太陽光発電を持っていた親が亡くなった時の売電の名義変更と評価

太陽光発電を持っていた親が亡くなった時の売電の名義変更と評価を解説する記事のアイキャッチ

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親が太陽光発電をしていて、毎月の売電収入が親の口座に入っていた。『親が亡くなったら売電はどうなるの?』『パネルも相続税の対象?』と気になりますよね。

結論から言うと、売電はそのまま続けられますが、電力会社との契約と国の認定の名義を相続人に変える手続きが要ります。設備も財産なので、相続税の計算に入ります。

この記事では、自宅の屋根に載せたケースと、空き地で野立ての発電をしていたケースに分けて、やることの違いを見ていきます。

目次

屋根に太陽光パネルがある家の親が亡くなったら?

このケースではこうなる

例えば、父が自宅の屋根に太陽光パネルを載せ、余った電気を売っていたケースです。自宅を相続した人が、電力会社との売電契約と売電代金の振込先を自分の名義に変えます。国の認定を受けている設備なら、認定の名義の変更手続きも行います。パネルは自宅とあわせて財産に含まれ、相続税の申告期限は亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

太陽光発電の相続でやることは、大きく「名義の変更」と「財産としての評価」の2つなんです。

ケース名義の変更理由・注意
自宅の屋根のパネルで余った電気を売る自宅を相続した人に売電契約を変える家と設備を別の人が相続するとややこしい
空き地に設置した野立ての発電設備と土地を相続した人に変える売電収入が事業の所得になる
リースや業者の設備を借りていたリース契約の引き継ぎを確認する設備は親の財産ではないこともある
自宅の屋根のパネル、野立ての発電、リース設備のケースごとに、名義変更の相手と相続税での扱いが分かれることを示した分岐表

売電を続けるための名義変更

『売電代金が振り込まれ続けているから、このままでいいのでは?』と思う方も多いはずです。ただ、親の口座は亡くなったことを伝えると止まります。振込先が使えなくなると、売電代金を受け取れなくなることも。

売電の名義を変える流れ
  1. 設備の契約書・保証書・電力会社からの売電の通知書を探す
  2. 誰が設備(と自宅や土地)を相続するか、相続人で決める
  3. 電力会社に連絡し、売電契約の名義と振込先の変更を申し込む
  4. 国の認定を受けている設備なら、認定の名義の変更手続きをする
  5. メンテナンス会社・保険会社の契約者も変更する

国の認定の手続きは、資源エネルギー庁の案内に沿って進めます。必要書類は設備の状況で変わるので、設置した業者に相談すると進めやすいです。

「売電の通知書、毎月ポストに来てたよね」
「その紙に契約番号が載っているはず。まずそこから電話しよう」

こんな会話から手続きが動き出す家族も多いです。通知書や契約番号が分かると、電力会社とのやりとりがぐっと早くなります。

契約書や通知書が見つからない時

『親の書類がどこにあるか分からない』ということもありますよね。そんな時は、手がかりを1つずつたどってみてください。

  • 親の通帳で、毎月入っている売電代金の振込元を確かめる
  • パワーコンディショナーやパネルの周りに貼られた設置業者のシールを見る
  • 親のメールや郵便物に、設置業者やメンテナンス会社からの連絡がないか探す

振込元の電力会社が分かれば、契約者の名前と住所を伝えて相続の手続きを聞けます。

亡くなった年の売電収入の申告

親が売電収入を確定申告していた場合は、亡くなった年の1月1日から亡くなった日までの分を準確定申告します。期限は相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。

亡くなった後の売電収入は、設備を相続した人の所得になります。野立ての発電のように事業として続ける場合の届出は、個人事業主の親が亡くなった時の手続きと期限の一覧で確認できます。

太陽光パネルの相続税評価はどう決まる?

太陽光発電の設備も、相続税では財産として評価します。ここが見落としやすいところです。

機械などの動産は、国税庁の財産評価基本通達で、原則として売買実例価額や精通者意見価格などを参考に評価するとされています。それが分からない時は、同じ種類・規格の新品の価格から、製造時から亡くなった時までの償却費(定率法)を引いて評価します。

ケース評価の考え方理由・注意
野立ての発電設備動産として売買価格や新品価格から償却費を引いて評価パネル・架台・パワーコンディショナーなどが対象
自宅の屋根のパネル家屋と一体の設備とみるかで扱いが変わることがある固定資産税評価額に含まれているか確かめる
野立ての発電をしていた土地土地として路線価方式か倍率方式で評価特例が使えるかは要件しだい

屋根のパネルや野立ての土地の扱いは、設置のしかたで判断が分かれます。迷ったら税理士に確認してみてください。

野立ての発電がある家の相続税は?

例えば、父が亡くなり、野立ての土地と設備、自宅、預金を合わせて課税価格6,500万円になったケースです。家族の形で税額を比べてみます。

ケース基礎控除相続税の総額納付額の合計
母はすでに亡く、子2人が相続4,200万円245万円245万円(1人122万5,000円)
母と子2人が法定相続分どおり相続4,800万円170万円85万円(母0円、子1人42万5,000円)

母が相続する場合は、配偶者の税額軽減で母の分が0円になります。0円でも申告が要るので、忘れずに出しておきましょう。

父の野立ての土地と設備・自宅・預金で課税価格6,500万円になるケースの、子2人の場合と母と子2人の場合の相続税を並べた計算シート

誰が設備を引き継ぐかで迷ったら

発電設備は、売電が続く限り収入を生みます。一方で、メンテナンスや撤去の費用もかかります。

ケース向いている分け方理由・注意
自宅に住み続ける家族がいる自宅とパネルを同じ人が相続売電契約と家の名義がそろう
野立ての発電を続けたい子がいる土地と設備をその子が相続収入もメンテナンスも1人に集まる
誰も管理したくない設備付きで売るか、撤去を考える撤去の費用を見積もってから決める

『売電の収入があるなら、兄弟で分けたほうが公平?』と考える方もいますよね。ただ、名義を共有にすると、手続きのたびに全員の同意が要ります。1人が相続して、ほかの兄弟には預金などで調整する形が進めやすいです。

土地や実家もまとめて考えたい時は、不動産を相続したら何から始めるかも参考にしてみてください。株などほかの投資資産があるケースは株式投資をしていた親の相続で見られます。

野立ての設備と土地がある・設備の評価のしかたが分からない・売電を続けるか迷っている。こんなケースは、評価と申告をまとめて税理士に頼むと楽になります。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

親が亡くなったら、太陽光の売電は止まりますか?

発電と売電は続けられます。ただ、親の口座が止まると代金を受け取れなくなるので、電力会社との契約と振込先を相続人の名義に変えておきましょう。

太陽光パネルにも相続税はかかりますか?

財産として評価に含まれます。野立ての設備は動産として評価し、屋根のパネルは家屋と一体とみるかで扱いが変わることがあります。

国の認定の名義変更はどこで手続きしますか?

資源エネルギー庁の案内に沿って手続きします。書類は設備の状況で変わるので、設置した業者に相談すると進めやすいです。

まとめ

この記事の要点
  • 売電は続けられるが、電力会社との契約と国の認定の名義変更が要る
  • 親の口座が止まる前に、売電代金の振込先を変えておく
  • 野立ての設備は動産として評価。屋根のパネルは扱いを確かめる
  • 課税価格6,500万円なら、子2人は合計245万円、母と子2人は合計85万円
  • 設備は自宅や土地と同じ人が相続すると手続きが進めやすい
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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