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相続税の申告を頼もうと思っても、税理士の違いは外からは分かりにくいですよね。『どの先生も同じ税理士なのでは?』と思う方も多いはずです。
結論から言うと、相続税の申告は経験の差が出やすい仕事です。特に土地がある家では、相続に慣れた税理士かどうかで手間も安心感も変わります。
この記事を読むと、相続に強い税理士を見分けるポイントと、面談でそのまま聞ける質問が分かります。
わが家のケースは、相続に強い税理士が要る?
財産が預貯金と上場株式だけで相続人も少ないケースなら、普段からお付き合いのある税理士でも対応できることが多いです。一方、自宅や貸している土地がある、小規模宅地等の特例を使う、会社の株がある、といったケースは、相続税の申告に慣れた税理士を選ぶ意味が大きくなります。
まずは、ケースごとにどこまで経験が要るかを見てみましょう。
| ケース | 相続に強い税理士の必要度 | 理由・注意 |
|---|---|---|
| 預貯金と上場株式だけ・子2人 | 低め | 評価は残高や終値で決まり、計算もシンプル |
| 自宅の土地あり・小規模宅地等の特例を使う | 高い | 同居や家なき子などの要件と、土地の評価の両方を見る |
| 貸しているアパートや駐車場がある | 高い | 貸家建付地や貸付事業用宅地等の評価が入る |
| 父が経営していた会社の株がある | 高い | 非上場株式は評価方法の使い分けが必要 |
| 家族名義の預金や生前贈与がある | 中〜高 | 何を相続財産に含めるかの判断が要る |
1行目のケースを数字で見てみます。預貯金6,000万円を子2人が相続すると、基礎控除は4,200万円です。課税遺産総額は1,800万円で、納付額は1人90万円、合計180万円になります。
預貯金は亡くなった日の残高で評価するので、誰が計算しても金額はほぼ変わりません。税理士の経験で差が出にくいのは、こういうケースです。
『うちは2行目だ』という方は多いのではないでしょうか。自宅がある家は、それだけで相続に強い税理士を選ぶ理由になるんです。
例えば、親が住んでいた自宅の敷地は、要件を満たせば330㎡まで評価を80%減らせます。ただ、使えるかどうかは、誰が取得してその後どう住むかで変わります。要件を満たすかは税理士に確認しておきましょう。

相続に強い税理士とそうでない税理士、どこが違う?
税理士の仕事は幅が広いです。会社の決算や個人の確定申告が中心で、相続税の申告は年に数件だけ、という税理士もいます。
相続税の申告は、一生に何度もあるものではありません。だから税理士側にとっても、件数をこなしているかどうかで慣れが変わるんです。
違いが出やすいところを表にしてみました。
| 見るところ | 相続に強い税理士 | 相続の経験が少ない税理士 |
|---|---|---|
| 相続税申告の件数 | 毎年の件数を具体的に答えられる | 「何件か」とあいまいになりやすい |
| 土地の評価 | 現地や役所の資料を見て補正を考える | 路線価に面積をかけて終わりになりがち |
| 特例の確認 | 要件を一つずつ聞き取ってくれる | 使えるかどうかの説明が短い |
| 書面添付制度 | 対応しているか、すぐ答えられる | 制度の話が出てこないことも |
| 見積もり | 加算の条件まで書いてある | 総額だけのことがある |
もう1つ見ておきたいのは、説明の分かりやすさです。相続人が何人もいると、税理士は全員に同じ説明をすることになります。
専門用語ばかりで話が進むと、ほかの相続人が納得できず、遺産分割の話し合いが止まることも。面談で「分からない所はありませんか」と聞いてくれるかも、見ておきたいところです。
書面添付制度は、申告書をどう作ったかを税理士が書面にまとめて添える仕組みです。対応しているかどうかは、相続税の申告にどれだけ向き合っているかを知る手がかりの1つになります。
ただ、表の右側に当てはまるから悪い税理士、というわけではありません。預貯金だけのシンプルなケースなら、普段から頼んでいる税理士の方が話が早いこともあります。
面談で聞いておきたい質問例は?
