相続放棄の必要書類はあなたが誰かで変わる|子・親・兄弟のケース別リスト

相続放棄の必要書類を子・親・兄弟の立場別にリストで確認する記事のアイキャッチ

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相続放棄をしようと思って調べたら、戸籍謄本がたくさん要ると書いてある。『自分の場合はどこまで集めればいいの?』と手が止まっている方も多いですよね。

結論から言うと、必要書類は「あなたが亡くなった人の誰か」で決まります。配偶者や子なら少なく、親や兄弟姉妹になるほど、さかのぼる戸籍が増えていきます。

目次

相続放棄の必要書類、わが家のケースでは何が要る?

このケースではこうなる

例えば、父が亡くなり、子が相続放棄するケースです。要るのは、申述書、父の住民票除票か戸籍附票、子自身の戸籍謄本、父の死亡の記載のある戸籍謄本の4点が基本です。一方、子が全員放棄して父の兄弟が相続人になったケースでは、父の出生から死亡までのすべての戸籍などが加わり、集める量がぐっと増えます。

裁判所の案内では、どの立場でも共通して要る書類と、立場ごとに追加する書類が分けて書かれています。まず共通の書類から見ておきましょう。

誰が放棄する場合でも要る書類
  • 相続放棄の申述書(裁判所の書式と記入例を使える)
  • 被相続人の住民票除票または戸籍附票
  • 申述する人(放棄する人)の戸籍謄本
  • 収入印紙800円分(申述人1人につき)と、連絡用の郵便切手

あなたは誰?立場ごとの書類リスト

追加で要る書類を、立場ごとに並べてみます。

あなたの立場共通書類に追加する戸籍集める量
配偶者被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本少ない
子被相続人の死亡の記載のある戸籍謄本少ない
孫(代襲相続人)上に加えて、亡くなっている親(被代襲者)の死亡の記載のある戸籍謄本やや多い
父母・祖父母被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、亡くなっている子がいればその戸籍謄本 など多い
兄弟姉妹・甥姪被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、亡くなっている子や直系尊属の戸籍謄本 などとても多い
相続放棄の申述人が配偶者・子・親・兄弟のどれかによって、追加で集める戸籍の量が変わることを示した家系図の図

『なんで兄弟だと、こんなに増えるの?』と思いますよね。兄弟が相続人になるのは、子も親もいない(または全員が放棄した)時だけです。そのことを戸籍で裁判所に示す必要があるからなんです。

裁判所の案内には、同じ書類は1通で足りること、審理のために追加の書類を求めることがあることも書かれています。

子が放棄するケース

子が放棄するケースは、いちばん書類が少ないパターンです。父の死亡が載った戸籍と、自分の戸籍の2種類が中心になります。

父と同じ戸籍に自分が残っている場合は、1通で両方を兼ねることもあります。

孫が代わりに相続人になったケース

祖父より先に父が亡くなっていて、孫が代襲相続人になるケースもありますよね。この場合は、父が亡くなっていることが分かる戸籍も加わります。

親や兄弟が放棄するケース

子どもがいない人が亡くなった時や、子が全員放棄した時に、親や兄弟が相続人になります。

「兄の借金のことで、裁判所から連絡なんて来るの?」
「子どもたちが放棄したから、今度は私たちが相続人なんだって」

こんな流れで、思いがけず相続人になる方も少なくありません。兄弟の場合は、被相続人の出生までさかのぼる戸籍を集めるので、早めに動き出しておきましょう。

甥や姪が放棄するケース

亡くなった人の兄弟姉妹がすでに亡くなっていると、その子である甥や姪が代わりに相続人になります。この場合は、兄弟姉妹のケースの書類に加えて、亡くなっている親(被代襲者)の死亡の記載のある戸籍も要ります。

叔父や叔母の相続で甥や姪に連絡が来るのは、ほとんどが子も親もいないケースです。『会ったこともないのに』と戸惑いますよね。ただ、期限は同じく知った時から3か月なので、書類集めは早めに始めておきましょう。

先の順位の人が放棄したことを知った日から3か月を数える点も、3か月の起算日のケース別の数え方で確認しておくと安心です。

戸籍謄本はどこで、どう集める?

