相続人が遠方にいる時に遺産分割協議書を郵送でやりとりする方法

遠方の相続人と遺産分割協議書を郵送でやりとりする方法を解説する記事のアイキャッチ

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実家の近くに住むのは自分だけで、弟は九州、妹は海外。全員で集まって協議書に判を押すのは難しい、という家族は多いですよね。

結論から言うと、遺産分割協議書は郵送でやりとりして完成させられます。話し合いは電話やメールで済ませ、書類だけを回す形でかまいません。この記事では、人数や住まいごとに合うやり方を見ていきます。

目次

遠方の相続人とは郵送でやりとりできる?

このケースの答え

できます。分け方を電話やメールで決めたら、協議書を1通作って順番に郵送で回す「持ち回り」か、同じ内容の書類を人数分作って各自に署名押印してもらう方法を選びます。海外に住む相続人は印鑑証明の代わりにサイン証明を用意します。

遺産分割協議は、全員が同じ場所に集まる必要はありません。大事なのは、全員が同じ内容に合意していることなんです。

『顔を合わせずに決めて、後で揉めないかな』

そんな心配もありますよね。だからこそ、郵送する前に、分け方の案を書面やメールで全員に見せておくのが安心です。

人数や住まいでやり方はどう変わる?

相続人の人数と住まいによって、向いている方法が変わります。

ケース結論理由・注意
相続人が2〜3人で、全員国内1通を順番に回す持ち回り書類が1通で済み、管理しやすい
相続人が4人以上いる同じ内容の書類を人数分作り、各自に1通ずつ送る順番待ちがなく、早く集まる
1人が海外に住んでいるその人だけサイン証明を用意してもらう日本の印鑑登録がないため
1人が協議に参加できない事情がある代理人の手続きを先に考える書類を送るだけでは進まない
相続人の人数や住まいによって、持ち回りか1人1通かサイン証明かが分かれるケース別の分岐表

人数分作る方法は「遺産分割協議証明書」と呼ばれることもあります。中身は全員同じで、各自が自分の分に署名押印して返します。

参加できない兄弟がいる時の考え方は、兄弟の1人が協議に参加できない時の代理人の立て方にまとめています。

持ち回りで郵送する時の手順

持ち回りの流れ
  1. 分け方の案をメールなどで全員に見せ、合意をとる
  2. 協議書を作り、まとめ役が署名して実印を押す
  3. 次の相続人へ、返送用の封筒を入れて送る
  4. 受け取った人は署名し実印を押して、印鑑登録証明書と一緒に次へ送る
  5. 全員分がそろったら、まとめ役が中身を確かめて保管する

例えば、兄がまとめ役になるケース。

「書類を送ったよ。黄色い付箋のところに名前を書いて、実印を押してね」

「印鑑証明も一緒に入れればいいんだよね」

押す場所に付箋をつけておくと、押し間違いが減ります。署名の欄だけ鉛筆で薄く丸をつけておくのも手です。ページが複数ある時は、ページの境目に契印も必要です。

最後の人から戻ってきたら、全員の署名と実印、印鑑登録証明書の枚数がそろっているかを1枚ずつ確かめます。

郵送には、追跡ができて記録が残る方法を使いましょう。実印を押した協議書と印鑑登録証明書は、なくすと作り直しになる大事な書類です。

封筒に何を入れて送る?

送られた側は、何をどこまでやればいいのか分からないものです。手紙を1枚添えて、やることを書いておくと親切ですよ。

送る封筒に入れるもの
  • 協議書(持ち回りなら原本1通、1人1通方式ならその人の分)
  • 署名と押印の場所を示した付箋か説明のメモ
  • 印鑑登録証明書を同封してほしい旨と、取り方の案内
  • 切手を貼り、宛先を書いた返送用の封筒
  • 返送の目安日と、分からない時の連絡先

協議書の本文には、相続人全員の名前と住所、財産ごとに誰が取得するかを書きます。後から見つかった財産をどう分けるかの一文も入れておくと、もう一度郵送で回す手間を減らせます。

郵送で起きやすい失敗は?

『名前は書いたけど、押したのが認印だった』という失敗は、実はとても多いんです。

協議書には実印を押し、印鑑登録証明書を付けます。認印だと銀行や法務局で受け付けてもらえません。

送った後に誤字が見つかることもあります。その時の直し方は遺産分割協議書を書き間違えた時の訂正方法を見てみてください。

また、郵送のやりとりは思ったより日数がかかります。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内。協議書がそろわないまま期限が近づくこともあります。

相続人が多い、海外に住む人がいる、不動産がいくつもある。こんなケースは、協議書づくりと申告の段取りを税理士にまとめて頼むと、まとめ役の負担が軽くなります。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

協議書の署名はパソコンで印字してもいいですか?

名前の欄は、本人が自分で書く(自署)ようにしておくと安心です。本人が合意した証拠として強くなります。

海外に住む相続人は何を用意しますか?

印鑑証明の代わりに、住んでいる国の日本の大使館や領事館でサイン証明(署名証明)を取ってもらいます。必要な書類は提出先にも確かめておきましょう。

郵送の途中で協議書をなくしたらどうなりますか?

全員にもう一度署名押印してもらい、作り直すことになります。追跡のできる方法で送り、写しを手元に残しておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 遺産分割協議書は郵送でやりとりして完成させられる
  • 2〜3人なら持ち回り、人数が多いなら同じ内容を1人1通ずつ
  • 実印と印鑑登録証明書を忘れず、海外在住ならサイン証明
  • 押す場所に付箋をつけ、追跡できる方法で送る
  • 郵送は日数がかかるので、申告期限から逆算して始める
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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