見分ける一番の近道は、面談で具体的に聞いてみることです。下の質問は、そのまま使ってみてください。
- 相続税の申告は、毎年どれくらい担当していますか?
- うちのような自宅の土地がある相続は、どう評価しますか?
- 小規模宅地等の特例は使えそうですか?確認に何が要りますか?
- 書面添付制度には対応していますか?
- 見積もりの内訳と、追加の費用がかかる条件を教えてください
- 税務調査が来た時は立ち会ってもらえますか?
- 担当は先生ご本人ですか、スタッフの方ですか?
例えば、こんなやり取りになると安心できます。
「自宅の土地は、どうやって評価しますか?」
「まず路線価図で確認して、形や道路の付き方で補正が入らないか、現地も見て判断しますね」
逆に、質問に具体的な答えが返ってこない時は、ほかの税理士の話も聞いてみるのがおすすめです。
例えば「件数は多いですよ」だけで終わる、「土地は路線価で出します」だけで補正の話が出ない、という答え方です。悪気はなくても、わが家のケースに合うかは判断しにくいですよね。
2〜3人の話を聞くと、答え方の違いが見えてきます。比べる時は、同じ質問を同じ順番でしてみてください。
『何人も会うのは気が引ける…』と思うかもしれません。ただ、相続税の申告は数か月お付き合いが続きます。話しやすさも、大事な判断材料なんです。
「相続専門」の看板だけで決めていい?
ホームページに「相続専門」と書いてあっても、それだけで決めるのは早いです。結局は、わが家のケースに合った経験があるかどうかが大事になります。
例えば、自宅と預貯金だけの家と、地方に田畑や山林がある家では、必要な経験が違います。
市街地の土地は路線価方式で評価しますが、地方の土地は固定資産税評価額に倍率をかける倍率方式になることが多いです。田畑や山林が何か所もあると、1か所ずつ資料を集めるだけでも手間がかかります。会社の株がある家なら、会社の評価に慣れているかも聞いておきたいところです。
経験の差が出るのは、税務調査でもあります。国税庁によると、令和6事務年度の相続税の実地調査は9,512件で、申告漏れ等が見つかった割合は82.3%でした。1件当たりの追徴税額は867万円です。
申告の時点で名義預金や生前贈与をきちんと拾えているかは、税理士の経験で変わりやすいところです。
そもそも税理士に頼むべきか迷っている方は、税理士に頼むべきか判断するチェック表で先に確認してみてください。費用の目安は財産額ごとの税理士報酬の目安で比べられます。
土地がある、近くに相続税に慣れた税理士の知り合いがいない、という方は、相続税の申告を扱う税理士を紹介してもらうと探す手間が省けます。
税理士ドットコム
わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道
相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。
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よくある質問
親の会社の顧問税理士に、そのまま相続税の申告も頼んでいいですか?
会社の事情をよく知っているのは大きな強みです。ただ、相続税の申告の経験は人によって違うので、件数や土地の評価の進め方を聞いてから決めると安心です。
相続に強い税理士は、報酬も高いのですか?
税理士報酬は自由化されていて、事務所ごとに違います。経験の多さと金額は比例するとは限らないので、見積もりの内訳で比べてみてください。
面談の前に用意しておくものはありますか?
財産の一覧のメモ、固定資産税の課税明細書、通帳のコピー、家族の関係が分かるメモがあると話が早く進みます。そろっていなくても、分かる範囲で大丈夫です。
まとめ
- 預貯金だけのシンプルなケースなら、普段の税理士でも対応できることが多い
- 自宅の土地・貸している不動産・会社の株があるケースは、相続に強い税理士を選ぶ意味が大きい
- 違いが出るのは、申告の件数、土地の評価、特例の確認、書面添付制度、見積もりの書き方
- 面談では件数や評価の進め方を具体的に聞き、答えの中身で判断する




