株式投資をしていた親が亡くなったら株はどうする?手続きの流れ

株式投資をしていた親が亡くなった時の株の相続手続きの流れを解説する記事のアイキャッチ

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親が株式投資をしていたらしいけれど、どの証券会社に何を持っていたのか分からない。『株は売ってから分けるの?』『値下がりしたらどうしよう』と気になりますよね。

結論から言うと、亡くなったことを伝えると証券口座は凍結され、相続人が決まるまで売ることはできません。分け方が決まったら相続人の口座に株を移し、売るのはそのあとです。

この記事では、家族の形と株の持ち方のケースごとに、手続きと相続税の違いを見ていきます。

目次

母が証券口座に上場株を残して亡くなったら?

このケースではこうなる

例えば、父はすでに亡く、母が自宅2,000万円、預金1,500万円、上場株2,500万円を残し、子2人が相続するケースです。課税価格6,000万円で、相続税は2人で合計180万円(1人90万円)です。株は口座の凍結後に相続人の口座へ移してから売ります。相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

株がある相続で迷いやすいのは、「いつ売れるか」と「いくらで評価されるか」の2つなんです。

ケース株の手続き理由・注意
子が同じ証券会社に口座を持っている子の口座へそのまま移す手続きが比較的早く進む
子が同じ証券会社に口座を持っていない子が新しく口座を開いてから移す口座開設の時間を見込んでおく
株を売って現金で分けたいいったん誰かの口座へ移してから売る売った利益には所得税がかかる
非上場の会社の株も持っていた評価のしかたが上場株と別類似業種比準方式などで評価する
母が自宅・預金・上場株を残し子2人が相続するケースの財産の内訳バーと、相続税の総額から各人の納付額までの計算シート

証券口座は凍結される。株を移すまでの流れ

『亡くなった日に値下がりしたら、急いで売りたい』と思う方もいますよね。ただ、凍結後は相続人であっても勝手に売ることはできません。

株を相続して移すまでの流れ
  1. 郵便物・通帳の入出金・アプリから、取引していた証券会社を探す
  2. 証券会社に亡くなったことを連絡し、相続の書類を取り寄せる
  3. 亡くなった日の残高証明書をもらい、どの株が何株あるか確かめる
  4. 遺言書があるか確かめ、なければ相続人全員で分け方を話し合う
  5. 株を受け継ぐ相続人の口座へ移す(口座が無ければ開設する)
  6. 売るかどうかを決める

残高証明書は、相続税の申告や遺産分割の話し合いに使います。複数の証券会社と取引していた場合は、それぞれに頼んでおきましょう。

「お母さん、ネット証券も使ってたみたい」
「スマホのアプリを見れば、どこの会社か分かるかも」

紙の郵便物が少ないネット証券は、見落としやすいので注意が要ります。年1回届く取引報告書や、配当の振込記録もヒントになります。

取引していた証券会社が分からない時

手がかりがまったく無い時は、証券保管振替機構に開示請求をする方法があります。上場株を持っていた人が、どの証券会社などに口座を開いていたかを調べられる仕組みです。

見つかった会社に連絡すれば、そこから先は上の流れと同じです。開示の手数料や書類は、請求する前に機構の案内で確かめておきましょう。

兄弟で株をどう分ける?

株の分け方は、相続人全員で自由に決められます。よくあるのは次の3つです。

  • 銘柄ごとに分ける(A社株は長男、B社株は次男など)
  • 同じ銘柄を株数で分ける
  • 1人がまとめて受け取り、ほかの相続人には預金などで調整する

『値上がりしそうな株を取り合いになりそう』と心配な家族もいますよね。評価額は亡くなった時点で決まるので、その後の値動きまで公平にするのは難しいんです。気になるなら、売って現金で分ける方法も考えてみてください。

戸籍の束を何度も出したくない時は、法務局の法定相続情報一覧図の写しを使えます。無料で交付され、証券会社や銀行の手続きで戸籍の代わりになります。

相続税では、株はいくらで評価される?

