相続放棄の照会書が届いたら?質問ごとの回答例と注意点

相続放棄の照会書が届いた時の質問ごとの回答例と注意点を解説する記事のアイキャッチ

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相続放棄の申述書を出したら、しばらくして家庭裁判所から「照会書」と「回答書」が届いた。『何か問題があったの?』とドキッとしますよね。

結論から言うと、照会書は放棄の意思や事情を確かめるための確認の書面で、届いたこと自体は心配いりません。この記事では、質問ごとの回答例と、ケースによって気をつけたい書き方を見ていきます。

目次

照会書が届いたら、どう答えればいい?

このケースの結論

照会書には、事実をそのまま、短く答えれば大丈夫です。特に大事なのは「亡くなったことをいつ知ったか」「財産を使ったり処分したりしていないか」「自分の意思で放棄するか」の3点。ここが申述書の内容と食い違わないように書いて、期限までに返送しましょう。

裁判所の案内でも、申述を受けた家庭裁判所は、判断のためにさらに書面で照会したり、直接事情を尋ねたりする場合があるとされています。照会や呼出しには応じるよう書かれています(裁判所の相続放棄の申述の案内)。

照会書の質問の数や聞き方は、裁判所によって違います。ただ、聞かれることの中身はおおむね似ています。

よく聞かれる質問回答例注意
申述書はあなたが自分で書いて出しましたかはい。自分の意思で書いて提出しました家族に書いてもらった場合も、内容を理解していればそう書く
亡くなったことをいつ、どうやって知りましたか○年○月○日、病院からの連絡で知りました申述書の「知った日」と同じ日付にする
相続の放棄は、あなたの本心ですかはい。自分で決めました頼まれたかどうかより、最後に自分で決めたかを書く
亡くなった人の財産を使ったり、処分したりしましたかいいえ。手を付けていません何かしたなら、隠さずに内容と金額を書く
放棄する理由は何ですか亡くなった人に借金が多いためです申述書で丸を付けた理由とそろえる
照会書のよくある質問ごとに、回答の書き方と申述書との食い違いに注意する点を並べた回答シート

ケースで変わる、答え方の注意点

同じ質問でも、事情によって書き方を少し工夫したほうがいい場面があります。よくある4つのケースで見ていきますね。

疎遠で、亡くなったことを後から知ったケース

例えば、何年も会っていなかった父が亡くなり、3か月以上たってから役所の通知で知ったケース。『もう期限切れでは?』と不安になる方も多いはずです。

放棄の期限の3か月は、自分のために相続が始まったと知った時から数えます。照会書では、知った日と、何で知ったかを具体的に書きましょう。

「○年○月○日、市役所から届いた通知を読んで初めて父の死亡を知りました。父とは長年交流がなく、それまで連絡はありませんでした。」

通知の封筒や手紙が残っていれば、写しを添えると事情が伝わりやすくなります。

葬儀代や入院費を、亡くなった人の預金から払ったケース

ここが大事なところです。亡くなった人の財産を使ったり処分したりすると、相続したもの(単純承認)とみなされ、放棄できなくなることがあります。

だからといって、払った事実を書かずにおくのはやめておきましょう。後で分かった時のほうが、ずっと困ったことになります。

「父の預金から葬儀費用として○万円を支払いました。それ以外の財産には手を付けていません。」

使い道と金額を書き、領収書の写しを添えるのが基本です。どこまでが問題になるかは事情によって判断が分かれるので、心配なら返送前に弁護士や司法書士に相談してみてください。

