先から「ここが違います」と連絡が来て、初めて間違いに気づくことも多いんです。その時は、提出先の担当者にどう直せば受け付けてもらえるかを先に聞いておきましょう。

法務局の相続登記なら、訂正印で直した協議書を出し直す形が一般的です。登記簿の表示と1文字でも違うと手続きが止まるので、地番や家屋番号は登記事項証明書を見ながら書き写すのが安心です。

銀行の場合は、銀行ごとに独自の書類を求められることもあります。協議書を直すより、銀行所定の用紙に全員が署名押印したほうが早いケースも。

それから、相続税の申告書にすでに協議書の写しを付けて出していた時は、直した内容で申告額が変わらないかを確かめておきます。取得する人が変わるような直しなら、申告のやり直しが要ることもあります。

作り直す時に気をつけること

分け方を変えて作り直す場合、気をつけたいのが時期です。

全員で合意した分割の後に、取得した財産を改めて配り直すと、贈与などとして税金がかかることがあります。くわしくは遺産分割をやり直すと税金がかかる?で見てみてください。

協議書の誤記を正すのと、分け方を変えるのとは別物です。登記や相続税の申告をする前に、内容を全員でよく確かめておきましょう。

相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。期限が近い、不動産が多くて協議書の書き方に自信がない。そんなケースは、協議書の段階から税理士に見てもらうと、申告まで一気に進められます。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

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よくある質問

訂正印は認印でもいいですか?

協議書に押したのと同じ実印で押します。印鑑が違うと、誰が訂正したのか確かめられないからです。

協議書が数枚ある時、ページをまたぐ部分はどうしますか?

ホチキスで綴じ、ページの境目に全員の実印で契印(割印)を押しておくと、差し替えを防げます。

作り直した協議書の日付はいつにしますか?

作り直した協議書に全員が署名押印した日を書きます。古い協議書は、新しいものと混ざらないように分けて保管しておきましょう。どれが最新か分からなくなると、提出先で確認に時間がかかります。

まとめ

この記事の要点
  • 誤字や番号の間違いは、二重線と全員の実印の訂正印で直せる
  • 捨印は便利だが、後から書き換えられる余地も残る
  • 分け方を変える時や訂正が多い時は、全員で作り直す
  • 書き漏れた財産は、追加の協議書で分け方を決める
  • 分割後の配り直しは、税金がかかることがあるので注意
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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