上場株は、次の4つの価格のうち最も低い価格で評価します。ここが株の相続で知っておきたいところです。

比べる価格例えばこの金額だったら
亡くなった日の終値1株2,000円
亡くなった月の終値の平均1株1,950円
前月の終値の平均1株1,900円
前々月の終値の平均1株1,850円
評価に使う価格1株1,850円(最も低い前々月の平均)

亡くなった日に株価が高くても、その前の月の平均が低ければそちらを使えます。値動きのある財産なので、評価の幅が少し下がる仕組みになっているんです。

非上場の会社の株は、類似業種比準方式・純資産価額方式・配当還元方式を、会社の規模や持ち方で使い分けます。家族の会社の株を持っていた場合は、計算が大きく変わるので税理士に確認してみてください。

母と子2人で相続するケースとの違い

同じように株を含む財産でも、配偶者がいるかどうかで納める税額が変わります。母が残る家族の場合と比べてみましょう。

ケース課税価格相続税の総額納付額の合計
母が亡くなり、子2人が相続6,000万円180万円180万円
父が亡くなり、母と子2人が法定相続分どおり相続8,000万円350万円175万円

父が亡くなるケースでは、母の分は配偶者の税額軽減で0円です。子2人が87万5,000円ずつ納めます。母の0円は申告して初めて認められるので、税額が0円でも申告が必要です。

財産が8,000万円と多くても、納付額は子2人だけのケースより少なくなっています。ただし、母が亡くなった時の二次相続では、母が受け取った分にも相続税がかかることを覚えておきましょう。

相続した株を売る時の税金

『相続税を払ったのに、売ったらまた税金?』と思いますよね。実は、売った利益には所得税がかかります。

相続した株の取得費と取得時期は、亡くなった親から引き継ぎます。親が安く買っていた株なら、売った時の利益が大きく出ることもあるんです。

相続税の申告期限の翌日から3年以内に売れば、取得費加算の特例を使えます。納めた相続税の一部を取得費に足せるので、売った時の税金が軽くなることがあります。

ケース売る時の注意
親がずっと前に安く買った株引き継いだ取得費が低いので利益が大きくなる
相続税を納めた人が3年以内に売る取得費加算の特例を使える
買った時の金額が分からない証券会社の取引記録をさかのぼって確認する

亡くなった年の配当と所得税

親が配当や売却益を確定申告していた場合は、亡くなった年の分を準確定申告します。期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。

年金も受け取っていた親なら、年金をもらっていた親が亡くなった時の手順と並べて進めると漏れが減ります。不動産投資もしていたケースは不動産投資をしていた親の物件と借入で確認できます。

証券会社が複数ある・非上場の株がある・売るタイミングで税金を比べたい。こんなケースは、相続税の申告と株の評価をまとめて税理士に見てもらうと進めやすくなります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

親が亡くなったら、証券口座の株はすぐ売れますか?

亡くなったことを伝えると口座は凍結され、相続人でもすぐには売れません。分け方が決まってから相続人の口座へ移し、そのあと売ります。

相続税の計算で、株は亡くなった日の株価で評価されますか?

上場株は、亡くなった日の終値と、その月・前月・前々月の終値の平均のうち最も低い価格で評価します。

相続した株を売ると税金はかかりますか?

売った利益に所得税がかかります。取得費は親から引き継ぎます。申告期限の翌日から3年以内なら取得費加算の特例を使えることがあります。

まとめ

この記事の要点
  • 亡くなったことを伝えると証券口座は凍結され、分け方が決まるまで売れない
  • 株は相続人の口座へ移してから売る。口座が無ければ開設が要る
  • 上場株は亡くなった日の終値と3か月分の平均のうち最も低い価格で評価する
  • 子2人で課税価格6,000万円なら相続税は合計180万円
  • 売る時は取得費を引き継ぐ。3年以内なら取得費加算の特例を使える
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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