生活保護を受けていて遺産相続したらいくらまで受け取れる?

生活保護を受けている人が遺産を相続した時の受給への影響をケース別に解説する記事のアイキャッチ

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生活保護を受けている時に親が亡くなり、『遺産をもらったら保護を切られるの?』と不安になっていませんか。

結論から言うと、「この金額までなら影響なし」という一律の線はありません。受け取った遺産は収入や資産として扱われ、金額や財産の種類によって、保護費の調整・停止・廃止のどれになるかが変わります。ここでは、遺産の中身ごとに受給への影響を見ていきます。

目次

生活保護中に遺産を相続したら、いくらまで大丈夫?

このケースの結論

遺産を相続したら、金額にかかわらず福祉事務所(ケースワーカー)に届け出ます。少額なら保護費の調整で済むこともありますが、生活費をしばらくまかなえる額なら、保護の停止や廃止になることがあります。届け出ずに受給を続けると、受けた保護費の返還や徴収を求められます。

生活保護法では、保護は「利用し得る資産、能力その他あらゆるもの」を生活のために活用することが前提とされています(第4条)。

つまり、遺産は「まず生活に使うお金」として見られるんです。だから『いくらまでなら隠しておけるか』ではなく、『届け出たらどう扱われるか』で考えるのが近道です。

遺産の中身ごとに、受給への影響はどう変わる?

同じ相続でも、何をどれだけ受け取るかで話が変わりますよね。よくあるケースを表にしました。

ケース受給への影響の目安理由・注意
少額の預金を相続した保護費の調整で済むことがある収入として扱われ、その月以降の保護費が減ることがある
生活費のしばらく分になる預金を相続した停止・廃止になることがある遺産で生活できる間は保護が要らないと見られる
実家の土地・建物を相続した売却や活用を求められることがある住み続けられるかは個別の判断。福祉事務所と相談
借金の方が多い相続放棄を検討放棄すれば借金も引き継がない。期限は3か月以内
生活保護を受けている人が相続した遺産の中身ごとに、保護費の調整・停止・相続放棄の検討へ分かれるケース図

例えば、父が亡くなり、生活保護を受けている子が兄弟と一緒に預金を分けるケース。

「少しだけもらうなら、黙っていても分からないですよね?」
「相続の手続きは書類が残ります。少額でも先にケースワーカーに伝えておく方が、あとで困りません」

自分の取り分がいくらになるかは、家族構成から取り分を計算する方法で先に見ておくと話が早いです。

実家を相続するケースは?

実家を相続した時は、売って生活費に充てるよう求められることがあります。今そこに住んでいるかどうかで、扱いが変わることも。

兄弟と共有になる場合や、売りにくい地方の土地の場合もありますよね。どう扱われるかは個別の判断なので、相続が分かった段階で福祉事務所に相談しておきましょう。

届け出なかったら、返還や打ち切りになる?

ここが大事なところです。生活保護法第61条で、受給している人は収入や生計の状況が変わった時、すみやかに届け出ることになっています。

遺産を受け取ったのに届け出ず、保護費をそのまま受け取っていたらどうなるか。資力があるのに保護を受けた分は、第63条で「保護金品に相当する金額の範囲内」で返すことになります。

さらに、不正な手段で保護を受けたと判断されると、第78条で費用の徴収に加え、その額に100分の40を掛けた額以下の金額も徴収されることがあります。

『まだ遺産を受け取っていないから関係ない』と思う方もいるはずです。ただ、遺産をいつから資力として扱うかは個別の判断です。親が亡くなった段階で一度伝えておくのがおすすめです。

相続放棄や相続税はどう考える?

遺産の中身によっては、受け取らない選択や税金の心配も出てきますよね。ここでは2つに分けて見ておきます。

相続放棄をした方がいいケースは?

借金の方が多い時は、相続放棄が選択肢になります。期限は、相続の開始を知った時から3か月以内で、家庭裁判所に申述します。

費用は申述人1人につき収入印紙800円と郵便切手です。放棄すると、初めから相続人でなかったことになります。

一方で、プラスの財産が多いのに放棄する場合はどうでしょう。生活保護は資産を活用することが前提なので、放棄する前にケースワーカーへ相談してみてください。

また、遺産の預金を少しでも使ってしまうと、単純承認とみなされて放棄できなくなることがあります。放棄を考えている間は、遺産に手をつけないでおきましょう。

相続税はかかる?

相続税は、遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)以下ならかかりません。例えば、子2人が相続人なら基礎控除は4,200万円です。

生活保護を受けているかどうかで、相続税の計算は変わりません。ただ、実家の土地がある、兄弟で分け方がまとまらない、遺産が基礎控除を超えそう。こんなケースは、税理士に相談すると申告の要否から整理してもらえます。

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わが家のケースは、相続に強い税理士に聞くのが近道

相続税がかかりそう、土地や自宅がある、相続人が多い、期限が近いといったケースでは、相続税に詳しい税理士に早めに相談すると安心です。税理士ドットコムなら、全国7,500名以上の登録税理士から相続に強い税理士を無料で紹介してもらえます。

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相続の手続きを放っておいた時に起きることは、相続手続きをしなかったケースで確認できます。

よくある質問

遺産が数万円でも届け出は要りますか?

生活保護法では、収入や生計の状況が変わったら届け出ることになっています。金額で判断せず、少額でもケースワーカーに伝えておきましょう。

遺産を受け取ったら、生活保護はすぐ打ち切りですか?

金額や財産の種類によります。保護費の調整で済む場合もあれば、遺産で生活できる間は停止・廃止になる場合もあります。

兄弟に遺産を全部譲れば、自分は受け取らなくて済みますか?

遺産分割で自分の取り分を減らすと、資産を活用していないと見られることがあります。分け方を決める前に福祉事務所へ相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 生活保護中の相続に「いくらまでなら影響なし」という一律の線はない
  • 遺産を受け取ったら、金額にかかわらず福祉事務所に届け出る(生活保護法第61条)
  • 届け出ずに受けた保護費は返還(第63条)、不正と判断されれば徴収(第78条)の対象
  • 借金が多いなら相続放棄(3か月以内)。プラスの遺産を放棄する前は相談を
  • 相続税は基礎控除以下ならかからず、生活保護の有無で計算は変わらない
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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