形見分けで兄弟がもめた時の決め方と公平に分けるコツ

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四十九日が終わって、実家で遺品を片づけ始めたら、兄と妹が同じ腕時計を欲しがって気まずい空気になった。そんな場面、意外と多いんです。

結論から言うと、形見分けは「思い出の品」と「値打ちのある品」を分けて考えると、もめごとがぐっと減ります。この記事では、品物のケースごとの決め方と、順番の決め方のコツが分かります。

目次

形見分けで兄弟がもめたら、まず何から決める?

このケースの答え

写真や手紙、普段使いの小物のような思い出の品は、兄弟の希望を出し合って話し合いで分ければ大丈夫です。一方で、腕時計や貴金属、着物、骨董品など値打ちのある品は遺産の一部なので、遺産分割の中で誰が受け取るかを決め、ほかの財産で差を調整します。

『形見なんだから、気持ちの問題でしょ』と思う方もいるはずです。ただ、高価な品は預金や不動産と同じ遺産なので、相続人全員の合意で行き先を決めるのが筋なんです。

形見の品を種類ごとに分け、それぞれの分け方と注意点を示した分岐表で、本文のケース表を図にしたもの

品物のケースごとに並べると、次のようになります。

品物のケース分け方注意
写真・手紙・普段使いの小物兄弟の希望を出し合って決める一人が先に持ち帰らないよう、全員がそろってから
腕時計・貴金属・着物・骨董品遺産分割協議で受け取る人を決める値打ちが分からない時は査定してから話し合う
仏壇・位牌・お墓祭祀を引き継ぐ人が受け継ぐ相続税はかからない(純金の仏具など投資目的の物は除く)
相続放棄を考えている人がもらう品値打ちのある品は受け取らない財産を処分すると放棄できなくなることがある

仏壇やお墓を誰が引き継ぐかで迷っている時は、お墓や仏壇の引き継ぎでもめた時の記事が参考になります。

同じ品を欲しがる兄弟がいる時の決め方は?

例えば、父の腕時計を兄も妹も欲しがっているケースです。こうした時は、品物そのものより「決め方」を先にそろえると、話がまとまりやすくなります。

取り合いを防ぐ形見分けの進め方
  1. 遺品の一覧を作り、写真を撮って全員に共有する
  2. 値打ちがありそうな品は、先に査定して金額の目安を出す
  3. 一人ずつ欲しい品に順位をつけて出し合う
  4. 希望が重なった品は、順番に1品ずつ選ぶ方法で決める
  5. 高価な品をもらった人は、ほかの財産を少なめにして調整する

順番に選ぶ順番は、くじやじゃんけんで決めると不満が残りにくいです。年長順にすると、下の兄弟が『またお兄ちゃんが先か』と感じることも。

「時計はお兄ちゃんでいいよ。そのかわり、お母さんの指輪は私がもらってもいい?」

「いいよ。時計の査定額の分は、預金の分け方で調整しようか」

値打ちのある品を受け取る代わりにお金で調整するやり方なら、品物を分けられなくても公平に近づけられます。

親が「これは誰に」と書き残していたら?

例えば、母のエンディングノートに「着物は長女に」と書いてあったケースです。気持ちとしては尊重したいところですよね。

ただ、エンディングノートは遺言書ではないので、それだけで行き先が決まるわけではありません。自筆の遺言書として扱われるのは、全文・日付・氏名を自分で書いて押印したものです。

遺言書の形になっていなくても、兄弟全員が納得すれば、書き残された希望どおりに分けてかまいません。親の言葉は、話し合いのよりどころとして使ってみてください。

遺言書として見つかった場合は、自宅保管の自筆なら家庭裁判所の検認が要ります。流れは遺言書検認が要るケースの記事で確認できます。

形見分けで気をつけたい落とし穴は?

『兄が勝手に持って帰ってしまった』というのは、形見分けのもめごとで多いパターンです。全員がそろうまで、値打ちのある品は実家に置いたままにしておきましょう。

相続放棄を考えている人は特に注意が必要です。財産を処分したり使ったりすると、単純承認とみなされて放棄できなくなることがあります。放棄は相続の開始を知った時から3か月以内なので、値打ちのある品は受け取らずにおくのが安心です。

また、高価な品は相続税の計算にも含まれます。遺産が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超えるなら、形見の品も評価して申告に入れる必要があるんです。

遺品の中に骨董品や貴金属が多い、自宅の土地もあって相続税がかかりそう。そんなケースは、税理士に財産の評価から任せると、兄弟で話し合う時の金額の土台がそろいます。

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よくある質問

形見分けはいつ頃するものですか?

法律で時期が決まっているわけではありません。四十九日などの法要で家族が集まる時に、全員そろって進めるケースが多いです。

兄弟の一人が勝手に形見を持ち帰ったらどうすればいいですか?

値打ちのある品なら遺産の一部なので、遺産分割の中で扱うよう話してみてください。持ち帰った品の金額を、その人の取り分から差し引く形で調整する方法もあります。

相続放棄をする予定でも形見をもらえますか?

値打ちのある品を受け取ると、単純承認とみなされて放棄できなくなるおそれがあります。写真など財産的な値打ちのない品にとどめておくのが安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 思い出の品は話し合いで、値打ちのある品は遺産分割で分ける
  • 希望が重なった品は、くじなどで順番を決めて1品ずつ選ぶ
  • 高価な品をもらった人は、ほかの財産で差を調整する
  • 相続放棄を考えている人は、値打ちのある品を受け取らない
  • 高価な品は相続税の計算にも含まれる
相続ケース案内

相続ケース案内 編集部

家族構成や財産の状況ごとに、相続・相続税がどうなるかを公的機関の公開情報をもとに解説しています。 公式サイト

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