借金がいくらあるか分からないケース

亡くなった人に借金があるらしいけれど、総額までは分からない。そんな時、『正確な金額を書かないとダメかな』と迷いますよね。

照会書では、分かっている範囲で書けば足ります。分からないことは「分からない」と書いて大丈夫です。

「消費者金融からの督促状が自宅に届いており、借金があると知りました。総額は分かりませんが、預金よりも多いと考えています。」

督促状や請求書が手元にあれば、写しを添えておくと理由が伝わりやすくなります。

兄弟に頼まれて放棄するケース

「家は兄さんが継ぐから、あなたは放棄してくれる?」
「分かった。私は今の生活で困っていないし」

こんなやり取りで放棄を決めることもありますよね。照会書で「本心ですか」と聞かれたら、最後に自分で決めたなら「はい」と答えて大丈夫です。

ただ、本当は納得していないのに押し切られた、という場合は話が別です。放棄は後から取り消すのが難しいので、迷いがあるなら返送前にもう一度考えてみてください。

照会書が届かない時はどうする?

『申述書を出したのに、何も届かない』というケースもあります。

実は、裁判所によっては照会書を送らずに審理を進め、そのまま「相続放棄申述受理通知書」が届くことがあります。届かないこと自体は、手続きに問題がある印ではありません。

状況考えられることすること
照会書が来ず、受理通知書が届いた照会なしで受理された受理通知書を大切に保管する
何週間たっても何も届かない審理中か、書類の不備・宛先違いの可能性申述した家庭裁判所に電話で確認する
照会書の返送期限を過ぎてしまった回答待ちで止まっているすぐ裁判所に連絡して、今から送れるか聞く

問い合わせる時は、申述した日と、申述人・亡くなった人の氏名を伝えるとスムーズです。事件番号が分かっていれば一緒に伝えましょう。

返送までの流れと、失敗しないためのチェック

照会書が届いてから受理されるまでの流れを、もう一度確認しておきます。

照会書が届いてからの流れ
  1. 照会書と回答書の質問をすべて読み、申述書の控えを手元に出す
  2. 申述書の「知った日」「放棄の理由」と食い違わないよう回答を書く
  3. 署名・押印をして、期限までに返送する
  4. 裁判所から「相続放棄申述受理通知書」が届く
  5. 借金の請求先などに放棄を伝える時は、受理通知書の写しや受理証明書を使う

「相続放棄照会書 失敗」と心配される方が多いのは、申述書と照会書で日付や理由がずれてしまうケースです。申述書の控えを取っていなかったら、裁判所に問い合わせて内容を確かめてから書くと安心です。

放棄の理由の書き方に迷ったら、相続放棄の理由を書く欄の記入例も見てみてください。

自分が放棄すると、次の順位の親族が相続人になります。面識の少ない親族への知らせ方は、面識がない相続人への通知の文例で紹介しています。

放棄しない家族が残るなら

あなたが放棄しても、母や兄弟が財産を相続するケースもありますよね。相続税の基礎控除の計算では、放棄した人も法定相続人の数に入ります。

残る家族の側で、実家の土地があって遺産が基礎控除を超えそう、申告期限の10か月が迫っている、という時は、相続税に詳しい税理士に相談しておくと手続きが楽になります。

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相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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よくある質問

照会書の回答は、家族に代わりに書いてもらってもいいですか?

照会書は申述人本人の意思や事情を確かめるための書面です。本人が内容を確かめ、自分で書いて署名するようにしましょう。

照会書に答えたあと、裁判所に呼ばれることはありますか?

書面だけでは事情が分からない時など、裁判所が直接事情を尋ねる場合があります。呼出しがあれば応じましょう。

受理通知書が届いたら、借金の請求先に何か送るべきですか?

請求が来ている相手には、放棄が受理されたことを伝えておくと安心です。受理通知書の写しや、裁判所に申請して取る受理証明書を使います。

まとめ

この記事の要点
  • 照会書は放棄の意思や事情を確かめる書面で、届いても心配いらない
  • 「知った日」「財産を使ったか」「本人の意思か」を事実どおり短く書く
  • 申述書と日付・理由が食い違わないよう、控えを見ながら書く
  • 葬儀代などを払っていたら、隠さず使い道と金額を書く
  • 照会書が来ないまま受理通知書が届くこともある
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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