『本籍地が遠くて、取りに行けない』と困る方もいますよね。実は、2024年3月1日から戸籍証明書の広域交付が始まっています。

本籍地以外の市区町村の窓口でも、本人・配偶者・父母・子などの戸籍をまとめて請求できる仕組みです。ただし郵送や代理人での請求はできず、窓口に本人が行く必要があります。

集め方向いているケース注意
広域交付で近くの窓口でまとめて請求子・配偶者・親が放棄する兄弟姉妹の戸籍は対象外。郵送・代理人は不可
本籍地の市区町村に郵送で請求遠方で窓口に行けない本籍地ごとに請求が要る
専門家に集めてもらう兄弟・甥姪で戸籍が多い費用がかかる

兄弟姉妹が放棄するケースは、広域交付で取れない戸籍が出てきます。足りない分は、本籍地への郵送請求を組み合わせることになります。

集める順番に迷ったら、次の順で進めると重複が減ります。

  1. 自分の戸籍謄本を取る(広域交付なら近くの窓口で)
  2. 亡くなった人の死亡の記載のある戸籍を取る
  3. 親や兄弟の立場なら、そこから出生までさかのぼって前の本籍地へ請求する
  4. 亡くなっている子や直系尊属がいれば、その人の戸籍を取る

古い戸籍は手書きで読みにくいこともあります。つながりが分からない時は、取得した窓口で「この前の戸籍はどこですか」と聞いてみてください。

印鑑証明や住民票は要る?

「印鑑証明書も用意しなきゃ」と思っている方も多いはずです。ただ、裁判所の標準的な添付書類の一覧に、印鑑証明書は入っていません。

住民票については、要るのは亡くなった人の住民票除票(か戸籍附票)です。放棄する人自身の住民票は、標準の一覧には入っていません。

申述書の書式と記入例は、裁判所のウェブサイトに、申述人が成人の場合と未成年の場合の2種類があります。ダウンロードして使えます。

書類集めの間に気をつけること

戸籍を集めている間も、3か月の期限は進んでいます。書類がそろわないまま期限が近づいたら、期限内に期間の伸長を申し立てておきましょう。また、亡くなった人の預金を引き出すなど財産を処分すると、放棄できなくなることがあります。

家族そろって放棄する時は?

母と子2人など、家族が一緒に放棄するケースもありますよね。同じ裁判所に同時に申述するなら、同じ書類は1通で足ります。

収入印紙は申述人1人につき800円なので、3人なら3人分です。

提出後の流れや日数の考え方は、相続放棄の手続きのケース別スケジュールにまとめています。

兄弟姉妹まで相続人が広がって戸籍が多い、財産も借金もあって放棄すべきか決めきれない。こうしたケースは、相続税や財産の評価もまとめて税理士に相談すると、判断と手続きを並行して進めやすくなります。

税理士ドットコム

わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

戸籍謄本は、コピーでもいいですか?

裁判所の案内では戸籍謄本などの提出を求めています。原本の扱いは裁判所によって違うことがあるので、提出先の家庭裁判所に確認してみてください。

子どもが放棄する場合、戸籍謄本はどこまで集めますか?

基本は、亡くなった人の死亡の記載のある戸籍謄本と、子自身の戸籍謄本です。親や兄弟が放棄する場合のように、出生までさかのぼる必要はありません。

相続放棄に印鑑証明書は要りますか?

裁判所の標準的な添付書類には入っていません。ただ、審理のために追加の書類を求められることはあります。

まとめ

この記事の要点
  • 共通の書類は、申述書・被相続人の住民票除票か戸籍附票・放棄する人の戸籍謄本
  • 配偶者や子は、被相続人の死亡の記載のある戸籍を足すだけで少なめ
  • 親や兄弟姉妹は、被相続人の出生から死亡までの戸籍などが加わり多くなる
  • 広域交付を使えば近くの窓口でまとめて請求できるが、兄弟姉妹の戸籍は対象外
  • 印鑑証明書は標準の添付書類に入っていない。家族で同時に出すなら同じ書類は1通でよい
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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